― ちょっと前の談話室>>333 ―
まいど。
[ポットを火をかけ、コーヒーサーバーを取り出していたところ声をかけられて、視線を向ける。宇佐美だ。言われたままの挨拶を、そっくりそのままかえす。]
え。いいの?
やった。自分で淹れてもうまくねぇから頼むわ。
[それ程話す機会のない宇佐美の親切に、せめて愛想よく、と、に、と笑みを返しておいた。宇佐美に場所を明け渡し、暇そうに桃の箱をみていると、ちょうど、それに関する話題になった。]
さあ。間中て書いてあるからそうなんじゃねえの。
うまそうだよね。
[宇佐美は冷蔵庫横に備え付けられた伝言メモをぺろりと破り、何か書きだした。彼のいう、「似てる」とはどういう意味だろうか。書いたメモへの感想を求められたので、桃箱に近づいて、桃の隙間に放られたメモを拾い上げ、まじまじみる。
そこにあったのは、落書きだ。書き慣れた風のない筆運びながら、なかなか特徴は掴んでいるように思えて、頷きながら笑ってしまった。]
あー。わかる。にてるわ。
ちゃんと目細くて何考えてるかわからんくて怪しいわ。
あ、いや。砂糖も牛乳もいれなくていいよ。ありがとね。
(344) gekonra 2014/07/05(Sat) 22時頃