93 Once upon a time...
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狼
墓
少
霊
全
トニーは靴磨き トニーに投票した。
サイラスは厭世家 サイモンに投票した。
スージーは靴磨き トニーに投票した。
サイモンは靴磨き トニーに投票した。
ペラジーは流浪者 ペラジーに投票した。
ブローリンは靴磨き トニーに投票した。
トニーは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
全ての人狼を退治した……。人狼に怯える日々は去ったのだ!
厭世家 サイモンは、メモを貼った。
mimu175r 2014/10/20(Mon) 00時頃
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
meiji 2014/10/20(Mon) 00時頃
許婚 ニコラスは、メモを貼った。
茄子 2014/10/20(Mon) 00時頃
理髪師 ザックは、メモを貼った。
birdman 2014/10/20(Mon) 00時頃
靴磨き トニーは、メモを貼った。
mmsk 2014/10/20(Mon) 00時頃
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邪魔は、そっちだ。 ……
[トリノスの制止には、低く一言だけを返し。 幕を開きながら、男はポケットに手を入れた。
――幕が開く。 ――近き遠吠えが、響く。
向かう牙の輝きには、避けようとはせずに――そも、それに能う身体能力も、男にはない、男にはナイフの技能しかないのだ――銀の刃を携えた手を、振るった]
(0) mimu175r 2014/10/20(Mon) 00時頃
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採集人 ブローリンは、メモを貼った。
Arianrhod 2014/10/20(Mon) 00時頃
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[避けられないなら、そのまま喰らいつくだけだ。 男の身体を押し倒そうと、敷布を蹴って跳び上がった。 殺す。殺す。殺さなければ、殺される。 大きく口をあけ牙を剥いて、右肩を千切り取ろうと。]
(1) mmsk 2014/10/20(Mon) 00時半頃
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っ、
[衝撃が、鋭い痛みが、腕に、肩に、走る。肉に喰い込む、獣の刃。それと刃が届いたのは、前後しての事だっただろうか。ぎり、と、左手で新たなナイフを握る。 体を揺らがせながらも、倒れまいと、踏み込んで。 投げるでなく、その切っ先を、突き立てんと]
(2) mimu175r 2014/10/20(Mon) 00時半頃
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[全体重かけて飛びこんだつもりだった。 が、体格差は否めない。まだ夕陽も落ちきらず獣の力も出せない今、子供と同じ体格しか持たない狼は男を倒しきらない。]
が、ぁ、
[その分、全身の力をもって振り下ろされたナイフに向かっていくかたちになった。昨夜に感じた痛みより、もっと鋭く、もっと深い痛みが襲ってきて、思わず甘露に打ち立てた牙すらも離してしまった。 痛みに気を取られ、左手のナイフは、見えていない。]
(3) mmsk 2014/10/20(Mon) 00時半頃
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[感じる痛みは鋭く、しかれど恐らくは、本来のものよりも少ないものとなっていた。刹那の麻痺。直ちに溢れる血液にも、意識を向けはせず、向ける余地はなく。 銀色がきらめく。 ナイフを、その胸元か首筋か――とにかく急所へとの意思ばかりを以て、振り下ろし、突き立てた。 ちり、と、脳髄の片隅に焼け付くような痛みを覚えた]
(4) mimu175r 2014/10/20(Mon) 01時頃
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[音楽テントに戻ると トリノスとスージーの問いにトニーが答えていた
『うまいと思った』
すでに彼は人の味を覚えている そうなった獣は、最早以前に戻れない 故にトニーを救うことも庇うことも出来ない
かつて、同じ理由で この手で処分してきた猛獣たち同様に
彼にそれらと違う部分があるとするならば 人の姿を取り、言葉を話し 人と同じほどの知性を持っていたことだけ
殺意を滾らせたサイモンとの死闘は どれほど続いたか
誰かがそれを遮るならば全力で阻止をする*]
(5) Arianrhod 2014/10/20(Mon) 01時頃
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[噛み付いた時から半ば狂乱状態だった獣に、ナイフを避ける術などありはしない。 急所をひた狙って振り下ろされた刃。二本目があるとも思わずにいたせいで、再び走った痛みに脳内のすべてを支配される。 入ってはいけないところに、刃は入り込んだ。狼はナイフ投げ男から牙も爪も離して、背を大きく反って悶え苦しんだ。 痛い。がむしゃらにナイフを抜いた。夥しい血が、手も服も傷口も、サイモンも床も何もかも汚した。 人間なら、その抜いたショックで、そのまま絶命しておかしくない。 が、狼が悲しくも狼であるために、一面を真っ赤に染めながらも、まだか細い息をして、床に倒れ伏す。]
(6) mmsk 2014/10/20(Mon) 01時頃
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[牙が抜ける衝撃が、肩から腕へと伝わる。続け様、突き立てた刃が肉から抜けた。吹き出す血液が、男の顔を、服を、染めていく。――人相が悪いのが、洒落にならねえな、なんて。かつて道化と話した事を、場違いなそれを冗談として、頭に過ぎらせた]
……トニー、……
[ぽつりと、倒れ伏したその名を呼ぶ。 トニー。人狼だったもの。 トニー。団員、仲間だった、もの]
……、
[幾つもの印象が、浮かんできた。異変が起こる前のサーカス団。死んでいった団長や、団員達。そして、人狼だった、彼ら。幾つもの、幾つもの、記憶が]
……
[唇を結ぶ。言葉を発する事は、なく。 トニーの傍らに屈み、その首に三本目の切っ先を据えた]
(7) mimu175r 2014/10/20(Mon) 01時半頃
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[暗いテントの中、より暗く影が落ちる。 もう何が起きようと、狼に抵抗する力はない。 このまま放っておいたって、いずれ死ぬ。 首筋になにか触れただろうか、感覚はない。
かすかに、最後、唇が動いた。]
(8) mmsk 2014/10/20(Mon) 01時半頃
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[誰にも聞こえない音が、かつてメルヘンの一員だった、空跳ぶ少年の最後の言葉だった。]
(9) mmsk 2014/10/20(Mon) 01時半頃
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[アントニーとサイモンの闘いは生死をかけたものか。 牙に、ナイフに傷つけあうが見えて 女は口許を押さえて後退る。
サイモンを助けねばと思うのに 身体は震えて思うように動いてはくれない。
見守る事しか出来ぬままあれば決着の気配。 アントニーの名を呼びその首筋へと向けられるものを認めれば トリノスに縋るように身を寄せた。]
(10) helmut 2014/10/20(Mon) 01時半頃
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[殺してしまうには早い、だってまだ何も聞けていない。 人狼が二匹だけという確証もないのに、 どうしてそう急ぐんだ。 怒りさえ湧き上がりもう一度サイモンへ手を伸ばそうとして 飛び出してくるアントニーにその対象を奪われる。
それから行われる殺し合い。 サイモンが死んだら俺達も死ぬかもしれない?]
