64 さよならのひとつまえ
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/* ………。 俺、明日はありすの部屋に移住しようかな(涙目)
(-6) 2014/03/29(Sat) 01時頃
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― 前の日・校庭 ―
[片づけをしようとして、ありすの声に頷いて手を止めた。>>3
そうだ、明日に。また明日に。 あと何回、そう言えるのか。
さっき。ほんの僅かの時間。手を振っている間だけ、遠目で目が合っただけ。 たったそれだけで、朝のように体が熱くなるような気がして。あとはひたすら屋上を見上げていた。
俯いたらまた、溢れてしまう気がして。]
(68) 2014/03/29(Sat) 15時頃
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じゃあ俺、コンビニ行ってくる。
[食堂に行く気は起きない。それだけ言って、その場を後にする。 図書室を出はしたけれど。今はまだ、人の集まりやすい場所に寄る気分じゃなかった。
校庭にいた面々から、朝の一件に触れてくる気配はなく。知らないわけではないだろうに、少なくとも廊下のような好奇の視線はなかった。 ただそれだけのことだけど。詰めていた気持ちが、いくらか楽になったのは事実だ。
自分には、博の想いを否定することなんてできない。
のろのろと歩きながら、スマホを弄るといくつか来ていたメールを開いていく。 宗介からの写真に、もうこの場に居ないのに。隅に移った指先の存在に、まるで居たような気分になりながら。もう一通には、ぴたりと足が止まった。止めてしまった。
何が、とは書かれていなかったけれども。 このタイミングで思い当たるのは一つしかなくて。再び歩き出すまで立ち止まっていた時間はおよそ13分。*
(70) 2014/03/29(Sat) 15時半頃
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>>3:+60 To:宗介 Sub:ソースケの指が邪魔だし
こっちも夕焼け綺麗だったよ 明日も晴れるかな
街灯って消えないんじゃなかったっけ じゃあ夜空写真は無理か いっそ天井をプラネタリウムにしちゃえば?
[そんなことをしたら管理人に怒られそうだけど。]
(*3) 2014/03/29(Sat) 15時半頃
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>>3:*57 To:成斗 Sub:RE:
大丈夫って何がだよ コンビニ寄ってから帰るから
ああ、そうだ 明日の昼間、晴れたらあけといて[晴れマーク]
[純粋に心配されているだろうなと思っても、言えるはずがない。大丈夫とも、大丈夫じゃないとも。必死に強がって、誤魔化しながら。殻が、軋む。
丞が渡したブツというのが気になったが。内緒と言うのはどこまでだろうと思いながら。片づけろよ、と言わなくてよくなった今。他に何を言えばいいのだろう。]
(*4) 2014/03/29(Sat) 15時半頃
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[いつだったか。 編んでもらったお礼にと、本人の希望でアクセサリを選んだことがあった。
趣味をひた隠しにしていたり可愛いという言葉に過敏な反応を返すのを見ていれば、身につける物は無難にシルバーとかレザーとか考えたけれど。 何か違う気がした。彼の雰囲気に。
店をいくつか梯子して見つけたのは、革紐のループタイ。飾り具に猫のシルエットが描かれたもの。一目で気に入った。 シンプルだが、可愛い部類に入るモチーフをあしらったそれを身につけるには抵抗があるかもしれない。 それでも、どうせなら自分じゃ買わないだろうものをと選んだ。
上背は十分あるし、背筋を伸ばして身に着ければきっと似合うと思った。
――――例え、それが今すぐじゃなくても。]
(74) 2014/03/29(Sat) 16時頃
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[彼の様子を見る限り、きっと似合うようになるのはずっと先のことだろうなとも思った。その印象は今も変わらないまま。
変わってしまったのは、自分。
選んだあの頃はまだ、そんな些細な未来を想像するざわつきも。 こうして飽きる程毎日顔を合わせられる、そんな日常が続く道の先がぷつりと途切れる寂しさなのだと、誤魔化して思い込んでいられたから。*]
(75) 2014/03/29(Sat) 16時頃
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― 昨夜・自室 ―
[コンビニで買ったおにぎりとお茶を、中庭の桜の下で食べてから戻った。 途中、メールの返事に、瞳が揺れて。是の返事に、桜を見上げる。一昨日より、昨日より、花が開いている気がしたのは、きっと。]
ただいま。 ってまた何か作ってんの。
[そういえば、片づけてからほとんど自室にいなかったなとか。今更のように思う。落ち着かないからと。 あれだけ散らかっていた成斗の荷物も半分くらいに減っていた。当の本人がこちらに背を向けて内職していても、随分簡素になってきた室内には小言を言うこともない。]
(……手が、見えない)
[何を作っているのだろう。>>64 シャワーを浴びて戻ってきて、ベッドに突っ伏しながらちらりと背中を見つめて、瞼を伏せる。 瞼の裏に映る指先。驚くほど器用に動くそれに、頭の中でさえ伸ばしかけた手を引っ込めて、枕を握りこんだ。]
(95) 2014/03/29(Sat) 20時頃
