64 さよならのひとつまえ
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[送信して顔を上げれば、>>156既に校庭に朔太郎の姿は見えて。 ゆっくりと近づきながら、首を傾ける。吐く息はかすかに白い]
早かったんだな、待たせたか? というか散歩に荷物を持って来るのかお前は
なんだ、手ぶらで来ちまったぞ
[返って来る応えは送り忘れとのこと。そうか、とだけ相槌を打って。 差し出された手を、躊躇いなく取る。今はもう触れることを恐れない指。後ろめたさに震えない掌。歩き出す朔太郎に黙ってついてゆく]
────お前、襟足、切ったのか
[視線を向ければ、ひとことそれだけを呟いた*]
(0) 2014/04/02(Wed) 01時頃
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─校庭から散歩道へ─
俺の手があったかいっつか……てめぇ冷やすの怠ってたな 手、腫れてるまんまじゃねぇか
[ち、と軽く舌打ちを零して、繋いだ手に視線を向ける。 強くもなく、けれど弱くもなく握る手。校庭での寄せ書きが終わったあとに繋いだときは痛がったけれど、その素振りがなかったので見落とすところだった]
願掛けかァ、なに願ってたかってのは訊いていいのか、それ
[首を傾けて。こちらへと視線を向ける朔太郎を見る。 人通りはない。時折遠くで新聞配達らしきバイクの音がするくらいの、静謐な世界。徐々に白んでゆく空]
(11) 2014/04/02(Wed) 03時頃
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ん、聴いた、ちゃんとな お前あんなんも器用にこなせるんだな 綺麗な長い指はさ、俺ァ鋏持ってる印象ばっか強かったから
[闇の中から濡れた街がうっすらと浮かび上がってくる。見慣れたはずの世界は未だ明けない空によって姿を変え、雨に清められてどこか清浄で。 一歩。一歩。その世界をかき分けるように進んでゆく。 ぽつぽつ落ちる声。目を眇めて。視線を前に向けて顎をしゃくり、先へと促す]
そうか、じゃァ何かを払拭して、何かを決意したんだな 心残りを全部ぶっ潰すために?
主張したいことを、主張する強さを、……手にいれた?
[>5:*36届けられたメールの文面を用いて問う]
(12) 2014/04/02(Wed) 03時半頃
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器用なんだな、いや、手先みてりゃ予想は出来たか 俺は、花とアリスと家族しかなかったからな お前とは逆に、実家の環境に依存気味だったんだろう ……学校にもあんま通ってなかったし
[次々に出てくる、朔太郎の過去の経験。それでもこれしかない、という言葉くくられるそれは。自分と似ていて異なるもの。 首を傾げて微笑む仕草。その穏やかさ。落ち着き。 一歩。一歩。頭上では重い雲に白さが増えてゆく。 静かな街に響いた声。零れた苦笑。止まる足。手は繋いだまま。 振り向く。近付く朝の気配。仄かに照らされて煌めく道路。街路樹。 告げられる声のひそやかさ]
(13) 2014/04/02(Wed) 04時頃
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[痛い。でもきっと朔太郎はもっと痛いんだろう]
(14) 2014/04/02(Wed) 04時頃
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[こみあげるのは悔しさだ。どうして自分は彼を好きではないのだろう。 自分のこころを探っても探っても、恋という名のつけられたそれはたったひとりにしか向いていない。それを自分で分かっている。だから、こういうことを考えるのは、失礼で、卑怯だ。 噛みしめた顎が震えるのが分かる。 ひとつぶ。左目から朝露のように零れ落ちる熱さ。 視線だけは逸らさないように、繋いだ手は離さないように。 夜だった世界は徐々にその輪郭をはっきりとさせ、朔太郎を照らす]
───────ありがとう
でも、俺は好きじゃない 愛してる
[それは花が好きかと問われたときの答えだ。好きじゃない。恋ではない。けれど愛している。アリスと同じように、花と同じように、朔太郎という存在を愛している。 僅か潤む目で、小さく微笑む]
俺様、愛は捨てない人間よ?
