ー噴水前広場ー
あー!ねぇねぇ、俺だよ俺!ハッタ・リーだよ!覚えてない?
[そのへんにいた女の子に適当に声をかける。]
えー、ショックだなー。あの夜のこと、俺は忘れないよ?君、ちょーっとだけ酔ってたから忘れちゃったのかな?
[酔っていた、というワードに自信なさそうに思い出そうとする女。…よし。何かを確信して話を進める。]
もう会えないかと思ってたんだ。あの時のお礼したいしさ、良かったらお茶でもどう?…え?時間ないのー?残念!
[残念、といいつつ…は女の腰に手ををまわし、女の耳にコッソリ囁く]
あの日の君、すごく…かわいかったよ。
[顔を赤くした女は慌てて去っていった。]
ふーっ。可愛いねぇ。ありもしないことで顔赤くしちゃってさ。ごちそうさま。
[さっと手を上着のポケットへ。誰からも見えてはいないだろうが、手には女物の財布が握られていた。]
(11) 2014/03/07(Fri) 00時半頃