78 わかば荘の薔薇色の日常
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[南方夏一という男は、よく者をなくす。>>645 もとい、落とす。 本人は几帳面にしているつもりで、仕舞っている場所もだいたい一定。けれど、ちょっと注意が足りていない。 今回の鍵も、恩師によれば、床に落ちていたそうだ。 前回の失せ物を思う。管理人室で寝泊まりする居心地の悪さはもう知ることができた。 そしてボロ屋に似合わずそこそこいい鍵をつけているとは入居当時から思っていたが、鍵の付け替えには、実にいい値をとる。]
(656) 2014/06/26(Thu) 21時頃
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[ちなみに、マスターキーで開けて貰おうとは、少し思った。 けれど、頼むのは憚られた。当時スペアは人にあずけてあったし、事情を話すのも嫌だったし、家をあけるたび管理人に開けてくれ閉めてくれと頼むのも面倒くさかったし、部屋の鍵を閉めないで放ったらかしにして泥棒が入り放題にしておくのも嫌だ。 止むに止まれぬ事情があり、部屋を借りられたのは、いっそ幸いだったのかもしれない。]
(657) 2014/06/26(Thu) 21時頃
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……去るのか、その時期は。
[しみじみとひどい男だなぁ…と思いつつ。 そんな時期の真っ只中に居た記憶も無い俺は、 まず、……来るのか、と聞きたいところだったが。 夕飯についての問いかけの方を優先して、 頭を振って台所を見る。]
プチショートケーキを、作る。そして食う。 ……雨きつくなってるしなぁー…暗いし 外出たら、もたもた車にふっ飛ばされそう。
[包帯を巻いた右手を揺らしてブラックジョーク。
藤堂が食事に出掛けるなら、 二秒くらいの間を置いて、いってらっしゃいと言う。 出て行くひとには、いってらっしゃいだ。 さっき忘れてた。夏一くんも、いってらっしゃい。 心の中にて補足する。]
(658) 2014/06/26(Thu) 21時半頃
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[ともあれ、今回は鍵の場所は判明している。幸いだ。]
はぁ〜〜
[苛立ってため息をついて、雨で濡れた手を服で渋々拭う。 濡れて張り付く髪を邪魔くさそうに指で掻いた。 湿って肌に纏わりつく服を摘んで、剥がすように持ち上げ、離す。 二度目の舌打ちとともに、顔をあげた。 知った顔のコンビニ店員。天露 信也にとっては、ひどく間が悪い来店だったろう。 知り合いの店員とわかり、口をひらきかけるも、やめた。 誰かに叱られたか、嫌な事があったか、どちらかに見えたからだ。>>650]
(659) 2014/06/26(Thu) 21時半頃
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おお、結構あっさり過ぎて行くぞきっと多分。
[個人差というものがあることを無視して頷いておいた。 ケーキを作るというのと、車の話にあー、と納得した。
正直翔平が怪我したときは結構心配したものである。 無事とはいえないが元気そうな最近には安心してもいる]
そうだなあ、翔平はこんな時間にでてったら危ないしな。
ま、俺は行ってくるわ。 それじゃな。
[時間だけが過ぎて行くよりはとさっさときめて談話室を出て行く。 いってきます、と声をかえし。
一度自室に戻り、財布と携帯をもって玄関へと向かう]
(660) 2014/06/26(Thu) 21時半頃
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[背中を撫でる手>>610を嫌だとは思わなかった。 一歩距離が縮んでも>>611 こちらから離れようとは思わなかった。]
……。
[足音と雨音だけが響く帰り道、何を口にして良いか 判らなかったが、それを助けたのは攻太の奇声だった。]
(661) 2014/06/26(Thu) 21時半頃