(15) 2014/04/02(Wed) 04時頃
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柄でもねぇ……本当に優しいんだったら もっと……巧いこと、できんだろ
[綺麗、という言葉に悪態を返す。掠れる声音は隠しようもないけれど。 ばかだなあ、と言われて、心の中でほんとにな、と相槌を打った。本当に莫迦で救いようがない。結局は傷つけている癖に、どこかで彼が救われればいいと思っている。尊大で、傲慢だ。
でも、立ち入り禁止と閉ざされた部屋の扉。 心の壁のようなそれを、ぼくは何度でも蹴るだろう。 花を届けに。己の育てた花を渡すために。
拭われる頬に目を瞑る。瞼に白む世界が焼き付いている。 この夜明けを、忘れることはないだろう]
てめ約束忘れんなよ、いつになるかわかんねぇけど 絶対、届けるから、花を見るたび俺様を思い出しやがれ
(16) 2014/04/02(Wed) 04時半頃
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あァ? ばーかてめぇ俺様約束っつったら大事にすんだよ 軽い気持ちでなんか言ってねぇんだから
”Thanks for Alice” うちの店名だ、検索して住所割り出せ
[離される手の感覚に瞑っていた目を開いて。 朝の迫る空。射す白い光。世界は色を吹き返す。 動き出す街。目覚める人々。遠くから鳥の鳴声。回る世界。 そうしていつもの調子でバスのことを言われれば、首を傾げながらも、ああ、と頷いて]
分かった、4階だよな 夜明けがみたいと付き合わせたのは俺だし、起こしに行ってやらァ
[約束、と呟いて。足を止める。空を見上げる]
(17) 2014/04/02(Wed) 05時頃
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[白む空から視線を戻し。目を眇める。 荷物を出しに行くという言葉を疑わないまま。 離れてゆくその背中を見送る。 その光景がどこか新鮮だ。朔太郎はいつも背後から来た。 だから彼の背中を自分が見ることはあまりなくて。
どこに居ても、誰と居ても。 その背中がお前の背中だと分かるように。 刻み付けて覚えておくよ。 ぬくもりを教えてくれた手の持ち主。
叫ばれる言葉。振られた手。小さく振り返して。 その背中が振り返らないのを確認して、寮へと続く道を引き返す。 ふたりで歩いた路を、今度はひとりで。 桜が朝日に照らされて、雨粒のように散歩道に閃いている**]
(18) 2014/04/02(Wed) 05時頃
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─朝・寮4階─
[そうして短い睡眠に負けないようアラームをセットして。 時間になれば、約束通りにその扉へと向かう。 何が待っているかも知らないままに**]
(19) 2014/04/02(Wed) 05時頃
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─朝・寮4-K─
おい、さくたろ約束通り俺様が起こしに来てやったぞォ そろそろバスくんじゃねぇの、って、……何だこれ
[張り紙のある扉を軽く蹴って。気付く。 その張り紙が昨日見たときとは内容が違っていることに。
紙には「白辻ありす以外、立ち入り禁止 ――― 朔太郎」の文字。
ふと真顔になる。周りを見回す。誰もいない静かな廊下。 もう一度その張り紙を見て。ノブに手を掛ける。まわしたら開いた。鍵は掛かっていない。微かに開いた隙間から射しこむ白い朝の光。 ──────ドアを開ける]
(38) 2014/04/02(Wed) 21時頃
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──────……何だ、これ さくたろ?
[声を掛けてみる。居ないのはもう見えている。静かな室内。窓が開いている。春のやわらかな風がゆっくりとカーテンを揺らす。 そこから、ひらり、はらり。桜の花びらが紛れて舞い込む。 あれだ。寮の裏に植えられた日陰の桜だ。 陽はほとんど当たらなくても、春のあたたかさが蕾を綻ばせる。 ひらり、はらり。それは静かな部屋を埋め尽くした、やわらかそうな紙でできた白い花に舞い降る。 机の上には、本。ぬいぐるみ。一本の線香花火。硬貨。星の紙屑。一房綺麗に結われた髪。チカチカと未読メールと未送信を示す携帯電話。 並べられた幾つかは見覚えのある雑多なもの。
見当たらない部屋主。
それに気付いて最初に感じたのは、漠然とした「置いてかれた」という絶望に似た何かだった。立ち尽くす]
(39) 2014/04/02(Wed) 21時頃
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[机の上の携帯が震えた。開いた窓の外からエンジン音が聞こえる。 バスが来たのだ。ひとの話す微かな声。利一たちだろうか。
────きっとそこに、朔太郎はいない。 ────朔太郎だけが、どこにもいない。
次に浮かんだのは「捨ててかれたのか」という諦観に似た何か。 携帯がまた震えた。そのメールを受け取るべき本人はいない。
─────何だこれ。
思考が止まっている。そっと足を踏み出して。敷き詰められたやわらかい白い花を踏まないように。 机の上の携帯電話を手に取った。開く。 昨日の夜からの未読メールが並ぶ。自分が深夜に送ったものもある。
─────つまり、あれが、最後だった]
(40) 2014/04/02(Wed) 21時頃
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[確認したら絶望と諦観が増した。 夜明けに見送ったあの背中はもうここにいない。 約束はどうなるんだろう。連絡手段もないのではないか。 置いてかれたんだ。捨ててかれたんだ。ひどい虚無が喉を枯らす。
携帯が震える。頼児からのメール。4通目。 きっと朔太郎を探しているのだろう。
視界は茫洋としたまま、返事をしなければ、と思う。 もう朔太郎はいないと報せないと。フォルダを開く。新規作成、そう操作しようとして。未送信メールがあることに気付く。 未送信。この訳分からん失踪劇を皆に報せるために用意してたメールだろうか、そんな些か乱暴な気持ちでそのメールを開く]
(41) 2014/04/02(Wed) 21時頃
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[ありがとう、という題名。あて先は白辻ありす。内容はたった二行]
(42) 2014/04/02(Wed) 21時頃
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[世界から音が消えた気がする。携帯を持つ自分の手が震えている。 ふと思い出す彼の言葉。あれは花見より前だった。
─────捨てる方がさ、難しいよね ─────捨てちゃいけないもんまで、棄てんなよ?
