[彼にとっての食事は生命維持活動の一環であり、必要最低限に抑えなければならないものである。少しだけ覚えた空腹を右手で腹を擦って誤魔化し、白いベッドにころりと横になる。
大きな本棚が一つぽつんとある以外はベッドと僅かな服があるのみの非常に簡素な部屋については、誰にどんな悪戯をされていようと彼が気に留めたことはない。
彼が何を考え、何を思い、何の為にここにいるのかは必要があり次第語ることとして。
>>233 さて、植頭の腕の中にぎこちなく収まった「ネコ」は大人しくじっとしていた。時々何かを思い出したように尻尾がゆらりと揺れる他は、暫くは身動ぎもしない。]
なーん。
[おやつの話を聞いてか否か、訛りのある言葉で一鳴き。
後ろ足でぴょいと植頭の身体を蹴り、腕の中から跳ね上がって再びベランダの方角へ。
外には出ないまま、日の当たる箇所をうろうろと動き回った末に、一箇所にくるりと丸くなった。
飼い主と同様に、暫しの休息をとるようである。**]
(248) 2013/09/02(Mon) 01時頃