― 幾分先の話。八月の終わり>>376 ―
[忙しかったという南方が、かなり疲れているのは見て取れる。 南方の仕事が講師であるとかは聞いたことがある。
忙しいのが落ち着いたと聞けばそれはよかったと笑みをかえし]
ああ、仕事に関する以外の話をしたいとか、そういうの?
わかる気もするなあ……俺も、仕事終ったばかりだし。
[しみじみと頷き、寝るというのを聞けばそれがいいと笑う]
明日寝たおすなら、今飲んじゃったほうがよく眠れるかもな。
[それは肝臓が強い人だけだの理論かもしれないが、藤堂はそう思っている。
グラスを受け取る南方を見ながら、仕事だけじゃない絵を描いているんじゃないかと、ここ最近の南方をみて思っていた。
あまり顔を合わせなかったけれど、隣の部屋の前を通るたびに、独特のにおいは感じていて。
しかし今まで絵の話などはしたことがなかったからどう切り出したものかと悩む。
油絵は一度もしたことがないし、と思えば見てみたくもあって]
なっちゃんが酔いつぶれたら部屋に運んでやるから心配は要らないよ?
[冗談のように、軽く告げた。]
(381) sinotaka 2014/07/06(Sun) 00時頃