―数か月前―
[打ち合わせの日、悲鳴に近い声で訴える。
幼い顔つきに幼児体型では、些か迫力に欠けるだろうが。
だがしかし、ノーと言うべきところにはノーを言わなければ、この業界際限なく貪られるのだ]
『まあまあ、こういう目立つ仕事は久しぶりだよ?すごいことじゃないか』
[目の前の気弱そうなマネージャーが、サイモンディレクターに噛みつくこちらへとりなすように声をかける。
それに対して、敬語は崩さないものの剣呑な顔で睨み付けた]
ああすごいですよ!まずタイトルがすごいですよ!
なんですか「そうだ、あいのりでイこう」って!どんなテンションで考えたんですか!?
ってか、ばれたらどーすんの!?絶対怒るぜこんな何も知らずに晒し者にするようなこと!
[テレビで出すような作った甲高い男女な声ではなく、青年らしい地声で凄むも目の前の非常識人たちは肩を竦めるばかりだ。
呆れたため息を吐いてから、とにかく!と声を荒げる]
俺、絶っっ対引き受けませんからね!
(@3) 2014/06/07(Sat) 02時半頃