108 Persona外典−影の海・月の影−
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― 五日後 崇神高校屋上 ―
[…リツキを失くしたあの夜から五日。 再び連絡は誰に対しても一切送れず、然し塞ぎ込んで誰とも関わらないワケではない、奇妙な状態が続いていた]
…こまったな…。
最近の俺、意外と自分を女々しく感じる事が多い…。 …リツキに呆れられるかな…。
[屋上はお気に入りの場所だ。陽の光も風も遮るものの無い場所。 手を伸ばして、なるべく空に近い場所で、指先から冷え切る風に吹かれていた]
(0) 2015/02/22(Sun) 09時頃
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[こう冷たい風に吹かれて思い出すのは、あの時サムに返した言葉>>4:418]
『…ただしく…なんて…な…くてよか…た…!! …えらくも…なくて…よかった……!!』
…正しくも無くてよかった…。 …偉くも無くてよかった…
…俺にこんな気持ちだけ刻み付けて逝ったリツキは…
…ズルいな…。
[震える肩を撫でながら、探せる限りの言葉をサムは向けてくれていた。 その意味も優しさも、次に今何をするべきなのかも。 既に全部、整理はついているのだけど]
(1) 2015/02/22(Sun) 09時頃
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… … … …風 さむっ… …。
[この先当分、ただの思い出になりそうには無い感傷に浸り、空を眺めてた**]
(2) 2015/02/22(Sun) 09時頃
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[感傷に浸りながらもう五日。だけどそろそろ大丈夫かも知れない。 スマホを取り出し、これまでロクに見ていなかったメールの受信欄をみる]
…えっ? 受信欄。すくな? …花河センパイ…緊急…
…皆が負傷… …?
[然し驚いた事に、今回は殆どメールを受信していない。 まだ、祟神神社で何が起きたかを知らないで、花河から送られた緊急メールを五日も遅れて開く。 そして、驚愕、しばらく後に納得の表情を浮かべた]
(29) 2015/02/22(Sun) 22時頃
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…マユミがシャドウ……そうだよね… リツキとの戦いで、世界モドキはあいつの手札に無かった。
花河センパイはヒナミヤリツといた。なら。
…待ち伏せて、あの世界モドキを使役できたのは… …単独行動ができた…マユミだけ…
…待ち伏せも…あの探知能力かな…。
…でも、神社にいた三人の負傷と、ヒナミヤリツの行方不明は…
(31) 2015/02/22(Sun) 22時頃
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[リツキは消えた。腕の中で黒い霧として消えた。 でもシャドウの海と現実世界の繋がりは、未だ消えない。 境界線を塞ぎ、その鍵を握る強力なシャドウを倒すまでは終わらない]
…覚悟きめて…感傷に浸る時間はもう終わりか…。
[そろそろ授業が終わる。家に帰る時間も近い。 スマホを取り出しながら、ピピピ、と速い指で文面を操作する。
傷心に浸り休んでいた心を起こす様に、ぺし、と頬を軽く叩きながら]
(32) 2015/02/22(Sun) 22時頃
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------------------------------------------------ From:MAYA To:花河センパイ 件名:生存報告
マユミがシャドウな事。わかった。
リツキは倒した。俺とサムで。 だからリツキはもういない。 浸ってたら五日も遅れた。ごめん。
後、負傷した皆の事情は理解したから、センパイに忠告しておく。
覚悟しておいた方がいい。意味伝わらないかもだけど。 ------------------------------------------------
(33) 2015/02/22(Sun) 22時頃
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------------------------------------------------ From:MAYA To:サム 件名:ありがとう
五日もごめん、俺はたぶん大丈夫。 リツキばかりで立ち止まるのは出来ないから。 必ずシャドウの海との境界線を潰す。サムも助けてくれる?
既にみたかも知れないけどいちおう。 マユミ。高屋敷真弓がシャドウみたい。 小学校に行こうとした夜、黒ずくめの敵にやられたね。 俺が見る限り、アレを扱えたのはマユミ以外いなかった。 ------------------------------------------------
(34) 2015/02/22(Sun) 22時頃
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― 大塚家 ―
[こういう時、ふと物騒な手段を考えてしまうのは昔の性だろうか。 然し、ひとくちに闇討ちしようと考えても、流石にそこまで無思慮の暴挙には出られない。下手を打てば余裕で確定有罪沙汰だ]
…確実な敵がひとり…もうひとりはどうだろう… …正直…リツキみたいな気持ちにならない分…楽だけど…
[ふと物音も余りしない部屋の前で立ち止まった。中にいるはずだけど]
… … … … … … どうしたのかな。
[彼女も、あの日以来、少しまた不安定だと感じる。ふ、と扉に指をあてて]
(38) 2015/02/22(Sun) 22時半頃
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[コンコン、と扉に響くノックが二、三回]
…アカリ。 入ってもいい?