(いやだ。)
[立ち去ることも出来ず縋るスージーを抱き寄せて 片方が動かなくなるまでじっとしている。]
(11) meiji 2014/10/20(Mon) 01時半頃
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[おさない狼の最期の言葉は、男には聞こえない。男にも、聞こえない。それでも、悪態だとは到底感じられなかった故に。一層、面持ちが軋んだ。 無言のまま、首に刃を突き立てる。 最期。 最後。 これで、恐らくは、――
今はまだ、祈りにしか過ぎない思念を巡らせながら。男は立ち上がり、抉れた肩口を押さえて、暫し*佇んでいた*]
(12) mimu175r 2014/10/20(Mon) 01時半頃
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[抱き寄せる腕のあたたかさにほっとする。 トリノスの肩口に顔を埋めて その胸元の衣服に指を絡める。]
――トリノス、ありがとう。
[礼の言葉を向けてそのやさしさに暫し浸る。 見届けようと思っていたはずなのに 目を背けてしまった己の弱さを感じ アントニーとサイモンの痛みを思う。]
(13) helmut 2014/10/20(Mon) 02時頃
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[音が、止む。 おそるおそるといった態で顔を上げて トリノスの顔を覗く。
そうして躊躇いながらも振り向けば 肩口を押えるサイモンの姿が見えた。]
……、怪我。 手当て、しなきゃ。
救急箱とってくる!
[慌てて駆け出し向かうのは物置であるテント。 其処から目当ての救急箱を取り戻れば 傷ついたサイモンの手当てをしようと彼の傍へと歩み寄る。**]
(14) helmut 2014/10/20(Mon) 02時頃
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[幼い狼は爪と牙でナイフ投げに立ち向かうが ナイフに込められた殺意を跳ね除けることは叶わず その首に銀色に輝くナイフが穿たれた
絶命の前に、唇が>>8微かに動くのを見るが 言葉は声になる前に闇へ溶ける>>*0
死闘に勝った男は 仔狼に食まれた肩を抑えて暫し佇む その姿は闇にくっきり浮かんで見えた
誰かが声を発するまで あたりはしじまに包まれていただろう**]
(15) Arianrhod 2014/10/20(Mon) 02時頃
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[手にした水晶玉から見えたのは 闇に佇む【ナイフ投げのサイモン】の姿だった
>>14スージーが彼の手当てを始めた頃 骸となった仔狼の瞼を閉じてやり ニコラスの隣に横たえて、そっと頭をなでた**]
(16) Arianrhod 2014/10/20(Mon) 02時半頃
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――楽団テント――
[かちり、と音が聞こえたのは、それからどれほど経った頃か。 それは、ほんのかすかな音。距離は、まだまだはるかに遠い。 けれど聞こえてしまうのは、肉体という覆いを失い剥き出しの存在となったせいで。 知覚が鋭敏となっているせいなのかもしれない。 思い描く、複数の鋭利な凶器が擦り合わさるイメージ。 彼だ。サイモン>>5:73が、近づいている――――]
的を外したままじゃ、終われないよね。 そりゃ、さ。
[死の直前まで、信じていた。 サイモンは、プロであり、一流のアーティストであり。 共に、死んでくれると、思いを受け止めてくれた男だったから。 気配を感じれば、辿り着くよりはるか以前に。 入場口を開けるかのように、奥への方と進んでいった]
(17) ginlime 2014/10/20(Mon) 20時半頃
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お邪魔するねー。
[言いながらも、視線の先は呼びかけとは違う者、アントニーを捉えている。 声は聞こえないながらも、細く、泣いている>>5:*1のは分かった。 追い詰められた、可哀想な獣の子。 1人ぼっちで閉じこもるしか、術をなくした哀れな存在。 そんな様子を目にしていると、どうしても思い出してしまう。 記憶に新しいあの感覚。あの、体験を]
遠慮、しないから。 ここで見る。
[月を背に、瞳に焔を宿して圧し掛かっていた小さな影。 肉体の内側を抉った鋭い牙と、間近であびた息遣い。 噴出した血液、欠損していく自分の体と。 愉悦とともに咀嚼された、自分の切れ端。 そして、人形と化すことで必死に耐えていた、死への震え。 耐えがたく、耐えきったあの苦しみを…………]
(18) ginlime 2014/10/20(Mon) 20時半頃
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別にいーでしょー? ……あたしもさ、無関係じゃ、ないんだから。
[ことさら声を張り上げて、こうして話しかけていた相手、倒れた椅子の足に腰かけた存在>>5:+31に向かって言い切った。 そして、応えの有無に関わらず、そのまま奥まった場所で腕を組む。 ……まだ、泣き声は聞こえている。 サイモンも、まだ、やってこない。 だから、そんな隙間の時間に、ぼそりと小さく呟いた]
きついよ……あれ。 マジで、さ……。
[聞こえない呟きは、泣き続けているアントニーに向けて。
ここが、フィリップの言っていた場所かどうかは分からない。 ただ、きっと、『最高の観客席』に自分は居座っているはずなのに。 ため息とともに視線がそれて、2つのまぶたはそっと閉ざされた。
こうして、じっと目を閉じたまま。 凄惨な最後の演目の始まりを、エフェドラはじっと待ち続けたのだった*]
(19) ginlime 2014/10/20(Mon) 20時半頃
