俺じゃない誰かがやりました、って言ったら信じる?
[とはいえ、証拠は完璧に揃っているようなものだ。
メールで写真送ろうか?なんて提案しながら、再びソファに背を預ける。
けれど、こっちに、と言われれば再び身を起こし、どこ?と問うたか。
爪が引っ掻くかすり傷は、すっかり瘡蓋になっているようにみえる。
痒そう、と思った。]
掻いたらだめだよそういうの、変な痕になるよー
それ以上箔つけてどうすんのー
[絆創膏を取りに行くべく、そしてそのついでに鋏と湿布をしまうべく立ち上がり、大きめのサイズの絆創膏を一枚、探り出す。
残数一枚となっていたそれを、少し悩んでそのまま差し出した。]
……後がないのは……ちょっとプレッシャーになるから……
[視線を逸らしながら、出来る限り貼りたくないですと逃げの姿勢。
思い出すのは利一の頬に張り付いたゴミのような湿布。
それでも頼まれれば、貼ってやるつもりではあるけれど。]
(3) 2014/03/23(Sun) 01時頃