[追い続けたリツキとの決着は、もう終わった。 力もある。何より、友達の遺志を踏み越えた。それを思えば、今更立ち止まる程度の勇気は持たない。 もうひとつの決着も、またすぐ近くにある予感を感じていた]
(39) 2015/02/22(Sun) 22時半頃
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[扉を開いた明の瞳は、意外な事に活力があった>>43]
… … … あ。お邪魔するね。
… ええと アカリ。 大丈夫、なの? なんだか… あの夜大変だったみたいだけど。
… … 俺が云うことじゃないか … 。
[流石に同じ屋根に暮らしている間柄なのだ。 彼女がもし自分の様子を気にしていたら、リツキを倒した事は既に明にも知れているだろうが。
予想より元気そうな明に、あれ、と内心で首を傾げていた]
(49) 2015/02/22(Sun) 23時頃
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オスカーは、アカリの様子は…思い過ごしか。と胸で結論付けていた ◇
2015/02/22(Sun) 23時頃
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[笑顔に、瞳を瞠る。そして綻ぶ様な落ち着いた表情に戻り]
そうか。でも良かったね。 センパイも無事に収まったみたいで。
…うん。俺はたぶん大丈夫。 もうリツキの事はふっ切れた。 …て云うと…ウソになるけど。
[明に手を伸ばそうとして、ハタと気付いた様に窓辺に近づく]
(53) 2015/02/22(Sun) 23時頃
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…昼は陽当りいいね。カーテン閉めようか?
[丁度昼時、日向は少し明にキツいかも知れない、とカーテンに手を掛ける]
…何か…いい事でもあった? 今日のアカリ、機嫌いいみたいだけど。
いつもより…笑顔。
(54) 2015/02/22(Sun) 23時頃
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[カーテンの布地に触れた手に、明の手が添えられてピクリと手が揺れた]
… …あ… 。
うん…アカリが笑顔なのは…いい事。 俺も、そういうアカリの顔、好… … …?
… … なに? … …
… … … … … … え っ … ?
[添えられた手に妙な動き。始めは何かわからずドキリと覚えたけれど。 違う。アカリは悪戯に手を指でいじってるワケじゃない。何かを。 書いてる。言葉を]
(60) 2015/02/22(Sun) 23時半頃
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[ゆっくりとした明の言葉が、四文字、染み入る様に脳に理解が到達した時。 シャッ、と勢い荒く、カーテンが引かれて、部屋に射し込む光が遮断された]
… … …アカリ… 。
[真剣な表情で、明の両肩を掴んで、自分に向き直らせる。 今の四文字は。明が伝えた言葉は]
(61) 2015/02/22(Sun) 23時半頃
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[明は困惑の表情を浮かべていた。何かわからないと云う様に>>64]
… …アカリ… いま …。
… … … … … …。
[慌ても動じもしない明。太陽の光を眩しがる様もなかった。 落ち込んでいると考えていたのに、表情も変に明るかった。
まさか。もしかして。そうひとつ嫌な予感が脳裏を過ぎった時。 明の右肩を掴んでいた手は、するすると、明の右手を優しく握り締めた]
(69) 2015/02/23(Mon) 00時頃
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… … … … … … … … ………… 。
(70) 2015/02/23(Mon) 00時頃
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… … … その … いいな … て。
[数秒の逡巡の後。その表情は綻んだ笑顔を明に見せていた>>64]
… …気付いてないかも…だけどさ… …。
…アカリて……笑顔を浮かべてる時が… … …。
…うん… …すっごい可愛いなと… 。
…俺は… …思うわけなんだ…。
… … … …こうして… 一緒にいるからさ … …。
[かすかに震えを刻む右手を、今度は両手で優しく包み込む様にして。 まるで恥ずかしがる様に、たどたどしく言葉を選びながら、表情を綻ばせた]
(71) 2015/02/23(Mon) 00時頃
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… … … 一緒に … … 生きてるから … …。
[あの日、痛い位に抱きしめた明の願いと、約束と>>3:232。 それを思いながら、優しく、そう呟き]
(72) 2015/02/23(Mon) 00時頃
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… … ごめんっ。なんか恥ずかしい事言ってる!