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フィリップは、<⚪︎><⚪︎>
かやせ 2014/10/21(Tue) 13時半頃
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[楽団テントに低くなった冬の夕日が差し込んだ。 反射したナイフがきらめき、実体を失くした奏者の目も晦ました。
振りかぶられる刃。 息を呑むように、短い音が死の世界に響いた。
目を逸らせない。 涙も、悲鳴も出せないから、 ただ、楽器だけが奏者の想いを吐き出している]
(20) 茄子 2014/10/21(Tue) 22時頃
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[幕が下りてゆく。
観客の拍手は聞こえない。 溜息も、聞こえない。
ただ、聞こえたのは―――]
(21) 茄子 2014/10/21(Tue) 22時頃
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[聞こえなくなっていた声。 聞こえてしまった、声。
ごめん、なんて聞きたくなかったから 何度も呟いたごめん、は今度こそ胸にしまっておいた。
命が消えていくのが、見えた。 日が沈むのを感じた。
同時に、全てが終わり――― ハッピーエンドは、最初からなかったのだと きっと誰もが、感じていた]
(22) 茄子 2014/10/21(Tue) 22時頃
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[佇むサイモン>>12の傍に行けば 手当てに必要なものを救急箱より取り出す。 彼の押さえる肩からは赤が滴る。]
サイモン、止血するから少し屈んで。
[呼び掛けて女が担うは幕を引いた彼の手当て。 動く気配がしてそちらに視線を向ければ ブローリンがニコラスの隣に運んだアントニーの 頭を撫でる様子>>16が見えて軽く目を伏せた。 女はサイモンへと向き直り]
嫌な役回り、あなた一人に任せて、ごめんなさい。
[止血の為傷口より心臓に近い位置を軽く縛り 患部に消毒液をたっぷり塗ってガーゼを宛がい 丁寧に包帯を巻いて、微かな声でぽつり零した。]
(23) helmut 2014/10/21(Tue) 22時頃
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[ぷつん、と言ったのが首の皮だったのか意識だったのかはもうわからない。 わかるのは、自分はだめだったのだ、ということで。 それは死ぬことより絶望的な気がした。]
(24) mmsk 2014/10/21(Tue) 22時半頃
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[言付けが守れなかった自分。 死んでいく自分。 痛みなんてもう感じる神経は麻痺していて、ただ、泣いた。 意識だけが、泣いた。 泣ける場所はもうずっとこの中だけだった。 受け止めてくれた人が呼んでいるのにも気付けずに、泣いた。 もうひくりとも動かない指先は涙を止めることはできない。]
(25) mmsk 2014/10/21(Tue) 22時半頃
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[手当て終われば、サイモンから手を離す。 騒ぎを聞きつけたか隻眼の男が駆け寄るに気付けば ゆると首を振り、それから三人の遺体ある方を視線で示した。]
――…もう犠牲者が出なければ 悪夢はこれで終わり。
[そう思いたいと女は言葉にする。 ふと思い出したように取り出すのはポケットナイフ。 持ち主である隻眼の男に手渡して]
きっと、もう必要ないはず、だから。 ありがと。
[手からナイフの重さが消える。 けれどうしなったものを思えば心は重いまま。]
(26) helmut 2014/10/22(Wed) 00時頃
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[苦さの滲む息を吐き出す。 ちらほらと姿見せ始めた他の団員たちを認め 足のはやそうな二人を掴まえ]
サイモンが怪我をしたの。 あなたは町に行ってお医者さまを呼んできて。
それから、――…あなたは、 教会に行って神父様を呼んで。 団長、ジャニス、フィリップ、エフェドラ、 ザック、ニコラス、それから、トニー……
七人全員の弔いを。
[彼らの亡骸をそのままにはしておけない。 人狼の件には触れぬまま全て等しく 丁重に弔いたいと思い指示をだす。]
(27) helmut 2014/10/22(Wed) 00時頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
helmut 2014/10/22(Wed) 00時半頃
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――楽団テント――
[唸りに続く吼え声>>5:98を耳にし、閉ざしていた瞼を開いた。 まだ幼いだろう獣が周囲を突き崩し、長身の男へ飛びかかる>>0。 再びフラッシュバックする、上から食いちぎられた時の感触。 思わず目をそむけたくなるのを、歯を食いしばって耐えぬいた。
サイモンの肉体へと食い込む牙と。 アントニーの体へと打ち込まれたナイフ>>3。
さらに、もう一本>>4。 噴出された血の海に、倒れ伏す小さな姿>>6。
返り血と、おそらくは自分の血で赤く染まったサイモンが。 アントニーの首に切っ先を寄せる>>7。
一際強く、こびりついて離れないあの感覚が再来し。 震える幽体を抱きしめるようにして、それでも身を乗り出して、聞こえぬ叫びを投げかけた]
(28) ginlime 2014/10/22(Wed) 21時頃
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やって! サイモン! 幕を下ろして!