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─夕食時 談話室─
[庭の紫陽花も夕闇に塗り潰されて色を失う時刻。
ふらりと現れたフランクは、談話室に誰か居れば一声掛け、部屋の数だけ揃ったティーカップにインスタントコーヒーを淹れてやる。 無論、誰も居なければ一人分。 飾り気のないフランクらしくもない洒落たティーカップは、以前わかば荘に住んでいた住人が土産に置いて行った物だ。
垂れ流しのニュース番組を見ている者もいなければ、無言でテレビを消し、キッチンの端に椅子を引き寄せ珈琲を啜った。]
(662) 2014/06/26(Thu) 21時半頃
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………見つけ次第風呂に放り込んでやろう。
[サイレンの様に遠ざかる奇声に 最近の若者には付いていけないと 思わず爺臭い事を考えつつ、少し湿った空気を破ってくれた 彼に対しての礼のつもりで口にする。
日向が妙なナレーションを付けていた事など勿論声に 出なければ知るはずも無かった。]
(663) 2014/06/26(Thu) 21時半頃
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…………。
[仏頂面で肘を突いて珈琲を啜る男は、間違いなく団欒に水を差す存在であろう。が、気になる事があるのだから仕方ない。
昼間の信也の顔だ。 ここ二年避けられているのは感じていたが、何も言って来ないのだからと追求は避けて来た。 しかし、ビールの箱を運ぶ彼の態度は、このまま放置していいのかどうか──管理人を悩ませるに十分な、酷く辛そうなものだったから。]
(あいつ、今日もバイトだっけか……?)
[誰か傍に居れば、信也の事を尋ねるかもしれない。
過干渉は避けたい。 しかし、叶うことならば、ここに入居した住人には、人を避けるようにはなって欲しくないのだ。
人と人との繋がりがもたらす笑顔の輪。 それが──談話室を作る切欠となった『彼女』の願いであったから────。**]
(664) 2014/06/26(Thu) 21時半頃
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[前髪で表情はよく見えなかったけれど、客を迎える声はひどく弱々しい。]
……。
[レジに逃げ込む天露をちらりと横目に見て、あまり構わないで、さっさと退散するのが良さそうだと判断する。 洗顔料や歯ブラシなど外泊用の細々した商品が置いてある場所に大股で近づき、顔を顰めながら、いい加減に商品を手にとった。 そのまま、ぐるりと、飲料の脇を通って、水を一本引っ張り出し、今度は弁当の辺りに近付いた。コンビニ飯が好きなのではなく、単に料理をしないだけの南方は、ラインナップに対して、『今回はあんまり美味くなさそうだなあ』と思う。]
(665) 2014/06/26(Thu) 21時半頃
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[ぬるくなった冷やし中華が美味い筈がなく、 それでも遅くなった昼食をとりながら、 テーブルに置いていた仕様書に目を通し そのまま流れで仕事を始めていた。
途中、聞こえた大きな音>>507には驚いて 扉から顔を覗かせたけれども部屋の特定はできなかった。 騒がしい子はいるけれども乱暴な住人はいないので 珍しい、とも思う。そう思ってから少し訂正した。 昼のあの起こされ方は少々乱暴だったように思う。 同じ人物が鳴らした音だとは結びつけず、 頬杖ついてパソコンの画面を見つめながら笑みを零す。
と、すっかり時間が経ってしまったようだ。 何時の間にか部屋の中が暗い。 仕事を中断させて、大きく伸びをする。 何か息抜きが欲しくて部屋を出ると談話室へと降りて行く。]
(666) 2014/06/26(Thu) 21時半頃
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− 談話室 −
[部屋に戻って小皿を覗いてみたが、減った様子は無い。 やはりおとととか言うのが必要なのか、と日向に対抗して 買わなかった事を悔みつつ、談話室に向かったが。]
河童でも侵入したのか?
