夢の国潜入記〜大陸編〜
奇怪な生き物達との朝食を終えた我々は、眠り薬を飲まされたのか、満腹のあまりなのか、うっかり二度寝をしてしまった。目覚めたのは太陽が中天に差し掛かる頃であった。
気を取り直して、魑魅魍魎どもが徘徊する大地を探検する。
ハゲタカが我々をつけ狙う中、赤土を抱く巨雷山をトロッコで旋回し、巨船に乗って大滝山の崖から飛び出して、辿り着きたる地で人ならざるものたちの光り輝く百鬼夜行を目撃した。
人々は呪術にかけられたように熱狂しながらネ●ミどもに手を降り、叫び声をあげている。
何という秘境。
何という魔窟。
このままでは我らも奴らに心を奪われてしまうーー夢の国とされる妖の国を命からがら抜け出したハナマル新聞取材班。
やっと抜け出したね、編集長。そう振り返った俺に、編集長は言った。
ーー晴らしい国。またいきたい
何ということだ、ミイラ取りがミイラになってしまった。
(270) daiozdaioz 2013/12/02(Mon) 23時頃