[叫びながらも、同時に現実に胸を締め付けられる。
死ぬ。殺す。と声高に掲げてきた、まだ肉体のあったあの頃。 体験したこともないくせに、なりふり構わず無知の覚悟で突き進んできた時とは違う。
死がもたらすもの――――。 肉体や精神なんて言葉では到底くくれない存在どこかで、止まらなかったあの震え。
体。心。経験。関係。思い出。 築けたかもしれない何か。誰かへとも及ぼす何か。
過去。そして、未来。 幾ら言葉を連ねたとしても、決して言い表せない終焉への震え。
死んで初めて理解……いや、味わった。 味わうには、味あわせるには、あまりに酷な、あの感覚を。 今、目の前で堕ちようとしている相手に、覆いかぶせようとしている。 アントニーの小さな体に重ねて、予感>>18とともに、理解はしていたはずだけど]
(29) ginlime 2014/10/22(Wed) 21時頃
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[ナイフが、首へと突き立てられた>>12。
その現実を目の当たりにし。 無意識に、両手を祈るように組んでいた。
私たち罪人のために、お祈りください。 今も、死を迎える時も、お祈りください。
これは、望んでいた結末。死してなお、抱いていた結論。 ただ、罪深き自分の願いを聞き入れてくれる慈悲があるなら。
アントニーに降りかかっているかもしれない、あの感覚の幾許かでも。 どうか、薄めてあげてください。
死を迎える時も、その後も――――。
天ではなく、血ぬられた血を見つめて祈りを捧げながら。 死へと向かっていく姿>>25を、両目に焼き付けたのだった**]
(30) ginlime 2014/10/22(Wed) 21時頃
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ジャニスは、近くにいたトニーをもふっと抱き締めた。
mo_om 2014/10/22(Wed) 23時頃
フィリップは、<⚪︎><⚪︎>
かやせ 2014/10/22(Wed) 23時頃
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――楽団テント――
人の傷痕ってさー。なんか無性に触りたくなるよね。 まぁ、程度によるんだけど……。
[さて、あれ>>30から何かあったか。 ともあれ、今、エフェドラはこうして、じっと覗きこんでいる]
あれって、なんでだろ? サイモンさー。
[なんて。スーザンの手により、患部に包帯が巻かれ>>23見えなくなる前に。 サイモンに向けて、聞こえない声で問いかけてみた。 なお、この段階に至るまでの間に、サイモンには精一杯のお礼と労いを自分なりにしていたのだが。 見えない、聞こえない行為な訳だから、伝わらなかったに違いない。 つい……ねえ。思わず、あんなことまでやってしまったもんだから。 よかった。伝わらなくって、本当によかった。ほっ]
(31) ginlime 2014/10/22(Wed) 23時半頃
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その手で……ダイジョーブ?
[だから、今は心配げに手当てを終えた後とサイモンの顔を見比べる。 そんなことをしいたせいで、スーザンと隻眼の男のやり取りには>>26気づかずに。 再びサイモンの名前>>27が出てから、ようやく彼女へと視線を送った。 『事後』に対する、的確な指示。亡き者たちへの、弔いも……]
……スージー、あんがと。 でも……質素でいいよ。あたしは。 お芋を1つそなえてくれたら、それでいいから。
[死した者達への、弔いへ。 それは、失った歯車を失ったままに、一歩一歩前へと進んでいくための手続きのように思え。 心強くも、寂しくて、ちょっとした無念さも感じてしまう]
(32) ginlime 2014/10/22(Wed) 23時半頃
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それでいーよ。 これから、大変なんだから。色々、さ。
[メルヘンの傷口は、決して小さいものとは思えない。 人員の補充は必要だろうか。再建にどれだけ費用がいるか。 お気楽なエフェドラの頭では、到底はかりきれないけれど。 それが、大変だっていうくらいの感覚は持ち合せているつもりだ。 それでも、自分にはもうできないことは、図々しくも付け加えておいた]
大変だけど……お願い、ね。 あたしらの分まで――――――――。
[大変なのはわかっているけど、怪我をしているのも知っているけど。 できるかどうかは分からないけど、これはもう、託すしかできないお願い。 だから遠慮容赦なく、生き残った者達に、聞こえない声で呼びかけた]
(33) ginlime 2014/10/22(Wed) 23時半頃
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みんなの心に、新しいハッピーエンドを! そのために、遥々やってきたんだから>>0:#0さー。
[修復するのは大変だろうけど、吐いた唾はのめないし。 誰かにおきたちっちゃな不幸を枕の向こうへ飛ばすのが、サーカス団メルヘンのお仕事じゃないか。 メルヘンの内部で起こった、血塗られたお伽噺のことは。 どこかの、絵本の中にでも収めて、ぱたん、と閉じてしまえばいい。 知る者だけが思い出した時にそっと開ける、人目につかないメルヘンとして]
頑張れーよぉー。
[Once upon a time……。 そんな秘められた、むかしむかしの世界に飛び込んだエフェドラは。 これからも幸せな物語を紡げるはずの者たちへ、精一杯のエールを送ったのだった*]
(34) ginlime 2014/10/22(Wed) 23時半頃
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ジャニスは、エフェドラに、そわっとなってきゅんとなってそわそわした。
mo_om 2014/10/23(Thu) 00時頃
エフェドラは、ジャニス ジャニス (テコテコ ピタリ。
ginlime 2014/10/23(Thu) 00時頃
ジャニスは、エフェドラをじっと見ている。
