― 幾分先の話。八月の終わり>>480 ―
[南方の部屋の鍵は作業台のところ。
油のにおいがする部屋の中で混乱した様子の南方を見やる。
正直すぐさま追い出されても可笑しくはないと思っていただけに、戸惑っているようにも見える南方が可愛らしく見えて、口元を緩める]
俺はこういう絵はかけないからな。
あそこにある風景画とか、いいと思うよ。
なっちゃん、こういう話したがらないから言わなかったけど。
油絵の匂いさせてたからきっと何かかいてるんだろうし、見たいなと思っていたんだ。
[自分がもっていない技術に対しての敬意もある。
普段接することのない世界を見てみたいという思いも。
それが糧になることを知っている貪欲さもある。
絵画をとして描く場所をみるのは難しい。そういった世界が知りたくもあって、
それにこうして触れられる機会があるから、つい、居座っている]
(483) sinotaka 2014/07/06(Sun) 15時頃