全部捨てる、と告げた自分にそう返した、難しいと言った彼。難しくてどうしても捨てられずに、でも持ってゆくことも出来ずに、この部屋に残さざるを得なかったもの。 机の上に視線を向ける。 本。ぬいぐるみ。一本の線香花火。硬貨。星の紙屑。救急セット。一房綺麗に結われた髪。 手の中の携帯電話。部屋を埋め尽くす白い花。
─────これを、すべて。ぼくが咲かせたのだと]
(43) 2014/04/02(Wed) 21時頃
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[この部屋は棄てられた部屋なんかじゃない。
─────最後まで棄てられなかったものの眠る、朔太郎の宝箱だ]
(44) 2014/04/02(Wed) 21時頃
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[扉の張り紙。最初は「朔太郎以外立ち入り禁止」と掲げられ。 そうして今は「ありす以外立ち入り禁止」に書き換えられた、それの意味するもの。朔太郎の宝物の眠る部屋の扉は、たったひとりに放たれた。
─────自分だけが、入ることを赦された。彼の心の中へ。
噛みしめた顎が震える。閉じた目から零れる雨粒は、ひとつ、ふたつ、俯く足元に降り注ぎ桜の花びらに雑じる。取り繕う余裕もない。 溢れるものを止めることも出来ないまま、額を抑えて崩れるように蹲る。 世界がまた動き始める。バスの走り去る音が聞こえる。 震える携帯。利一からのメール。頬を濡らしたまま不格好に笑って。
ごめん、朔太郎。ひとつだけぼくは君の望まないことをするよ。
やがて気持ちが落ち着いた頃。 ガラパゴスを鳴らして、朔太郎の携帯から一通のメールを送る]
(45) 2014/04/02(Wed) 21時頃
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To:明智 智明、入江 利政、小熊 成斗、小鳥谷 博、締坂 樹央、十文字 丞、白辻 ありす、定良 宗介、鳥塚 環、紐井屋 怜二、保科 那由多、睦井 利一、保元 頼児 From:朔太郎 Sub:ごめーんね(ノ´∀`*)
*****
行ってきます! ─=≡Σ((( つ•̀ω•́)つ
(*7) 2014/04/02(Wed) 21時頃
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お前は俺のこと好きすぎなんだ、ばーか
[しばらくはその部屋で蹲って、動けないまま。 たくさんの白い花からある五つの文字を探し出すのは、もう少しあとになってからのこと*]
(46) 2014/04/02(Wed) 21時頃
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─自室3-A─
[どれくらい朔太郎の部屋に居ただろう。 いつもより遅いシャワーを浴びて、部屋に戻る。寮母の放送は朔太郎の部屋で聴いた。
あとで挨拶に行って、段ボールももらってこないと。 あのたくさんの白い花や、本や、ぬいぐるみや、そういうものを。ひとまとめにして送らないと。俺の実家に。段ボールひとつ封印させるくらいどうってことないし。 ずっとあの部屋にあのまま置いておきたいけれど。 そういう訳にもいかないなら、入室許可の下りた自分が持っていかないと。もう一度どこかで逢えるという願掛けのようなもの。 サボテンに視線を落として]
(56) 2014/04/02(Wed) 22時半頃
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From:Alice To:那由多>>5:+178 Sub:re: 添付:[あまり変わらないサボテンの写メ]
今日は水やってない 毎日やらなくていい気がする 全員の書類届いた明日みんな出てく てめぇ俺様だって人並みに歌えんだぞこら いつか聴いて驚け
[と言ってもアソパソマソマーチだが]
(*14) 2014/04/02(Wed) 22時半頃
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なんのためーにーうーまれてー なーにをしーてーいきるのかー
[寮母室までの道のりを、唯一人並みに歌えるうたを口ずさみながら進む。 それにしても歌詞がすごい。そんな崇高なこと考えて産まれた訳でもないし、生きている訳でもない。その問いに答えを持っている人間より、持っていない人間の方がはるかに多いだろうに。 そういえば世界で自分だけが持っている花を咲かせればいいと歌ったうたがあったな。 そんなことをつらつら考えながら。 自分のスマートフォンに届いたメール>>+90を見て目を細める。どう見ても国内です本当にありがとうございました。 そういえば朔太郎の部屋にいるときに震えた携帯>>+88、着信は博だった。 あの部屋にあった本は、きっと博に由縁のあるものなのだろう。 繋がっている。繋がれている。 昨日、利一が言っていたことと同じことを思うよ。 ──────この学校に来てよかった]