mo_om 2014/10/23(Thu) 00時頃
エフェドラは、ジャニスに、あたし寝るよー! おやすみ!(手ぱた**
ginlime 2014/10/23(Thu) 00時頃
理髪師 ザックは、メモを貼った。
birdman 2014/10/23(Thu) 00時半頃
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[泣き声が聞こえた。 いつか聞いた仔犬の遠吠えよりも ずっと小さくて ずっと、愛おしい声。
手に持ったままの楽器を見る。 想いを伝える"声"は、今は必要ない。 床に下ろし、膝の上、拳を握り、そして開いた]
(35) 茄子 2014/10/23(Thu) 00時半頃
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…おいで
…たくさん…いていいからさ
…りで…かないで
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[腕を広げる。 泣いている、小さな影はまだよく見えなくて もしかしたら、抱きしめることはできないかもしれないけれど。
本当はずっと、抱きしめて、撫でてやりたかった。 声をかけて 一緒に、泣きたかった。
楽器に頼らずに、想いを伝えたかった]
(36) 茄子 2014/10/23(Thu) 00時半頃
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[葬儀は終わった。 あれこれと新聞でも書かれたが努めて気にしないようにしていた。
次の公演の予定は変更しない。 きっと団長の願いはサーカスを止めてしまうことではない、 そんな気がしてみんなで話し合って決めた。 だって俺たちは生きているのだから。]
(37) meiji 2014/10/23(Thu) 03時頃
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|
[以前から世話になっている貴族の家。 昔この地で公演をしてからの付き合いのある主人へ 団長が変わっても変わらず融資をしてもらえるように頼んだ。 そんなコネクションが俺にあるなんて驚かれたのだけど、 俺だって長くサーカスに居る人間だ。 パトロンは必要だということぐらいわかっている。 他にも色々なところへ顔を出すことになってしまって、 気づいたら団長代理とか新団長とか勝手に呼ばれている。 俺なのかよ、団長するの!マジかよ!
本当はメルヘンを出ても一人でやっていけるように そう思ってトリが死んだときにあれこれと道を探したのに それが今こんな形で役立つなんて思ってもいなかった。]
(38) meiji 2014/10/23(Thu) 03時頃
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|
[新しい団員は増えて居ない。 あんな事故(という事になっている)の後だし 入団希望者はまだ受け入れるのは難しいだろう。 居るのかどうかもわからないし。
団長のテントを整理していたとき、日記らしきノートを発見した。 複数冊に渡って団員のことが書いてあるそれは 全員を見ていてくれたことを伺わせる内容で、 思わず泣きそうになる。 こんな男の後を継ぐなんて重すぎるだろう。]
(39) meiji 2014/10/23(Thu) 03時頃
|
|
スージー、ここの言い回し、こうでいいか?
[原稿を片手に一人で考えていても埒が明かないと プログラムリストを見ているスージーへ救援を求めた。 以前団長がしてきた仕事はみんなで割り振って行っている。 けれど一番大きいと思う開演の挨拶を任されて ブランコで飛ぶよりも緊張して仕方ない。 落ちたらどうしような。
フライヤーとは違う衣装を着て、最後の打ち合わせだ。 まさか観客も俺が兼任だとは思わないだろう。 地上での俺は役立たずだと何度訴えても、 この役割だけは外してもらえなかったのだ。 いっそ顔はメイクで誤魔化してしまおうか。]
(40) meiji 2014/10/23(Thu) 03時頃
|
|
――さあさ皆様 御立合い!
[スポットライトが照らされる世界の真ん中で声を張り上げる。
後で袖で見ていたスージーに聞いたところ 「いつものトリノスじゃないみたいだった!」だってさ。 俺も緊張しすぎて何を喋ったのか覚えてなかったけど、 幸いにも団長の座は首にならないで済みそうだった。]
世紀のサーカス【メルヘン】の開幕さ。
(41) meiji 2014/10/23(Thu) 03時頃
|
|
[赤子のように、泣いていた。 耐えていたものがみんな、溢れてしまったようだった。 下を見れば、真っ赤だった。自分が赤い水たまりの中に倒れて、動かずにいる。 それが見えるというのがどういうことなのか、まだはっきりとは理解しないままに、泣いて。]
(42) mmsk 2014/10/23(Thu) 05時半頃
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|
[腕を広げる、眉尻の下がった柔和な顔を見つけたなら、一目散にそこへ飛び込んでゆく。]
(43) mmsk 2014/10/23(Thu) 05時半頃
|
|
――少し時間が流れ……――
ようこそ! サーカス団メルヘンへ。いらっしゃいませー。
[続々とチケット売り場を通過していく、人、人、人。 エフェドラはそんな彼らを、深々とお辞儀をして出迎えている]
はい。会場は、あちらのテントになります。 あ、はい。お手洗いはあちらに。
[正直、接客は不慣れだけど、そこはなんとか笑顔でカバー。 この場の空気にあてられたのか、話しかけてきた相手も上機嫌で、ちょっとばかし饒舌だ]
そうですね。そういったご要望でしたら。 こちらの演目をぜひ、お楽しみになさってください。 かの綱渡り師は、当サーカス団随一の……。
[なんて、対外的な一人称>>0:14を用いての、精一杯な営業スマイルは。 相手の次の一言によって、小さく氷ついたのだった]
(44) ginlime 2014/10/23(Thu) 21時頃
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|
―――――――― あ ?
