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78 わかば荘の薔薇色の日常
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[肉がジュウジュウと焼ける音に、香りに、 口の中に涎がたまる。 間に合って、良かった。
バーベキューに、ケーキとシュークリームの組み合わせは 少し謎だったが、壇が作ってくれたのだろうか、と想像し 食後の楽しみが増えた。
>>722 何か、南方に言われた気がしたが、 肉の前では全然気にならなかったが、]
誰がアホだっつー!!!
[でも一応、突っ込んでおく。条件反射というやつで。]
(725) 2014/06/29(Sun) 22時半頃
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[ともあれ、まだ炭もあって肉もある時に、彼が焼きたての肉にありつけるのは、何よりだなと思う。楽しみにしていた様子が見て取れるので尚更だ。 思わずにんまりとしてから、安心したので灰皿と貰い受けたハイボールを持って、談話室へ引っ込もうと立ち上がった。]
(726) 2014/06/29(Sun) 22時半頃
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[>>706短い言葉と共に徹津の指がボタンに触れる許可をくれる。 示された通りに十字のボタンを押して、変わっていく写真を黙りこくったまま見つめていく。 一枚一枚に捲る毎に感想を言うわけでもなく、たまに十字ボタンを送る手を止め じ…と顔を近付けて長く眺めたり。
藤堂の絵を見る時も同じだ。彼の絵に対して感想を述べたことはあまりなくて。その代わり、気に入った絵は長い時間眺めている。顔を近付けたり、離したり、眼鏡の奥の瞳をゆっくりと動かしながら、幾度も、長い時間。]
(727) 2014/06/29(Sun) 22時半頃
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……こういうの、
[長い時間見つめていた一枚にぽつりと零れた言葉は徹津に話しかけたものではなく独り言に近いもので]
探しても… あんま見つからないんだよな…、 上手く嵌る、丁度いい…雰囲気の…、
[季節を感じさせるもので、被写体の主張がうるさすぎずそれでいて思わず目を留めてしまうような写真。 呟く声の向こうにあるのはパソコンの画面。仕事で使う写真素材は自分で撮ったり有料素材を拾ってきたりするものだけれどなかなか思うような写真に巡りあうのは難しくて…。 そこまで考えてから徹津に苦笑を浮かべ]
……と、…ごめんね…。
[勝手に仕事モードに入ってしまっていた。そういう目で写真を見られても嬉しくなかろうと、徹津に小さく詫びの言葉を入れる。]
(728) 2014/06/29(Sun) 22時半頃
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― ウッドデッキ→談話室 ―
お前だお前。 もったいねぇから後の肉、余さず食えよ。
[条件反射の芸のツッコミにそう返して、南方は談話室へ入っていった。>>725]
(729) 2014/06/29(Sun) 22時半頃
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[一際賑やかな声が聞こえてカメラからウッドデッキへ一度視線が戻る。帰ってきたばかりの芸の姿に瞳を細めて]
…おかえり、攻くん。 アイスもあるよ。
[ケーキ、シュークリームに続く甘いラインナップを一品増やした。]
(730) 2014/06/29(Sun) 22時半頃
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…あとちょっとで…の…に…くんだもんよう…
…
…が…ずから…を…けてやるであります…
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[ゆっくりと煙を吸って、吐いて 藤堂の言葉を頭の中で反芻する]
…先に挑発いうか 試すようなことしたのは俺やよ
徳仁さんは乗ってくれはっただけやろ
[からかったということはつまりそういう事で
やはりただの冗談だったのか。あの言葉も、視線も、仕草も]
そ、か。 じゃあ全部、俺やなくて『エイ』に したことなんな
[だったら尚更、謝る必要はないと思う。店の客として、以上のことなんて何もしていないのだから]
…ごめんな
(731) 2014/06/29(Sun) 22時半頃
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[ば――――――… ッ、と!]
[夏の、火種の匂い。 青い燈が、続けて点けた俺の手持ち花火からも、漏れる。
持ち手が熱い感覚すら覚える、勢い。
そこまで終えて、俺は漸く、バラエティパックを掲げる。]
はーなびー、買って来たんで! 線香花火でも打ち上げ花火でも持ってって下さいよう。
[大人の無礼講に、子供の無礼講も後に続いてやろうって。 掲げたパックは、すぐ、足元に置いておくんだ。 誰でも好きに、好きなタイミングで、持って行けるように。]
(732) 2014/06/29(Sun) 23時頃
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……?
[ぽつりと言葉>>728が出て、驚きに強張っていた身体が解ける。 手が止まっていて、その写真がどうかしたかと。]
さがし、てる。……なにを?
[自分の写真を指して、こういうの、と言うのだから、似たようなものを探していた、ということなのだろう。 何が写っていただろうかと、液晶を覗き込もうとする。 謝られれば、余計に疑問が深まった。 徹は――他の住人も――知らないことだろうが、自分の主な収入源はそれなので。 有料素材を使っているなら、幾つか見覚えのある写真が混ざっていたとしてもおかしくないのだ。]
(733) 2014/06/29(Sun) 23時頃
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ごめんな。こんなようしてもろてる 徳仁さんのこと、騙すようなことして
…ほんま、ごめんなさい
[煙草を灰皿に置いて、藤堂向かって深く頭を下げる。見送りの時点で気づいて、わざわざそれを告げたということは。騙そうとしたことに対しての仕返しで…怒っているのだろうと]
…ッ
[胸が痛い。藤堂の顔を見るのが、怖い]
(734) 2014/06/29(Sun) 23時頃
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[>>730 永利の声にも、ただいまと返しながら笑う。]
なんか、肉より甘いもんの方が豊富だな! さんきゅ!