[猫の足跡なら可愛いのに、そんな事を思いつつ 掃除に励む2人を見た。]
拭き掃除なら手伝うが。
[荷物をテーブルに置いて尋ねてみるが、 床はあらかた綺麗になっていてする事も無いかと 青いエプロンを身に付ける。]
(667) 2014/06/26(Thu) 21時半頃
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[玄関におきっぱなしにしたビニール傘を片手にわかば荘から出て行く。
どこに食事に行くかと適当に考え。
コンビニの傍を通り過ぎて駅前のカフェテリアで夕食を軽く済ませ。 食後の一服、は合憎と全席禁煙のために断られた。
しかたがないので煙草をすわぬまま外に出て。 いっぱい飲みに行くかと、バーへと足を向ける]
(668) 2014/06/26(Thu) 21時半頃
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― BAR『rou-jin』 ―
[一度いった店の場所を忘れることはなく。 迷いのない足取りで店の前へとやってくる。 一見さんお断りというだけあって、一度来た客のことは覚えているらしい。
出迎えたボーイに、傘をあずけて店の中へと入る。
ざっと店内を見渡してカウンター席へと腰をおろし。 出迎えたボーイに指名があるか聞かれても]
いや、べつにないけど。 ジントニックと軽いつまみを頼む。
[首を振ってから注文を伝えて、カウンターにひじをつく。
それほど明るくない店内で、カウンターの中にいるスタッフに今は注意を払ってはいないから見知った人がいることにも気づいていない]
(669) 2014/06/26(Thu) 21時半頃
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[店内を満たすのは軽快なサウンドと、何か重い溜息(>>659)]
………。
[何を手に取ったのか、雑貨の棚にどかどか近づいていく姿を眺め(>>665) 飲料のところで水を取ったのは見えた。 詰め込む袋は15号以上だなと、目測をつけながら 弁当のところで立ち止まったのを確認する。]
……、フライヤーなら…揚げちゃーよ。
[弁当が気に入らなかったのだろう。 ならばせめて揚げ物の類なら揚げたてを提供することは出来る。 揚げ物が好きかどうかまではしらないが。 まだ少し青い顔のまま、南方に話しかけた。]
(670) 2014/06/26(Thu) 21時半頃
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[話の途中で兄弟の話が聞こえて]
俺も兄2人の3人兄弟だから小姑と言う感覚は今一つ判らんな。
[娘を熱望した母が願掛けで先に名前を付けたら、この通り。 それでも可愛い子になるのではと、料理や菓子作りの基礎を 教えたが息子は息子だったと挫折したのは小学校低学年。]
男兄弟もうるさいが、姉妹も大変そうだな。
[そんな事を口にしながら、 ふと面倒見の良い藤堂の様だったら、 もしくはもっと若い大学生の住人達の様だったら、 母親ももう少し粘っただろうか等と 考えても仕方ない事が浮かぶ。]
(671) 2014/06/26(Thu) 22時頃
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[声をかけられ、天露の顔を見た。青白く見える。 それより気になるのは、どことなく、かたいような表情だ。 叱られたにしろ、嫌な事があったにしろ、そういう時は余計なことは何事も無く済むのが一番楽だ。――そのように思ったから、南方は、ほんの少しだけ嬉しそうに笑って、頷いてみせた。]
あそう。じゃ、それにしよう。 タバコもいいすか。
[レジ前にいって、商品を白い机に置いた。 タバコの商品棚についた番号で、いつものタバコを指定する。 あくまで「塾講師」とは伝えてあるが、「先生」であることを、天露に喋ったのは、幾分前のこと、店内で生徒とばったり会った日であったと思う。 生徒と「先生」と呼ばれながら会話していたところ、目があってしまったから、帰り際、今みたいに、レジの前で、話をした。]
(672) 2014/06/26(Thu) 22時頃
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[自室前の廊下はすっかり静かになっていた。 つい、数時間ほど前 この場所で>>632 指で作られたファインダー越しに道菅に言われた 言葉には少し詰まらせてから茶化すように笑った。]
……、なんだそりゃ。
[失敗ばかりだ、とつい口を滑らせそうになったのを 留められたのはよかった、失態の上塗りを止められた。
その後の彼の報告はとても微笑ましかったと思う。 共感できるものがあった、わかる、わかるよ。 俺も聞こえる声が返ってきた時は嬉しいものだったから。 おめでと、と短く祝福の言葉を向ける。