[その次には、笑顔を浮かべて誤魔化していた]
俺、ちょっと用事あるから、外いってくるよ。 また後でね、アカリ。
[まるで何気ない、普段通りの会話そのものみたいに、ひらひらと。 明に手を振りながら、彼女の部屋を辞して、自宅から外出していく事になる]
(73) 2015/02/23(Mon) 00時頃
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[家の外に出て…作り続けていた笑顔は真剣な表情に切り替わる。 同時に馨一の物とわかる着信の音がポケットで響いていた>>68]
… … … … … … …ケーイチ…傷は平気…?
[外を歩きながら、その携帯は馨一に対して直接の通話を掛けていた]
… … ケーイチに話しておきたい事ができた。 今すぐ病院にいく。
[あの右手の震え。違和感だらけの仕草。 あの時、無力に震えていた右の指先に刻まれたあの言葉を思い返しながら]
(85) 2015/02/23(Mon) 01時頃
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……現れたんだ。 俺が戦わないといけない人が。
[右手のぬくもりが微かに残る手で、襟を巻く黒いマフラーを握り続けていた]
(87) 2015/02/23(Mon) 01時頃
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― 崇神病院 病室 ―
[通話からそう長くない間に、病室にその姿は現れる>>91。 普段よりも強い瞳で、心を奮わせながら]
… … …ひどいケガしてるね。
花河センパイ、負傷したとしか云ってなかったから。 … … …メグリ。さっき見たよ。 ヒナミヤ リツに関しては。これで心置きなく。って感じかな。
[別の病室には、チアキの様に昏睡に陥った巡理の姿をみた。 手はある。伸ばせば、掴む。 あの時、翔子の病室でそう告げた彼女の表情が、過ぎる]
(94) 2015/02/23(Mon) 01時半頃
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…ホントは、花河センパイに口止めされてた。
…でも、これ以上センパイの助けは借りられない。 …自分の心で精一杯のセンパイを巻き込めない。
だから、ケーイチ。 助けてとは言わない、けど聞いてほしい。
十二月の初め、二度目の満月。 あの時、起きた事……。
俺は『アイツ』に… … …。
(95) 2015/02/23(Mon) 01時半頃
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『あかり』に殺されかけた。
[シャドウを追いかけた三人に残された後で起きた事。 明の中にいる、ペルソナの暴走。 何ひとつあの黒衣に抗えず敗北した出来事]
アカリの心は… 『アイツ』に奪われてる。
[誰にも言えず、花河に助けを求めた事も伝えた後で。 強い意志と確信を添えた声で、その事実を馨一に伝えた]
(96) 2015/02/23(Mon) 01時半頃
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… …俺… … 『アイツ』と戦う。
今の俺で、あの黒衣に勝てるかわからない。 今度こそ呆気なく八つ裂きにされて死ぬかもしれない。 そう考えたら今でも恐い。
だけど。
戦う。約束したから。一緒に生きる。って。
(103) 2015/02/23(Mon) 03時頃
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ケーイチ。無事に生きてケリをつけれたら。
必ずそっちを助けにいく。 だから、敵の事は任せていい?
[流石に理解が飲み込みにくい話かも知れない、じ、と見つめてきた馨一に、うん、とひとつ頷いた]
…ありがと。ケーイチ。
(104) 2015/02/23(Mon) 03時頃
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あ、あとそれから、リ… 。
[リツキは既に倒した。それを告げようとした口が止まる]
… … …リツキは… 倒した、から。 … … … … …。
[思い返した、あの時、確かに感じた後悔の形を。 共にいて居心地のいい友達。確かにそれは大事な物だけど。
馨一を見ながら思う。本当にそれだけで済ませたままでいいのか]
(105) 2015/02/23(Mon) 03時頃
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[変に踏み込むと関係は拗れる、でも踏み込まなければそこで留まる。 傷を晒して触れて、決して良い思いなんてしないかも知れない]
… … … あの さ。 ケーイチ。
…こういう事きくの。 悪いかも知れないって、思ってた。
嫌がるだろうし、どうせ言いたくないだろう、て。
けどさ、もしイヤじゃなかったら、聞いてもいい?
その…。昔さ、崇神に転入してくる前までのケーイチとか…。
[今までの自分なら、こんな真似は絶対しない。だけど、今は。 踏み込まない後悔よりも、踏み込む後悔の方がいい。そう思えて>>4:376]
(106) 2015/02/23(Mon) 03時頃
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…ケーイチの足…とか… 訊く事じゃないかも…けど…。
[領域に踏み込まず、触れず、そうして来た自分が、確かに変わっていた。
大事な友達との悔いも残る思いと。 あの月夜で出逢った白い少女を見た瞬間から。 踏み込んで、手を伸ばして、関わる事を止められない自分が生まれた事で**]
(107) 2015/02/23(Mon) 03時半頃
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