お手をどうぞ。
滑らないように気を付けて。
[シーツはローションでぬめっている。
跨ごうとするシメオンの片手を預かり。
もう一方の手は、五指でしっかりと彼のこしを支え。
勃ち上がったままの竿をゆっくりと飲み込んでゆく光景。
不健康さすら覚える白い背中には、汗が浮き心なしか薄色付いて映り、包まれる快感に息を詰まらせながら、色気の滲む項へと唇を押し付ける。
シャツの襟で隠れる位置なので、小さな鬱血の華を散らしておいた。
圧迫に酔う深い吐息が、首裏へと落ちる]
シメオンさん、………ん。
[仮初めの名を呼び、耳たぶを甘く噛みながら、ひくつく肉壁が馴染むまで、奥に埋まったまま。時折小刻みに腰を揺らし、窮屈を緩和するまで待ってから。
手は彼の脇を通り、胸部へと指を滑らせ。
後ろから粒を摘み上げ、指腹で転がして弄ぶ。
暫くはそうして、緩やかな律動だけを為してじっくりと自身の形を教え込むだけに。
耳穴へ舌を差し入れたり、吐息を吹き込んだりと。甘い接合を愉しむ。
動けないと主張するシメオンの耳元で、ええ、と欲情を伝える吐息を絡めて相槌をうち。]
(332) 2014/06/10(Tue) 09時半頃