108 Persona外典−影の海・月の影−
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……あ、あああああ……?
[眩しい、世界が色を取り戻す。 そして、バラバラの死体は、徐々に消えていく。]
………………。
[なにも言えなかった。 なにも考えられなかった。 ただ、一刻も早く、これが悪夢なのだと。 ただの夢です具覚めるのだと、思いたかった。]
(0) 2015/02/16(Mon) 08時半頃
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[あの悪夢から数日。 お父さんは行方不明と言うことで処理されたかと思われた。
しかし、あのバラバラ死体の中には、お父さんの残骸が残っていたらしい。 遺留品などから、お父さんであることは確定。 私は、現実を再認識することになった。]
………………。
[暗く、塞ぎ込む。それが今の私だ。 頼るものもなく、大切なものは奪われた。 いっそ、お父さんと死んでしまえたら楽だったのかもしれない。]
(8) 2015/02/16(Mon) 12時頃
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[……いや、私は、死んでいない。 多分、死にたくない。 だって、死のうと思えば自殺だってできる。 それをしないと言うことは、生きていたいと言うこと。]
……でも、どうやっていきれば、いいの……?
[学校も、この数日はいっていない。 ただ、お父さんと過ごした駐在所で閉じ籠る。 しかし、それにも終わりがやって来た。]
(9) 2015/02/16(Mon) 12時頃
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[殉職したお父さんの代わりに、新しい警官が駐在所に入るのだ。 私は、出ていかなければならない。 でも、突然そんな宛なんて見つからないわけで。 私には、一週間ほど、猶予が与えられた。 その一週間ほどで、新しい生活を営まなければならない。
眩しい光のなか、愛用の白いコートを着て。 私は、たった一人で出掛ける。]
(10) 2015/02/16(Mon) 12時頃
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[先ずは学校に事情を説明することになった。 登校して、職員室へ。父の訃報を伝える。 みんな、同情はしてくれた。でも、同情だけ。 その一週間は、学校を休んでもいいと言われた。 それはやむを得ない事情として、進級には影響しないと。
ただ、説明のために今日は授業に出なさいと言われた。]
……授業にでて、どうなるの。 なにが、かわるの……。
[教室の自分の席で、うつ伏せになる。 希望なんて、見えない。]
(11) 2015/02/16(Mon) 12時頃
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……ふぇっ?
[突然声をかけられて、驚く。 それも、相手はサボり魔の幸川 立季。 お互い有名だろうが、接点などは、一切ない。]
……う、うん、わかった……。
[おそるおそる、彼の提案に乗ってみる。]
(15) 2015/02/16(Mon) 13時半頃
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……うん。
[どうせ、しばらくは授業に出られない。 なら、今出てもでなくても、きっと一緒だろう。 一応、彼の話に興味があったわけではない。 ただ、流されるままに行動しているだけだ。]
……図書室?
[後ろからついていきながら、行き先について訪ねてみる。>>18]
(19) 2015/02/16(Mon) 14時頃
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[図書室につけば、そこには誰もいなかった。 授業が始まっているので、当然と言えば当然だが。
深くは考えてなかった。 この場所を選んだ理由も、人前が好きじゃないから程度にしか考えていなかった。だから。]
なん、で、それ……そんなこと、知って……。
[ひどく、動揺した。と、同時に納得した。 彼が、誰もいない場所を選んだ理由に。]
そんなの、わかんないよ……。 教えてほしいのは、私だよ……。
[警戒することも忘れて、本音を話す。 一番惑っているのは、私なのだと。]
(21) 2015/02/16(Mon) 14時頃
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……わた、しは、そんなの、しらな……。 や……あかりは、知ってる。 そう、しってる、はずなの。
[頭を抱えて、体を震わせる。 覗かれた瞳には、涙がたまっている。
幸か不幸か、このとき、安心ではなかった。 威圧に対する、恐怖に支配されていた。 だからこそ、決定は決まっていた。]
わかんない……わかんないよっ!
[彼に背を向けて走り出そうとする。 止められなければそのまま逃げるだろうが、追われたのならすぐに追い付かれてしまうだろう。]
(25) 2015/02/16(Mon) 14時半頃
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[逃げて、逃げて、逃げて。 どこへいけばいいのか、なにをすればいいのか、わからないまま、走り続けて。 階段を駆け上がり、屋上に通じる扉の前でしゃがみこんだ。 息を切らせて、誰も来ないことを、祈って。
なぜかは、わからない。 だけど、とても、怖い。 自分が、自分じゃなくなってしまうようで……。]
(31) 2015/02/16(Mon) 17時半頃
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[人影に、心臓が跳ね上がる。>>38 だけど、見知った顔だと言うのがわかると、相手が右手を怪我しているのも構わず、抱きついてしまった。]
……ご、めん。 こう、させて……。
[なによりも、今、安心していたのだ。]
(44) 2015/02/16(Mon) 20時頃
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─満月の夜─
ゆめ、うん……ゆめ。
[うわ言のように、呟く。 手を引かれると、おとなしく従ったろう。 抵抗する理由もなかったから。
そのあとのことはどうしたか、あまり、記憶に、ない。]
(49) 2015/02/16(Mon) 20時半頃
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大塚、くん……っ! 私、わたしっ……っ!
