大切な一言を言うから幸せになるとは限らない。
謝れば許されないかもしれないし、
秘密の暴露は関係を壊すのかもしれない。
もしかしたら大切だからこそ、その一言が嘘だったりするのかも。
愛の告白は届かないことだってあるだろう。
――でも、誰もが誰かを思って。
思うだけで終わるのだとしても。
伝えて、そしてまた、明日を生きる、誰かに何かを伝えたい自分であることを知ることは、幸せなのではないか、と…。そんなことを話にしてみた。
そして、そんなふうに迎えた次の朝にもきっと、人は丁寧に作られたやきたてのパンがほしくなるんじゃないかな、ってな。
私はパン屋をやっているノックスのことが、とても誇らしいよ。
[弟をモデルにし、自分の中にある気持ちを練りこんで、書き上げた話。もう少しで書き終わる。いつもの特等席で、最後の一文字を埋めよう。]
(=17) 2014/03/12(Wed) 18時半頃