あ、合ってましたか。すぐに見つかって良かったです
中身、大丈夫でした?
[巾着を拾い上げる仕草のひとつひとつが丁寧で>>143、その芥子色と作務衣、それにゆるく結わえられた長髪のコントラストが絶妙で、思わず数秒見とれてしまった]
…お揃いだ
[気持ちがはみ出てたのか。小さく小さくつぶやいたその言葉は相手に届いただろうか。お揃い、の指すものが自身の身に着けているカーディガンの芥子色のことか、赤毛のことかはたまた両方かは、呟いた本人にも解らない]
え?横?いいんですか…え、いやあの、どうぞ!
[この船に乗ってから始めて言葉を交わした。相手はただの暇つぶしか、もしかしたら1人ぽつんとしていた自分を気遣ってくれたのか。どちらにしても、嬉しい気持ちに変わりはなく]
[がたがたと椅子を引く自分を、彼はどう思うだろうか。ちょうど目線の先にあった、優雅に傾げられた首元に流れる髪、にまたしばし見とれてしまって彼の表情には気がつかない]
(147) 2014/06/07(Sat) 19時頃