どう、すればいい……っ? どうやって、いきていれば、いい?
[どういきていいかわからない。 そんな、生命の根本への問いかけ。 答えを持たぬから、回答を待った。 答えを持っているものからの、回答を待った。
けれども、事情を知らない彼は、どう思うだろうか。]
(54) 2015/02/16(Mon) 20時半頃
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や、いかな、いで……っ!
[彼が去ろうとして、絶望の表情を露にする。 彼にまで見捨てられたら。 本当に生きていけないだろう。
がっくりとうなだれて見送る。 そのあとの数分は、永遠にも感じた。]
(70) 2015/02/16(Mon) 21時半頃
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[彼が帰ってくると、まず恐れを表した。 見捨てられると思ってしまったから。 だから、パンを差し出されたとき、きょとんとした。
そしてそれを受け取って、一口食べた。
美味しい。
そういえば、なにも食べてなかった気がする。 無我夢中で、涙すらこぼしながら、食べる。 最終的には、涙がボロボロこぼれながらも、パンを飲み込んだ。]
……あり、がとう。
[食べ終わったら、それだけ言うので精一杯だった。]
(74) 2015/02/16(Mon) 21時半頃
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[涙を堪えることはなくとも、思考は冷静だ。]
ううん、私が、勝手に……気にしないで。 知ってるから。大塚くんが、優しいこと。
[そういったとき、またあれが響く。 それが、なんだか、おかしくて。]
くすっ。
[微笑みが、漏れた。]
(101) 2015/02/16(Mon) 22時半頃
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ううん、そばにいてくれる。 それだけで、嬉しい。 心配してくれる。 それだけで、無事でいたくなる。 大塚くんがいる。 それだけで、生きてたくなる。
気を付ける。 答えを、出すために。
(106) 2015/02/16(Mon) 22時半頃
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[それでも、次の言葉には心臓が止まりかけた。 嫌な汗と、涙が、溢れ出てくる。]
……うん。 お父さん、遺品が見つかったの。
だから、独りぼっち。 もう、誰もいないの。
[切なく、寂しく、悲しく。 語る言葉は、どう響いただろうか。]
(107) 2015/02/16(Mon) 22時半頃
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ねぇ……。
[そして、わがまま。]
大塚くんは……。
[拒絶の恐怖に、こらえる。]
私がいなくなったら、 悲しんでくれる?
(109) 2015/02/16(Mon) 22時半頃
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そうだね…この…がいい…
あの…にしてあげる…のお…としては…にぴったりだ…
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……?
[麻夜の言葉に違和感を覚える。 いや、自分に、か。 そもそも、わたし、は。 そう、だ、お父さん、を。
そんな思考は、次の彼の声にかきけされた。]
(136) 2015/02/16(Mon) 23時頃
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……えっ?
[それは、どういう、こと? 私を、もしかして。
慌てて、次の話題に逃げる。]
住むところは……なくなっちゃう。 おとうさんが住み込みだったから、代わりのいえ、探さなきゃ……お金はあるから、食べ物は当分大丈夫、と思う。
[そんな風に説明したあと。]
(138) 2015/02/16(Mon) 23時頃
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………………えっ?
[本気で驚いた。 そして、期待は膨れ上がる。 そこまで、期待していいのかと、問いたくなる。]
……条件がある。
[直接は問わない。だから、代わりに。]
クスノキは、やめて? 明って、呼んでくれたら……考える。
[たったひとつの、存在を求める、わがまま。]
(139) 2015/02/16(Mon) 23時頃
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いや…ね…
そう…の…を…くような…ではないだろうけれど…
あのぐらいの…の…ときたら…かと…がいいものだからさ…
ほんのちょっぴりだけ…を…けておこうと…っただけだよ…
カリュクスは、オスカーに話の続きを促した。
2015/02/16(Mon) 23時半頃
カリュクスは、オスカーに話の続きを促した。
2015/02/16(Mon) 23時半頃
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………………。
いいって、こと? 私、めんどくさいんだよ? アルビノって、本当に、世話が大変なんだよ?
それでも、いいなら……。
麻夜を、信じる、から。
(142) 2015/02/16(Mon) 23時半頃
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なるほど…
この…は…に…がいいみたいだね…
おもしろい…
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ううん、そうじゃないの。
うれ、しくて、こんなに、想ってもらえて。 いいのかなって、思っちゃって。
ぐすっ……わたし、お母さんが死んだ原因も、わたしなの。 お父さんも、わたしのせい。
だから……こんなに、こんなに、幸せでいいのかなって。
足りないなんて……そんなことない……! わたしには、充分……すぎるの……!
(154) 2015/02/17(Tue) 00時頃
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