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(――……触りたいな)
[そう思いはじめたのは、いつのことだったか。 最初は些細なものだったそれは、いつの間にか重く。重く。重く。持っていけないくらいに。 じわりじわりと浸食する熱。ざわつく気持ち。震える手。 半ば無理矢理、意識の端に追いやって眠りに落ちた。*]
(96) 2014/03/29(Sat) 20時頃
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― 朝・自室 ―
……おはよう。 今日は雨でも降るのかな。
[成斗の方が早起きとか珍しいこともあるものだ。物音に目が覚め、出ていく背中を見送る。>>65 見送りにには行かずに。代わりに自室の窓を開けて、そこから丞と怜二を乗せたバスが遠ざかるのを見ていた。 そうして視線を映した先。目に入ってきたのは、校庭。]
………あ。月が。
[満ちていた。綺麗な月が。]
(97) 2014/03/29(Sat) 20時頃
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[誰のものかわからない。ただの冗談かもしれない。面白半分な悪戯かもしれない。 でも、校庭に描かれた想いは。通じ合い応えるように並んだことばは。なぜかとても微笑ましく見えて、目を細めた。
徐に、スマホが鳴る。 メールではなく、着信音。 机に放ってあったその画面を見て、窓を閉めると自室を出た。]
(98) 2014/03/29(Sat) 20時頃
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/* 生徒間はメールしか駄目だけど、親とかはNGじゃないよね…?
(-44) 2014/03/29(Sat) 21時半頃
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― 廊下 ―
[自室の扉が見えない位置まで離れて、壁に凭れながら通話ボタンを押す。]
どうしたの、朝早くに……ってそっちは夜だっけ。
荷物もういくつか送ったからさ。 大丈夫、パスポートも失くしてないって。 あとはそっち行くだけだし、退寮書類届くまで――
[少し遠い通話の音声。いつになるの、と問う声に応えようとした時、寮内に放送が鳴り響いた。>>2]
――――……、
え、う、うん。聞いてる。 またわかったら連絡するから。
[じゃあね、と手早く通話を終了させる。 物が少なくなってしまった自室。そうして明日には、一人になるのだと。 否応なしにやってきた現実は、中学までに何度も繰り返してきたものだ。]
(103) 2014/03/29(Sat) 22時頃
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[廊下でぼんやりと、満開に近づいていく桜を見つめる。花が開き切る前に、その時がやってきた。 成斗と同室の、最後の一日だ。]
(こんな顔してちゃ、駄目だよな)
[パン、と両手で頬を叩く。 気合を入れる。きっとこんな顔をしてたら心配するから。 優しいから自分のことを放ってでも、他人の心配をしてしまうだろうから。]
(111) 2014/03/29(Sat) 22時半頃
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― 自室 ―
あれ、おかえり。 ってまたそんなことやって。 あと半分片付かないと、出掛けられないじゃん。
[自室に戻れば、また何かを作っている背中が見えた。>>105 時刻は昼前くらいか。丞からのメールを思い出す。連れて行くなら今日しかなくなってしまった。]
なーに作ってんのさ。 ここ出てからだって作れるだろ。
[ひょいとその手元を覗き込もうと近づいたが、作っているものは見えただろうか。 そういえば、季節外れの手袋はどうなったか。]
(115) 2014/03/29(Sat) 22時半頃
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トレイルは、ドナルドに言ってから、部屋の最期の荷物も片付いていることに気づいた。
2014/03/29(Sat) 23時頃
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/* >>117 同室者のものなのに今まで気づかなかったミステリー! とか思ってないよ!!!ありがとう、忘れてたわけやないんや…!!
(-48) 2014/03/29(Sat) 23時頃
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/* すんごく今更だけど、>>*4は>>3:*67だった……!
(-49) 2014/03/29(Sat) 23時頃
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/* ススムからナルが受け取ったものがどっかに書いてなかったか必死に探してるなう。 連れてっちゃってええもんかしら。難しそうだったら夕方にするってのもありだけど。
(-50) 2014/03/29(Sat) 23時頃
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/* 恐らく、猫の餌。 だけど昼過ぎっていう指定は何だろう。くそう頭働け。
(-51) 2014/03/29(Sat) 23時頃
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[残りの片づけは順調らしい。>>118ホッとするより先に、気持ちがざわつくのを隠すように近づいて。
覗き込む前に、目の前が真っ暗になった。]
わ、ちょ、何す……ん? なんかつけてる?
