生き残ればな。
そうかもしれないな。
[サミュエルに頷きながら、チアキの投げてくる言葉を受け止め]
自分が言ったのは喩え話だ。
この場にいる全員が死んじまえば、シロイハコの噂話の続きを誰もしらないことに合点が行く。勿論、自分も死ぬ。
誰も残らない――― 物語としては最高のバッドエンドだろう。
[そして前後する形で、ソフィアの近くに転がっているシチューのスプーンを見遣り]
自分は、殺してねぇよ。
毒殺ってんなら、自分が犯人なのが一番の道理だな。
むしろ他の人間にソフィアを殺せたとは思えねえ。
だが殺してないんだ――自分の望んだシチューは毒入りなんかじゃない。
[ピリリ、と軽く脳が痺れるような感覚。
そもそも何故食事の手配なんかした?
多分、このシロイハコに来る前の習慣や行動が、無意識に働いたというのが濃厚だろう。]
(45) 2013/06/03(Mon) 06時頃