[散髪を終えるまで集中していた、だから聞こえなかった。聞こえないフリをした。
「朔太郎の腕は乱れない」 「きれーな長い指」(>>4:329)
信じられているのだ、だから指先を震えさせるわけにいかない。
そんな何気なく放たれたであろう言葉が嬉しくて、指など震えさせて居られない。
だから、集中していて聞こえていないフリをした。]
おつかれさん! 本店のご利用、お待ちしておりまぁす☆
[出張所が閉店すると、苦手な片付けを済ませた。
白辻が手伝ってくれている間(>>4:289)も普段と何も変わらぬようにして。]
アリスちゃん、早く帰ってあげな?
最後の夜だぜぇ、同室らしく一緒にいてやんなきゃな。
[小鳥谷が最後の日、たった一言の別れで済ませた自分が言うことではない。
白辻から渡された花と保科の視線が重なって、考えたくもない方向に、なぜか心も思考も傾いてしまうから。]
いってらっしゃい!
[そういって無理やりに片付けを早く終わらせた。]
(28) 2014/03/31(Mon) 03時頃