[サイモンはどう反応しただろうか。
同意の握手を求めるために差し出そうとした手が……一瞬、止まる。
ふと、胸に去来する疑惑。
今、こうして語り合っている彼が、もし、犯行の当事者であるならば……]
お願い! やろっ!
で、やってダメだったら……一緒に死んで。
[なんだか無性に笑えてきて。
もう迷うこともなく、枯れ枝のような細い腕を、ぴんっ、とサイモンへと差し出した。
そんな義理もないだろう相手対し、全く、我儘で狂ったお姫様>>129の願望。
サイモンが人狼? そうだとして、それがどうした。
リスクなんて、踏んでやる。
零生十死の策を口にしておいて、今さら引っ込めるなんてちゃんちゃらおかしい。
サイモンの前で、満面笑顔の人形が、応えを求めて、手を伸ばしている。
彼が事件と無関係の存在であるならば。
それはきっと、血塗られた世界へと引きずり込もうとする。
呪われたマリオネットからの誘い**]
(179) 2014/10/15(Wed) 20時半頃