[その隣りには一眼を構える徹津の姿。 二人は写真でも撮っているのだろうか。
徹津にも声をかけようかと口を開きかけたとき、 >>732 ば――――――… ッ、 夏の音。]
おお!!!すげーーーなんか、夏っぽい! 肉食ったら、やりてぇな。
[お祭り男の血が騒いた。]
(735) 2014/06/29(Sun) 23時頃
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[からかっただけだと知れば安心するのかと思っていた。 けれど、瑛士>>731の声の響きにゆるりと瞳を瞬かせる]
あれぐらいは、店員としては当然のこと、だろう?
お前が謝ることでもないじゃないか。 店員として接してたのに、瑛士に声をかけた俺が悪いんだし。
[最後の最後で、瑛士に声をかけた。 動揺した様子と、その後のぎこちなさから、なかったことにしたほうがいいとは思ったけれど。 ぎこちないままでいたくないから今があるわけで]
……瑛士……?
[ショックを受けているように見えるから、静かに呼びかける]
(736) 2014/06/29(Sun) 23時頃
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テッドは、麻央を引き寄せた手は、徹の持つカメラに吸い寄せられて、離れ。
2014/06/29(Sun) 23時頃
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― 談話室 ―
[談話室に入り、酒を右手灰皿を左手にテーブルに寄ると、皿の上にプチケーキらしきものが更に乗っている。檀がシュークリームを持ってきたと言っていたのはしっかり覚えているが、こっちは誰の作ったものだろう。これも檀の作品であるのだろうか? 楊枝がささっているのを、ひとつつまんで、口に放り込んだ。 味を確かめるに、2。
1.美味しい。 2.思ってたのとちがう。]
(737) 2014/06/29(Sun) 23時頃
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お、おい、騙されたとか思ってない、ぞ。
[頭を下げる瑛士の肩へと手を伸ばす]
だから謝らなくていい。 俺のが悪い。
[こんな顔をさせたかったわけじゃなくて。 うろたえたように顔を覗き込む]
(738) 2014/06/29(Sun) 23時頃
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うおっっ? 今度は何だ?
[攻太の為の網に集中していた為、炭とは違う火薬の匂いと 楽しげな声>>732にそちらを向くと、花が咲いていた。]
そんなものまで用意してたのか? 気が利くな。
[学生の様なノリもたまには悪くないと2人の子供を 微笑ましく見つめて焼き奉行に戻って行く。]
(739) 2014/06/29(Sun) 23時頃
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ん゛んんんんんんん……
[甘いと思ったのは、最初だけだ。 クリームがかけてあったので、その味のせいだ。 中から出てきたのは想像してない味だったので正体はすぐには掴めなかった。咀嚼が止まるが吐き出すほどのものでもなく、まろやかなクリームと何かのコラボレーションをなるべく意識しないようもぐもぐやっているうち、なんとなくそれがシュウマイであると知れる。――何故だよ!!]
んんんん……
[がっかりしてテーブルに両肘をつき、飲み込むまで俯いていた。 外から歓声があがって、顔をあげる。 シュウマイのクリームがけを飲み込んだ。 庭で、何か光ってる。花火だ。]
(740) 2014/06/29(Sun) 23時頃
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[青い花が、夜も耽る庭先に散る。 芝生に触れる前にそれは消えちまって 鼻を擽る煙の匂いは、夏のもんだ。
同年代でも、大人な雰囲気を持つ徹津の前で 堂々はしゃいでしまう二十三歳児。 リアルを楽しむ。]
まだまだ余ってんで、さあ。 慌てなくて良いですよん。 芸さんはどれ予約しときます。 普通の?閃光?打ち上げ?
[芸>>735のはしゃぐ声に釣られ、俺の口角が揺らぐ。 BBQの邪魔はしたくないものの、仲間は多い方が良い。 二次元の勇者だって一人じゃ何処にも行けないんだ。]
(741) 2014/06/29(Sun) 23時頃
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……、 …うん、これね。
[徹津の嫌がらない様子に少し意外そうに瞬いてからカメラの画面を指差す。長く見ていた一枚>=243。]
いいなって。 …そろそろ季節替えの頃だから 請け負ってるお店から涼しげな写真に変えてほしいって 注文が来たりするんだけれど…、
俺、素材撮りがあんま上手くないから。 いつも用意するのが、大変でね…。 人気の素材はいいのあるんだけれど、 人気のやつは他の業者さんと被っちゃうから…。
[有料素材でも選ぶのが難しいのだと徹津に説明をする。徹津の写真は恐らくは人気の素材の部類に入っているのだろう。]
(742) 2014/06/29(Sun) 23時頃
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─ 花火が始まる頃 ─
[朝から雨は降っていないのに 陽が射さないからいつまで経っても乾ききらずに 所々水溜りの残る坂道を サンダル履きのなまっちろい足がのんびりと下ってゆく。
今が盛の桃の樹の葉と同じ色をしたわかば荘の屋根が 振り返ればまだ見える場所。]
(743) 2014/06/29(Sun) 23時頃
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[ぱ─――――――…ん!! と]
!
[火薬が空に弾ける音に振り返ると、 誰かが打ち上げた光の花が、紫陽花色の空に咲いていた。]
(744) 2014/06/29(Sun) 23時頃
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──……
[しばし足を止め、 光が消えるまで佇んでいる。
光が消えても───まだ。 少しの間そこで、空を見上げていた。]
(745) 2014/06/29(Sun) 23時頃
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