―回想・ショッピングモール→ベーカリー(戻り)―
[次回作の構想をなかなか練れないことを伝え。
これまで冒険ものを書いてきたことを話して]
金がないころ弟と2人で楽しい時間を過ごすには、いろんな空想を働かせるのが楽しくてな。
ひもじいときは、どこかの魔法の塔に食いしん坊の魔法使いがいて、魔法のテーブルの上には食べても食べても尽きずに料理が出てくる、それを手に入れにいく、とか笑いながら語って聞かせていた。
そんな2人だけの空想が今は仕事になってる。ただなあ。恋愛となるとどうにも…。
[わからないんだよなあと首をひねり。でも、ふと真面目な顔をして]
ミナカタは…いつごろからああだったんだろう。何を諦めてしまっているんだろう。
毎日誰もが医者と慕っているのになあ…。
ミナカタを笑顔にもう一度してやれるのは、マユミにしかできないのかもしれないな。
[勝手なことを話すだけで、もっとゆっくりしたくはあったのだけれど。気付けばモールをひとまわりしており]
話の余計だった部分は忘れてくれても構わない。でももし2人が恋人になったら取材させてくれないか?って言いたかっただけだよ。
[ベーカリーの中へ戻り]
―回想終わり―
(55) 2014/03/12(Wed) 18時半頃