83 最初からクライマックス村3
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(……落ち着け、あせるな)
[―――それは、「奇跡の輝石《テラス・リトス》」の一人だと分かった、 かつての自分を拾ってくれたビアンカが、何度も何度もトレイルへかけた叱咤の言葉]
[自分には過ぎた力を秘めた拳銃(おもちゃ)を手にした、 カイル以上にクソガキだったかつての自分を、彼女は何度も何度も導いてくれた]
[…そんな彼女の言葉と彼女の最期がフラッシュバックする]
(140) 2014/07/24(Thu) 23時半頃
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…もう誰も、奪わせねェ 俺が 俺達が、全部護る――!!
終わりにしようぜ、エル・ゴット―――!!!!
[世壊樹の人型へ光の弾丸が届く距離まであと少し] [かつてジェフへと向けた、諦めない意思を込めた眼光>>105を。 白く反射する銃口を世壊樹へ向けたその時。大地の裂け間から魔神が現れた]
―――ッてめェ…パルック!!!! …………はっ、しぶてェのはお互い様ってか…!!!
[消し飛んだ筈の半身を蔦で補う姿に、吐き捨てるようにせせら笑うも襲い掛かる鳥魔の数を前では、強がり以外の何物でも無い]
(141) 2014/07/24(Thu) 23時半頃
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[―――だが、いつだって彼の強がりを、 本当の強さに変えてくれるのは] [彼女の意思と力―――祝福の虹色の光]
―――――クリスマス……!
……ああ、そうだ 相棒《バディ》 そうでなくっちゃな…!
[痛みも恐怖も乗り越えて、いつものようににやりと笑って。 「コンビネーション」とのクリスマスとカイルの言葉に頷いた]
―――当然!! 俺に、俺達にできねェわけがねェ!!
お前らこそ、遅れんじゃねえぞ!!
(142) 2014/07/24(Thu) 23時半頃
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[カイルの一閃、クリスマスの剣閃がパルックへと向かう]
―――安いなんざ言わせねェよ…!! あいつは…アオイは優しい奴だった てめェみてェなクズ野郎だって救ってやろうとしてたくらいにな…!! あいつの命は、心は…! 何の対価も見合わねェ!!!
だから、俺達はあいつの心を継いだんだ。
………アオイ。行くぜ。
[カイルの一閃とクリスマスのV字の剣閃は、 黒の拡がる瘴気の中でも、抗うように強く輝く。 残った剣閃が「∀」を描いた]
これが俺達三人の「∀」(すべて)の想い―――! 俺達の∴(答え)だッ!!!!!
(143) 2014/07/24(Thu) 23時半頃
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[クリスマスの呼ぶ声に応えるように、 拳銃《デイブレイク・ガン》の銃口に、光が灯る。 暗い瘴気の中でも負けじと―――強く強く輝く明星のように!]
放て 拳銃《デイブレイク・ガン》!!!
――――トリオ∴ドライブッ!!!!
[一瞬の均衡を狙い打ったかのように] 三発、銃音が鳴り響く三つの光の弾丸が、「∴」の形に穿つようにパルックへと向かう―――!!!]
(144) 2014/07/24(Thu) 23時半頃
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[――《預言者》アステリズム・レティーシャは。 世界の、その行く末を長き時間に渡って見守る使命を持つ者であった。>>125
千年を生きていたという彼女は、それなのに、普通の少女と変わらない外見や性格をしていた。
『あなたって、どこか私のお兄さまに似ていますわ』
そう言って、"ボリス"に笑いかけていた彼女。 その彼女に引導を渡した男こそ、魔道を歩んでいた時の殺戮の道化師《ジェノサイド・フール》だ。理由なぞ、「目的の為には邪魔だった」それだけでしかない。男は、過去の己の罪を抱いて進む。
……ケノスとなっても、ボリスのあたたかな記憶は忘れていないということか――……
だが、それを確かめる気はなかった。]
(145) 2014/07/24(Thu) 23時半頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2014/07/24(Thu) 23時半頃
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―――ッッッ!!!!!!!
[カイルの瞳に宿った焔が爆ぜ、蠢く蔦>>136へ剣は振るわれる。 凄まじい剣撃は先頭の蔦のみならず後方の蔦をも切り裂いた。]
………黙れよ。 最期の言葉としても聞き捨てならねえ。
[瞳の焔は、激しく燃え上がる。 目の前で儚く散った、命。 そう、忘れもしないあの日。 己の力不足で護れなかった妹―――アオイの事。]
(146) 2014/07/24(Thu) 23時半頃
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クリスマス!!…チッ!