(45) ginlime 2014/10/23(Thu) 21時頃
|
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[それから、数十秒の空白>>-431の後。 大テントへ向かう『お客様』を見送ったエフェドラは。 はぁ、はぁ、と少しだけ紅潮した頬で息を切らせながら、感慨深げにぼそりと呟いた]
……するんだ、ナンパ。ユーレーも。
[ついでに、トイレも使うんだ、とも思ったけれど。 他幽霊《タニン》のライフ(?)スタイルに、とやかく口出すつもりはない。 だから、この件は引きずることなく、きれいさっぱり忘れることにし。 大テントの方をそのまま見つめ、その光景に目を細める]
すんげぇ、大盛況。 全員入んのかな、生きている人以外も含めて。
[もちろん、見えている存在が生前より広がっているというのはあるけれど。 それを差し引いたとしても、『大入り』は間違いないだろう。 一時期、新聞をも騒がせた『事故』を乗り越えた、この公演を。 心待ちにしている、無数の人々――――]
(46) ginlime 2014/10/23(Thu) 21時半頃
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ここまで、やれたね……。
[観客達の喧騒を縫いながら、会場へ向かいつつ思う。 外部の観客などいなかった、血塗られた公演の後。 トップを失ったメルヘンの行方は、じっとふわふわと見守ってきた。 葬儀が終わった後だって、ずっとここから離れずに]
頑張ったよね。ホント。 特に、トリノスはさ。
[だから、話し合いの場>>37も、奔走する姿>>38も。 ずっと見ていたことになる。 ただ見ているのは辛くって、ハロウィンだしねと、お金にならないふわふわした存在達を、無暗に呼び込んだりはしたけれど。 欠けた歯車を、新しい形に築きなおしたのは。 まぎれもなく、これから物語を綴っていける残されたみんななわけで。 頑張ったね、の言葉くらいは、今、口から自然にこぼれてくる]
(47) ginlime 2014/10/23(Thu) 21時半頃
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でも、お疲れ様ーは、まだ言わないよーん。 今日は観客なわけですしー。 ……まだね。本番終わるまで。
[大テントに入ると、ふわりと浮きあがり、テントを支える骨組みの上部に腰かけた。 やがて至る、その瞬間。 スポットライトの中心で、トリノスが開幕を宣言する>>41]
うわっ。すごっ。 あたし、トリノスがこれだけの人前で喋るの初めて見たわ。
[まるで、人が違ったみたいだ、なんて思うのも一瞬のこと。 湧き起こす、割れんばかりの歓迎の拍手]
(48) ginlime 2014/10/23(Thu) 21時半頃
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……始まるねー。
[会場にあふれる期待の高まりの中、ぺちぺち両手を叩きながら思う。 始まる。いや、もう始まっている。 悲しい過去を乗り越えて、メルヘンの紡ぐ新しい物語が。 エフェドラは両手を叩く。 それを祝して、聞こえない音に気持ちを乗せて。 けれど、未来を想う胸を抱いて、ただ黙っているのを抑えきれなくなったのか。 やがて、ふと視線を逸らして、軽く微笑み問いかけた]
今のお気持ちは? …………旧、団長。
[生者が死者の織りなす拍手は。きっと、長く、長く。 なかなか、鳴りやむことはなかったことだろう**]
(49) ginlime 2014/10/23(Thu) 21時半頃
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―― 公演前日/丘の上の墓地 ――
[葬儀が終わってもスーザンは公演までの間黒を纏う。 喪服とまではいかぬものの質素な装いで 公演前日のその日も、その土地にある教会の墓地を訪れていた。 仲間たちが等しく眠る場所は丘の上にある教会に隣接する。 其処からはサーカス団のテントが見下ろせた。 其々に供えられる白い花と艶やかな林檎。]
――今日はお土産があるの。 後援者からの差し入れでね、 せっかくだからみんなにも、と思って。
[今頃はテントで団員たちも林檎を食べているかもしれない。 風に舞う癖っ毛を首根のあたりで押さえて微かに微笑む。]
次期団長はザックか、なんて話もあったけど 今ね、そんな風に言われてるの、トリノスで。 すっごく頑張ってくれてるの。
(50) helmut 2014/10/23(Thu) 22時頃
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思わず惚れ直しちゃうくらい、なんて。 それはトリノスには内緒にしててね。
[ぽつりと零した言葉。 隣にいる衣装係の彼女へと視線を向けて 髪を押さえていた手、人差し指を唇に宛がう。]
――…本当は、まだ、実感ないんだ。 明日の公演、本番で、ひょっこりみんなが顔出すんじゃないか、って。 いつもみたいに、夢のようなメルヘンをみせてくれるんじゃ、って。
[遺体をこの目でみたはずなのにそんな思いも未だあり 割り切れぬまま寂しげな顔を見せる相手も極わずか。]
…………。
[さびしい。またあいたい。 みんなのこえがききたい。 そんな我儘は声に出来ぬまま、仲間が安らかであれるよう祈る。*]
(51) helmut 2014/10/23(Thu) 22時頃
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―― 公演当日 ――
[プログラムリストを見て自身の出番を確認する。 今度はきっと手順通り。 いつも通りにすればいいのだと自らに言い聞かせていれば 原稿を手にするトリノスから声が掛かり顔を上げて]
言い回し?