一方今回の進撃に失敗した自分はというと、 用事があれば挨拶の次があるかもしれない、という 有力な情報を本人から得ることができたのだった。 ――…活かす機会が何時になるのかはわからない。]
(673) 2014/06/26(Thu) 22時頃
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雨は結構本降りだから 極める気が無いなら丈夫な傘を持って行け。 もしくは壊れたり忘れても良い様な傘だな。
[出て行く2人を見送るついでに、 掛けた声の後半は主に南方に向けて。 仕事柄早朝から動く事が殆どだが、こそこそと何かを 探している様な仕草をよく見ている気がする男。 そのうち住んでる所も忘れるのではと、注意力と記憶力が 良くなる栄養成分は何だろうと思う位は気にはしていた。]
(674) 2014/06/26(Thu) 22時頃
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[さっき炊き込みご飯を馳走になったばかりだから、それほど腹は空いていない。 唐揚げの一番辛そうなのを頼み、前髪の間からちらりと見えた赤い目を、じろじろ見るのが気の毒で、財布に視線を落とした。]
(675) 2014/06/26(Thu) 22時頃
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[藤堂のいってきますを受け取って見送って。 ふらりと談話室に入ってきた管理人を迎え入れて。
管理人の気怠げな仏頂面も見慣れたってもんで、 とくにご機嫌を気にするはずもなく インスタントの珈琲の香りをこっそり楽しんだ。]
……兄ちゃんとか姉ちゃん多いとなぁー… 家出て、ひとりってこんな静かなのかって。 驚いたよな。
……す っ げー 過干渉だったし。うち。
[今日一日のほとんどを他人の存在感の隣で過ごし、 甘えに甘えていた事は棚の上と言うか、別次元の話。
台所。檀の隣で手を洗って果物出したりしながら。 先の会話の続きをふわりと。]
(676) 2014/06/26(Thu) 22時頃
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―談話室―
うわ…止む気配ないねー… 買い物出るの面倒になりそう…。
[玄関先から聞こえて来る雨音に緩く眉寄せて 呟きながら談話室へと入る。 朝のような賑やかさはない。 仕事に出ている者、出かけた人も多いのか。 何時もの場所にいる管理人に頭を下げて、 冷蔵庫へ向かう。キッチンで会話をしている 2人にも挨拶をして冷蔵庫を開けた。
瞬く。
食べようと思っていたチョコレートが一粒増えている。]
(677) 2014/06/26(Thu) 22時頃
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夕飯か…じゃあ少しだけ作って、明日本格的に作ってみるか?
[大量に作ってもそれで腹を満たすわけにはいかない。]
好きな果物を1cm角に切る。 生クリームを作る。ブランデーを少し入れると味が良いぞ。 後は組み合わせる。 あ、食パンの耳は切っとけよ。
[物凄く大雑把な説明と共に、 望みの白桃と苺を試しに切って見せる。 そして生クリームの作り方を見せて、 巻き簀の上にラップを敷いて、薄い食パンを乗せると 生クリームとカットフルーツを乗せる。]
力を入れると潰れるからな。
[優しく丸めて見せると偽ロールケーキの出来上がりだ。 冷蔵庫で冷やすと美味いが、今回は形がまとまった所で ラップを外して一口大にカットした。]
(678) 2014/06/26(Thu) 22時頃
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脂っこすぎんやつ。 ばってん、揚げもんやから、脂っぽいちゃが。
……から揚げでええんね? 2分かかるったい。
[青白い表情が硬くなったのは、理由があった。 さっきの宇佐美と同じだ。 こんな風に接してくれる客と店員の、あるいは同じ場所に住む関係性を 超えてしまうような、下心の含む目で見てしまうようで。 笑顔を見てから、そそくさと揚げ物をかごに入れてスイッチを押した。]
煙草。
[謂われたとおりの番号を珍しくとって、レジに通す。 『先生』であることを知ったのは幾らか前だが なにやらあまり謂いふらしたくはない様子は見て取れた。 オレにも隠し事がある。 だから、先生と呼ぶなんてことはしなかった。 あと、年下に先生と呼ぶのも、慣れないだろうしで。]
(679) 2014/06/26(Thu) 22時頃
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これに生クリームを掛けて、 苺で飾り付けしてプチショートケーキの出来上がりだ。 判ったか?
