人狼議事

64 さよならのひとつまえ


【人】 理髪師 ザック

[あんな風に、小鳥谷のように叫ぶ程の気持ちはもしかしたら一生生まれないのかもしれない。
本当に精霊というやつになってしまう時がやって来るかもしれない。
恋愛なんて無縁だと、その隅で胸の奥にある一頁が開かれる。

――――入学式。
散り始めた桜を見上げる横顔を見た。
名前も知らない、初めて見たその横顔はとても綺麗で。
その人が校舎に消えてしまうまで、口を開けた間抜け面で見つめていた。

後から人伝に、随分と可愛い名前だ知って。
それから、足癖や言葉使いが悪いことを知った。
遠方の花屋の息子であること、園芸部に入ったこと、花が好きなこと。
名前をからかいだしたのは、入江とお互いにダーリンハニーと呼び出した頃。
蹴られてでもいいから此方を向いてほしかったこと。
視線の先には、いつも自分ではない誰かがいたこと。

パラパラと捲る頁は誰よりも分厚いのに。]

(47) 2014/03/27(Thu) 12時半頃

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