[ 緑茶の苦味は人生のほろ苦さによく似ている。元来上昇志向の薄い私はこれ以上昇進する心算がないのだが、狸爺もとい、教授に色々と言われる年になってきた。植頭さん>>6の言葉に擽ったさを覚えるのは、素直に相手を褒めることの出来る姿から学生のような若々しさを感じるからだろうか。私とそう変わらない年だと記憶していたが、見習わなければならない。]
ええ、まあ。
自分にあった仕事についているとは思いますが。
[ もしこの仕事がなかったら、どんな仕事についていただろう。考えてみても、他の私が思い浮かばない。そうならばきっとこれが定められた職なのだろうと結論付けている。]
おや、植頭さんはご自身を数えておられないのかな?
植頭さん、福原君、国谷君、そして私。
全部で四人ですよ。
[ おじさん二人が首を傾げ合う光景はいかがなものか。一人一人を掌で指し示して、冷えた空気に当たることで曇りのとれた眼鏡越しに植頭さんを見つめる。先程は若いと感じたが、彼もまた年相応の老いに記憶を攫われたのだろうか。]
(13) 2013/09/03(Tue) 01時半頃