[大きな手に覆われた下で瞬けば、微かなハンドクリームの匂いに気づいた。一年一緒に居たのだ、ハンドクリームをつける習慣がないのは知っている。 手探りで目元を覆われた指先に手を重ねるように触れてみる。 撫でるように肌を辿れば、微かに残る瘡蓋くらいには気づけたか。]
(126) 2014/03/29(Sat) 23時半頃
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ああ、サクもナルも指先使うよな。 ……これ、擦りむいたのか? っていうか、なんで隠すんだよ。 作ってるのだって、見られるの嫌だって言うなら見ないし。
[朔太郎からなら、納得だと思いつつ。瘡蓋に気づき、そこで指を止める。>>130 黙っていたことに少しむっとした口調になってたかもしれない。けれど言わずに黙っているのは、自分も同じだと気づけば眉間に皺を寄せるだけでそれ以上追及はせずに。
驚きが過ぎれば、目元を覆う掌に意識が行く。 ずっと、触れてみたかった指先。触れるそれを自覚した途端、じわりと温度が上がったように感じるのは、どちらのものか。 顔が熱くなってくる。必死に意識を逸らすように剥がそうと手首を掴んで。]
もーいつまで隠してんの。 ほら、出掛けられるなら、行くぞ?
[なんでもないように声を出そうと。]
(137) 2014/03/30(Sun) 00時半頃
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[器用に動く指というだけなら、二人とも似てるなとか今更ながら思う。 朔太郎に触れられた時に感じたのは安心感。 大事そうに髪を掬う指先。寛ぎたくなるような気持ちいい温度。
でも、今触れている指は。ひたすら、熱くて。
苦しい。]
(142) 2014/03/30(Sun) 00時半頃
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何言ってんだよ。 ナルだって、売ろうと思えば売れそうなもの作ってるじゃん。 サクの言う通り大事にしなよ。
あー……ヒロに渡すやつ作ってたなら、仕方ないか。
[不意打ちのように飛び込んできた博の名前に、僅かに間が空いてしまった。>>143 謝る声には、いいって、とその間を誤魔化すようにそれ以上言わせないよう遮り。 手首を掴めば熱が離れても、なかなか消えない苦しさの余韻に。ゆっくりと、息を吐き出して。 掴んでいた手首も、離す。]
どこかは、行ってのお楽しみ。 あ、なんか昨日ススムから渡されてる? ならそれ持ってくること。
[聞かれて、曖昧にぼかす。 きっといつも通り笑えている。はずだ。彼もいつも通りなのだから。>>144]
(150) 2014/03/30(Sun) 01時頃
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[ふと、スマホが震えた。 ちょっとごめん、と元同室者からの内容を確認して、微かに目を輝かせながら立ち上がり。]
俺はちょっと先に行ってるから。 39分後に玄関集合な、遅れるなよ。
[約束だぞ、と念押しして自室を出ていった。*]
(151) 2014/03/30(Sun) 01時頃
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/* なにあのヒロかわいい…! あざとい!!!!!!!
(-55) 2014/03/30(Sun) 01時半頃
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[自室を出ていく直前。思いもよらない問いかけに、扉を中途半端に空けたまま振り返った。>>159 どうしても過敏になりがちな自身に気づき、そっと苦笑する。 意識しているから。否定されたくないから。特に彼にだけは。 こちらを見ない背中に、苦しさが増した気がした。]
――……ヒロのこと好きだったし、今だって好きだよ。 友達だからな。
[同じ想いを返すことはできなかったけれど。否定はせず、そう答えを出したのだと。 短く告げて、今度こそ扉を閉めて出て行った。*]
(183) 2014/03/30(Sun) 03時半頃
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To:丞 Sub:元気にやってるか?
今日で、ナルが退寮だから これから例の場所に連れてってやるよ
ところでブツって何? あれ、もう昼でいいんだよな?
[あの時間指定は何なのだろうと思いつつ。]
(*36) 2014/03/30(Sun) 03時半頃
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>>*17 To:利一 Sub:RE:みやげ
まじで!やった! 取りに行く!![ダッシュする人]
(*40) 2014/03/30(Sun) 03時半頃
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>>*23 To:朔太郎 Sub:RE:本日の公開処刑(V)o\o(V)
おぬし、 またよからぬものに手をかけるつもりか…[日本刀]
拙者これからナルを連れて出かけるゆえ 夕方に間に合うように帰るでござる
(*42) 2014/03/30(Sun) 04時頃
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トレイルは、食堂に向かって歩きながらメールをうっている**
2014/03/30(Sun) 04時頃
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[丞からのメールを受信して、目を瞬かせる。 猫が描かれたスケッチブック。成斗が行きたがりそうな場所。 そのままブラウザを開いて、『カルカン』とうちこんでみる。出てきたパッケージ画像でようやく何をしに行くか気づいた。]
……そういうことは先に言えよ。
[いや、メールの返信を後回しにしてたのは自分なのだが。 時間を確認する。食堂へは向かわず、足はそのまま玄関から寮の外へと駆け出した。]
(203) 2014/03/30(Sun) 10時半頃
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