[瞬き、原稿の示された個所を読み、頷く。]
ええ、よく出来てると思う。 ……開演、もうすぐね。 あんなに頑張ったんだもの、きっとうまくいく。
[自らの為でもある励ましの言葉を口にして 緊張を払拭すべく女はトリノスへと笑みを向けた。]
(52) helmut 2014/10/23(Thu) 22時頃
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[開幕を知らせる挨拶がトリノスによりなされる。 スポットライトを浴びて朗朗と響く彼の声。 眩しげに目を細めて、そうして見惚れるような眼差しを注ぐ。 見違えるほどの光景をこれからも幾度となくみれるのだろう。
挨拶を終え戻ってきたトリノスに女は 仄かに頬を紅潮させて「いつものトリノスじゃないみたいだった!」 なんて言葉を興奮さめやらぬまま言った後]
とっても、かっこよかった。
[と、待ちきれぬ観客の拍手とざわめきに紛れそうな囁きを トリノスの耳朶へと触れさせた。*]
(53) helmut 2014/10/23(Thu) 22時頃
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――メルヘン――
[陣取るのは、ステージ目の前中央。 公演に、拍手。
物語の語り手は、トリノス。
人狼を体験した物語が また新たな物語を宿した。
さあ、今宵の物語が、開演――**]
(54) かやせ 2014/10/23(Thu) 22時半頃
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[飛び込んできた熱を、そっと抱きとめた。 身体はもう持たないはずなのに、子供だからやっぱり体温が高いんだな、なんて考えて、少し笑えて、胸の内が同じようにあたたかくなった]
トニー、一人残して ……先に来ちゃって、ごめんね
[一度だけ。 最後に、一度だけ謝った。 舞台上とは違う、短いままの赤毛を ゆっくり撫でて、ぽんぽん、と叩いた]
(55) 茄子 2014/10/23(Thu) 23時頃
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もう、本当に 大丈夫だよ 何も心配しなくていいから
………もう、痛くないからね
[泣き声が、肩の震えが止むまで、そうしていた。 死してより、暫し止まっていた奏者の心は子狼の涙に解かれ そして、メルヘンに皹を入れた狼たちへも捧げられた祈りと、死者への弔いの想いに、 生前より浮かべていた笑みそのものの 穏やかな気持ちを取り戻していた]
(56) 茄子 2014/10/23(Thu) 23時頃
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――あれから――
[厚い布を捲る。おずおずと、中を覗き込む。 そこはライトで眩しくて、いきいきとして、期待に瞳をきらきらにした人たちが、数え切れないほどにいた。 そう、あの時もこの光に、呑み込まれたんだった。 この位置から舞台を見るのは何時ぶりになるんだろう。 鳴らないはずの鼓動がとくとくうるさい気がして、ぎゅっとそばにいたニコラスの服の裾を掴んだ。]
(57) mmsk 2014/10/23(Thu) 23時頃
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[胸にあるのは、小さな不安。自分はここで受け入れられるべき存在ではない、という、自業自得の不安。 実際チケット売りのエフェドラからは、目を盗んで逃げ出して、それからはずっとニコラスの影に隠れっきりだ。 小さな身体はこんなことに大活躍だった。
あの日も、そんなふうに子供の体を滑り込ませて。 今思えばとっくにばれていたのかもしれないが、それも構わず目の前で繰り広げられるメルヘンに、心を奪われた。 大入りの隙間、席を見つけて腰掛けて、夢の夜を待つ。 まずはじめは、団長の――]
(58) mmsk 2014/10/23(Thu) 23時頃
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……トリノス。
[口上を謳う男は、ブランコ乗りだった。いつもとどんなに雰囲気が違ってもわかる、慣れ親しんだ仲間。 彼をそこに立たせたのは自分、で。自分さえ動かなければ、ここにはあのでっぷり太った団長が、脂ぎった頭をふきふき、それでも心底嬉しそうに、ショーの開幕を語るはずだったのだ。
だから、トリノスを見る表情は複雑に険しく――けれど口数少ないブランコ乗りとは思えないほど、鮮やかなハッピーエンドの幕開けだったので、次第に黒い瞳は大きく、丸く。 最後は満面、周りの子どもたちと何ら変わりないきらきらした目で、いっぱいの拍手を送った。]
(59) mmsk 2014/10/23(Thu) 23時頃
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―― ――
[それは、公演の始まる前のことか。 一人の女がテントを訪れ、その場にいた団の者に問いかけた]
失礼します。団長様はいらっしゃいますか?
[忙しいはずのこの段階で、面通しが叶ったかどうかは分からない。 難しいならば、無理は通さない。 その者か、新団長か。 ともあれ、伝えるべきことだけはきっちりと、口に出したことだろう]
託を、賜っていまして……。
[墓の付近で出会った者からと、そう告げて。 顔を隠していた布を、そっと緩めた]
(60) ginlime 2014/10/23(Thu) 23時半頃
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クラウン……と言うのでしょうか。 そういった容貌の方から……『前口上、楽しみにしてる』と。
[食いちぎられた顔にある、その双眸は白濁しており。 彼女の言うような、決容貌も光も捉えることはできそうになかったが。 ただ、それだけ告げると頭を下げ、一本しかない腕で掲げてその場を辞した]
……みなさまの公演。 私も、楽しみにしています。
[その首には、もはや生者においてその効力は、彼女しか知る由もないだろう。 赤黒い土人形が吊るされていたと言う**]
(61) ginlime 2014/10/23(Thu) 23時半頃
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― 公演の日 ―
[生きていく彼らが、そして御伽噺が続いていくこと。 確かめたかった。 そして、楽しみたかった。
トニーもそうだったようい、この奏者もまた 一人の裏方として、また「客」として メルヘンのファンなのだから]
大丈夫だよ
[そう、何度も言って 低い位置にある赤毛を撫でた。 最初は不器用だったこの仕草も、もう慣れたもの。 整然、メルヘンにいた他の子どもにも――たとえば、ペギーとか、と視線は自然と彼女を探す――こうしてやれればよかった、と ほんの少しの後悔を抱えて、開演を待つ。 出迎えの音楽を奏でているのは、まだ慣れぬ後輩だろう。 あ、またひとつ音を外した、と苦笑して、暗いテント内に慣れるよう、今はあまり意味もないが数度瞬きをした]
(62) 茄子 2014/10/23(Thu) 23時半頃
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[やがて、スポットライトに照らされたリングの中央で 新たな御伽噺が幕を上げる。
死者を見送り、そして引き継いでくれた偉大なる、新団長]
トリノス………
[心が沸き立つ。 知らず、握った拳に力が入る。 きっとトニーにも負けないくらい目を輝かせて、 そして精一杯の想いをこめて、拍手を送った―――]
(63) 茄子 2014/10/23(Thu) 23時半頃
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[前口上も団長としての大事な仕事。 けれどトリノスは空中ブランコの演目に欠かせぬひとでもある。
大事なその舞台をスーザンは舞台袖でじっと見詰める。 翼がはえたように軽やかに宙を舞うさまをみる間は 観客のひとりでありファンのひとりであり。 彼の紡ぐ『メルヘン』の世界に浸る。
そうして、舞台から戻ってくるトリノスを迎えて 滴る汗をぬぐうためのタオルを手渡し]
――…トリノス! 今日の舞台も最高だった!