[ダイジェストでお送りしましたと言わんばかりの勢いで 作り終えると、一口大のそれを日向の口元に差し出して。]
兄弟が多いと静けさに驚くのは判るが、寂しいのか?
[作っている時は真剣だったが、一通り作り終えると 兄弟姉妹の話に戻り、少し意地悪な表情を見せた。]
(680) 2014/06/26(Thu) 22時頃
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[醜いブタとその餌は、ほどなくお帰り頂けた。 もう来るな二度と来るな、と再び邪念を送る。それから数分が経って再び扉が開く音と、ボーイが出迎える声が聞こえてきた。 次は誰だろう。知ってる人かな?今の客より酷い、ということはないだろう。幾分ゆるんだ顔で入口を伺う]
(…徳仁さん!?)
[違う意味で知ってる人物だった 藤堂が来た事、しかも1人ということは初めてではないことにそれぞれ驚く。週2か3しかシフトに入っていないから、今まですれ違っていただけなのか。 誰かを指名する様子もなく、カウンターに座る様子を確認する。さてどうしよう。どうしたものか]
…ふん
[ここでは瑛士としてではなく『エイ』として振舞う。そう決めている。 気心知れたわかば荘の住人相手にもできるかどうか、試すいい機会だ]
『2番のお客、俺がいきます』
[注文を伝えにきたボーイに、決まった暗号でそう伝えると手早くジントニックとナッツの盛り合わせ…それから、オリーブの塩漬けを用意して藤堂の前に向かう]
(681) 2014/06/26(Thu) 22時頃
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徹くん…ぁー……ケーキ食う?
[会話は続行しながら、ケーキ作りも粛々と進める。
果物が小さくきれいに切り整えられていくのを見て、 生クリームに泡が生まれてとろりと重くなるのを見て、 檀の説明を意識しながら見よう見まねでやってみる。
途中で聞こえた挨拶に、 顔も上げずに返事をしたのはどのタイミングだっけ。
やっぱり集中出来る。 感触のひとつひとつに、香りに、音に。]
ゃー……楽しい。
[ぽつり、零して。 明日本格的に作ってみるってのが楽しみで胸弾む。]
(682) 2014/06/26(Thu) 22時頃
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[から揚げが揚がる音と匂いがする。 そういえば、ぜんぜん何も食ってなかった。 が、今食うわけにもいかないし、何か食べようとも思えない。 檀が謂っていたように、そのうち倒れてしまうんじゃないだろうか。]
全部で1226円ばい。
[財布を見つめる南方に告げる。 視線を向けてくれない気遣いは、知らないまま。 わざと前に垂らした前髪の隙間から、会計を待つ。]
(683) 2014/06/26(Thu) 22時半頃
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桃地さんも食べますか?
[明日のデザートの予定だが、 珈琲を飲み始めた管理人>>662>>664にも勧めてみる。 心ここにあらずの様子なら二切れフォークを付けて そっと彼の前に置くだけだ。]
(684) 2014/06/26(Thu) 22時半頃
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いらっしゃいませ。俺とは初めましてですね 『エイ』と呼んでください ……お名前を、伺っても?
[藤堂が口を開く前に。わかば荘では見せたことのないアルカイックスマイルと、一段低い声と、口調で。この店で会う初めての住人に挨拶して。ジントニックとナッツの盛り合わせ―指定のない"つまみ"の注文はこれと決まっている―を滑らせた後]
…これは、俺からのお近づきのしるしです どうぞ、お召し上がりください
[オリーブの塩漬けを横に並べた。口元だけの笑みはそのまま、目つきは挑むように藤堂の顔を見つめて彼からの言葉を待つ。
どんな反応が返ってくるのか。照明の具合や受け取る側にとっては、少し挑発的にも見えたかもしれない]*
(685) 2014/06/26(Thu) 22時半頃
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