【人】 すくみず アオイ

百物語、12番。

これも私が実際に体験した事なんだけど。
その日の消印が要る郵便物があって、夜中に街にある郵便局の本局まで自転車を走らせた帰り道の事。
踏切の遮断機が降りていたので待っていると、列車が来るのが見えたんだ。それは普通の電気機関車だと思ったんだけど、通り過ぎるのを見ていると重連になっていて、二両目には何故か蒸気機関車が！　三両目には炭水車まで！！
その時は何かのイベントか展示に使うのを運んでいるだけだろうって思ったんだけど、そういうのは「偽汽車」っていうタヌキの妖怪だったって事を後で知ったんだよ……。

(11) 2013/07/24(Wed) 13時頃