っ!!
[ぬるりとした感触>>373に頬を拭う余裕なんて無い。痛みにのたうち、バランス感覚を失った巨大シャドウはあと一息で倒せそうだ。]
燃やし尽くして!ライラプス!!
[扇を開き、手首を返せばその上にカードが舞い降りる。強大な青の光を放ち、召喚されるは紅き瞳の忠実な黒銀の獣。
大好きな、巡理の友。コタロウとの絆で生まれた、どんな獲物でも決して逃がさないと運命に定められた犬だ。
柔らかく、高く響く咆哮に導かれるように蒼い炎が巨大シャドウを包み込む。]
……君が何か、知らないけれど。
もう、おやすみなさい。
きっと、明日は良い日だから。
[微笑む。どうしてそんなことを言ったのか、巡理自身にも分からなかった。
ただ、目の前の存在が悲しくて。寂しくて。例え、コタロウと我妻峰人の仇だったとしても、もうこんな風に暴れて欲しくは無かった。
ここは禁足地。何かが静かに眠る場所。
巡理の微笑みの前で、巨大シャドウは静かにその身を崩していった。]
(390) 2015/02/19(Thu) 23時半頃