なあに、理容師をなめてもらっちゃ困りますよお客さぁん?
髪型考えつつ鋏動かして、そんでもって客とトークも繰り広げちゃうのが我々ですよぉ〜?
没頭なんてそんなそんな、アリエナァイ♪
えろいことは………、あるな。
[没頭できるタイプではない、小器用なタイプだと自覚さえしている。
けれどそうでもなかったのは、先程考えていたことが【やり残し】であったからだろう。
口にするには少し、いや、まだ何もかもが足りないのだ。
だから誤魔化すように、えろいことなんて冗談にも悪乗りを返した。]
いやいや、あー見えてヒロろんとか意地悪よきっと。
彼女とかにも言葉攻めとかしちゃう鬼畜プレイよきっと、あぁんやだぁん!
[手早く掃除を済ませると、写真集を取り出す定良の隣の席を引っ張って腰掛けた。
距離が縮まるぶん、声のトーンは落ちることだろう。
横からそっと写真集を覗き込む。
付け加えられた所有の言葉には、笑って頷くのみではあったが。]
(275) 2014/03/22(Sat) 02時頃