─校庭─
[足を運べばやはり校庭はそのままだった。
既に何人かの好奇の目に留まって>>114しまっているかもしれないが。本人たちに断りもなく消してしまうのも申し訳なく心苦しいが。
たった今、暴力を反省したばかりだ。
心無い人間から土足で荒らされる理由は少ない方がいい。
屋上でのあのとき、頼児は>>3:331「喧嘩は分からない」と言ったけれど。
喧嘩とは、踏み荒らされたくない場所へ土足で上がり込んでくる相手への怒りであり、拒絶であり、抵抗である。
トンボを手に、頼児の部分から消してゆく。
文字は消えるけれど、きっとこれを書いた時間、見た瞬間、そういうものはきっと頼児と、誰かは知らないが「おれもすきだ」と書いた相手の中に残っていると信じて。
校庭の白線たちが土に混じり痕跡がなくなるころ>>160、朔太郎からのメールが自分にも届く*]
(166) 2014/03/30(Sun) 02時頃