(60) 2014/04/02(Wed) 23時頃
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ジャニスは、フィリップからの重いメールが届いた。
2014/04/02(Wed) 23時頃
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From:Alice To:那由多 Sub:
たまきからのメール来ただろ! 俺様の美声を聴け!
[しかし一斉送信より前にぐずぐずでジャイ(ピー)のとろろまで那由多のもとに届いているとは思ってもいない]
(*17) 2014/04/02(Wed) 23時頃
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From:Alice To:ひろ>>+90 Sub:re:新住所 添付:[4-Kの部屋とわかる角度からの、机の上の品や敷き詰められた白い花>>+50>>+51の写メ]
引っ越し祝いにフラワーギフト送る 好きな花か好きな色
[朔太郎の携帯に電話のあった博には、なんとなく、伝えておきたくて。 これが何か伝わらなくてもいいと思いながら、写メを添付した]
(*21) 2014/04/03(Thu) 00時頃
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From:Alice To:那由多>>+130 Sub:re:聴いた 添付:
とろろは忘れろ 水やりたくてうずうずしている
おう、あんがとな
(*22) 2014/04/03(Thu) 00時頃
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……文字打ちすぎて疲れた
[寮母室でライラに挨拶をして。片付けを進めていれば何度か震える携帯電話。珍しく何通か連続してメールを打った。一息つこうと顔を上げる。 足が向かうのは、見納めになる中庭の桜のふもと。 昨日の雨で幾らか散りはしたものの、満開の時期でもなかったから無残なほどではなかっただろう。今日くらいの陽気なら、きっと、花見に向いているくらいには綻んでいると思う**]
(69) 2014/04/03(Thu) 00時頃
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From:Alice To:利政 Sub: 添付:
花見でーとしようぜ**
(*24) 2014/04/03(Thu) 00時頃
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─中庭─
[談話室前の自販機によって飲み物を買ってから中庭へ向かった。 幾つかメールが来ている。でもさっき何通もメールを打って疲れたので後回すすまん、と思いながら目を通して。 >>+153博からのメールに指が止まる。
ああ、うん、俺にも教えず行きやがったんだ、信じられねぇだろ。
心の中で相槌を打って、苦笑した。次逢ったら絶対に蹴る。気付いてはいないけど博と似たような決意を固めて。 彼にあの部屋の写メを送ったのは。だって、朔太郎の宝箱に立ち入りを許可されたのは自分だけだったけど、博は。 あの部屋に、棲んでいたひとだから。
スマートフォンの画面を消してポケットに戻す。 桜を見上げる。これとも明日には別れるのだ。目を細める。 と、>>110足音。振り返れば利政が駆け寄ってくる姿。 場所は指定しなかったけれど、デートしようぜと誘ったのはこの場所だった。にやりと口の端を吊り上げて]
(111) 2014/04/03(Thu) 20時半頃
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─────この杯を受けてくれ どうぞなみなみ注がしておくれ
花に嵐のたとえもあるぞ
さよならだけが、人生だ!
[滔々と謳いながら、グレープジュース(缶)を利政に放る]
いや、なんか色々メール来てさ 珍しく何通も返信して疲れちまってさ
いつでもいいってダーリン返してくれたから まァここで待ってりゃ来てくれんだろーって思って
(112) 2014/04/03(Thu) 20時半頃
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