[細かな泡が立ち上る中、自由な右手は湯の中に潜り込む。
一本立てた指先。背中の筋からゆっくりと降りていき、後孔まで潜り込もうとするものの、腰を下ろしている今は入り口付近をなぞることしかできない。]
前もいいです、けど……後ろもどうです?
、 っんう、……入れたら、もっと、可愛いこと言ってくれますか?
[水音もわざとらしく首筋に舌を這わせ、指先はくるくると臀部を行き来した。]
貴方の他の顔も見られますか?
もっと啼いたら……っ、 まだ喉も鳴るのかな?
ねえ、教えてくださいよ、―― 私に、
[今度は喉元に顔を埋めながら、表皮に舌先を這わせていく。
疑問符を並べるのは、甘えるときの悪い癖。かつてそう男に忠告したのは誰だっただろう。
しかしそんなことは今、どうでもよいこと。
孔雀色は求め合うことだけに貪欲になっていた*]
(326) 2014/06/10(Tue) 08時半頃