[ふわ、と伸びた両の手は彼のうなじで絡ませ抱きつき 猫のような灰色の眸は伏せられ、寄せるくちびる。]
大好き。
[吐息混じりの囁きは微かな熱孕む。**]
(64) helmut 2014/10/23(Thu) 23時半頃
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――いつか――
すごーく、罪悪感はあるんだけど……。
[そう言って、エフェドラは背中の上に、ぽふりと覆いかぶさった]
何もしないでいると、成仏しちゃう気がするんだよね……。 だから……。 定期的に、『それっぽいこと』しておかないと。
[正直、死んだ後になっても、そこら辺のシステムはよく分からない。 ただ、うっかりやりそびれてしまったせいで、昇天することになったら嫌だから。 本音じゃないけど、覚悟を決めて。 後ろから抱き付いた相手の耳元で、その名をおどろおどろしく告げてやった]
サ〜〜イ〜〜モ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン
(65) ginlime 2014/10/24(Fri) 00時頃
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いーつー死ーぬーのぉぉーーー?
[ひゅ〜どろどろ]
……よし。充電完了。いつもありがとー。
[やることやったら、背中から飛び降り。 ふわふわっ、と去っていく。 今日のメルヘンはどんなかなーって、心の内に抱きながら**]
(66) ginlime 2014/10/24(Fri) 00時頃
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[団長役としての仕事を終えたら衣装を着替え、 フライヤーとしてブランコの合間を飛ぶ。 何度も練習してきたけれど、してきたからこそ緊張するが 身体はきちんと役目を終えて出番を終えた。
裏に引っ込むとすぐスージーがタオルを渡してくれる。 自分だって演目を終えた後なのにと思いつつ 甘えてしまって情けない限りだ。]
ありが、と……――――ッ!!?
[浮かぶ汗を拭うよりも先に細い腕が絡みついて、 引き寄せられるままにしっとりと唇は重なる。 目を閉じる暇は無かった。]
(67) meiji 2014/10/24(Fri) 00時頃
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[あまい囁きを耳に受けた瞬間、 硬直していた時間は動き出す。
OKここはまだ舞台袖で表ではショーが、終わりそうだ。 そして腕の中には愛しいスージーが居る。よし。]
……俺も。
[回る思考とは反対に絞り出せたのは一言だけだった。**]
(68) meiji 2014/10/24(Fri) 00時頃
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[大丈夫だよ、はいつだって、子狼の心を凪にする。 不器用でも触れてくれるその手が、ほんとうにあたたかい。 たとえ温度がなかったとしても、それは子狼にとっては、どんな暖炉より、あたたかい。]
うん。
[そしてその度、子狼は少し高いところにある金髪を見上げて、赤毛の頭で頷くのだ。 そばにいて、二人で仲間を食らった夜も。 また出会って、泣きじゃくる中そっと撫でてくれた時も。 今でも。
不安は、溶けていって。 今夜はハッピーエンドを心から楽しめそうだ。 初めてサーカスを見た子供と同じように、はしゃいで、はしゃいで、はしゃぎ疲れて、メルヘンのピンク色した、夢を見よう*]
(69) mmsk 2014/10/24(Fri) 00時頃
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[あの人狼騒動の後。 幾人もを殺され、殺しもした男は。サーカスについて、死について、人生について、色々考え――ナイフを置く事も、十分に考えて。けれど結局、何も変えはしなかった。 新たに動き出したサーカスに、男もいた]
[ナイフを投げる。ナイフが刺さる。 男のナイフ投げは相変わらず百発百中だ。 舞台を降りて、笑う。次々に喋る。 男のお喋りも、相変わらずだ]
……、 本当になあ。 ずりぃんだよ。俺は。
[時折、 無口になる事は、増えたけれど]
(70) mimu175r 2014/10/24(Fri) 00時頃
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……! っ、 ……?
[だが、そんな時には、不意に。 ぞくりと寒気を感じるような事が、何かに触れられたように感じる、声が聞こえたように思う事が、あって]
なんだよ、 ……怖い話は、団長のヨメの化粧の秘密だけで十分だぜ? なんて、な。
[やはり結局、男はお喋りなのだった**]
(71) mimu175r 2014/10/24(Fri) 00時頃
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