――宿泊テントに向かって――
[ブローリンとアントニーに別れを告げて、エフェドラは物置テントを離れて行く。
幸い、番犬には心もとない子犬は懐いてくれているのか、てこてことついてきてくれる。
ブローリンに告げた、「ひとりでは動かない」>>130。
できるかどうかは結果次第として、この発言の思いに嘘はない。
ひとりで復讐の仇と相対しても、きっとひとたまりもない>>128のだから。
もちろん、そうなったらそうなったで、全力を尽くすつもりではいるけれど……]
サイモン、こんなことお願いしたら、なんて言うかな……。
[道中、1人と1匹でいた頃に、物置テントで頭に浮かんでいたこと>>100を思い出す。
彼と出会ったら、伝えたい。
ナイフの使い方を教えてなんて、遠回しなお願いをするつもりはない。
だからそれを撤回した後で、かわりに口にするだろう頼みごとは……かつて保留>>2:135を選んだ彼にとっては、より受け入れがたいものかもしれない。
より、穏やかじゃなく、意味深にも捉えられる言葉……]
(139) 2014/10/15(Wed) 02時頃