[至近距離で瘴気を受けるクリスマス>>138に、カイルは苦い顔をする。
だがそれも、すぐに終わる。 放たれた三つの光の弾丸。 それは真っ直ぐに輝跡を描いて―――>>144]
(147) 2014/07/25(Fri) 00時頃
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いっけええええええええ!!!!!!!
(148) 2014/07/25(Fri) 00時頃
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截拳道 カイルは、メモを貼った。
2014/07/25(Fri) 00時頃
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『―――― ッ ばっ 』
[新たな剣の賢者《ソードセージ》と最強を謳う男。 その「∀」(すべて)は届かぬ筈だった。]
(149) 2014/07/25(Fri) 00時頃
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『馬鹿なあああっ!!!!?』
[だが夜明けを告げる明星の輝きが。 叩きつけられた想いと∴(答え)が光弾>>144となり。
魔神パルックの両腕と額に穴を穿った――!]
(150) 2014/07/25(Fri) 00時頃
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[ゴーレムの頭上から、額を狙って光弾を撃つ。 この角度では当たらない……?否。
狙ったものは必ず撃ちぬく。光弾は、光であるからこそ変幻自在に軌道を曲げて、目標を撃つ。
何度も同じ場所に撃ちこめば、どんなに固かろうがやがてヒビが入る。ヒビが入れば、それはやがて亀裂を生み出す。]
……叩き潰す戦いしか知らぬ貴様では、針のような集中力が……水滴が岩にさえ穴を穿つ事があるのだと、知らないだろうな。
む……
[しかし、今までよりも速いスピードで、ゴーレムが腕を動かし、不覚にも男は掴まれてしまう。床に叩きつけようと腕を振り上げられ……]
(151) 2014/07/25(Fri) 00時頃
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――甘い。
[投げられて、地上と空が逆さまだ。 にも関わらず、重力を感じさせぬ動きで、落ちながらも銃口はゴーレムの額を狙っていた。
―――BANG.
たった一発。だが、何度も同じ場所に打ち込まれた一発。 光弾が、ゴーレムの額に亀裂を創りだした。]
(152) 2014/07/25(Fri) 00時頃
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[空中で何度か回転し、見事に足から着地する。 この手の動きは慣れたものだ。 黒いコートすらも、慣れたかのように遅れて舞い落ちる。
男の背後で、ゴーレムの顔が砕け散った。
しかし男は、それを確認しない。 すでに次の敵が。 ガーゴイルが、男を狙って、石槍を繰り出してきていたからだ。
疲れを知らない戦士のように、ガーゴイルへ光弾を撃ち込んだ。]
(153) 2014/07/25(Fri) 00時頃
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『…そのような事があるはずが…。』
[穿たれた穴から瘴気が溢れる。 魔神パルックの命そのものが流れ出していく。]
『心… 想い…
そんなものに力なんてある筈が…
そんな…救いだの、光など。 我らの、闇の世界でまかりとって良いはずが…。』
[魔神が傾ぐ。 夜が朝により侵されていくように、光弾に穿たれたその場所からその魔の肉体は崩壊していく。]
(154) 2014/07/25(Fri) 00時頃
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『――――ッ 主様!万魔の母よっ!』
[救いを求めるように世懐樹へと伸ばす腕が崩れ去る。]
(155) 2014/07/25(Fri) 00時頃
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一対一をお望み? 何を思い違いをしているのか知らないが…まずオレは一対一を望んじゃあいない。 それに、使い魔《コイツら》はオレの武器。 あんたのその銃みたいなモノだ。 あんたがオレに銃口を向ける限り、消すわけにはいかねえな。
[ケノスの意に応じるように、ガーゴイルがジェフを襲う。 光弾で撃ち抜かれその動きを止められても、新たな石人形を生成する。]
(156) 2014/07/25(Fri) 00時頃
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―――てめェが見てなかっただけだ パルック
最強の力ってのは、お前のような神の力でも ―――こんな玩具でもねェ。
[左手の銃を握りしめ。 トレイルは崩壊していくパルックの身体を見つめ続ける]
お前が甞めてた――見ていなかった、心、想い。 ―――人の意志(ソウル)だ。
どんな絶望が訪れようが、苦痛が訪れようが決して折れねェ。 受け継がれれば永遠に存在しうる、人間の意思だ。
一度決めたら貫き通す。曲がりも折れもしねェ。 …嘘も弱さもない意思は、どんな狂った力をも穿ち貫く!!
―――てめェは、アオイの優しさに負けたんだ。
(157) 2014/07/25(Fri) 00時頃
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――っ、 やっ…た!!
[瘴気に中てられた苦痛でその場に膝をつきながらも、三つの光弾が魔神を撃ち抜くのを見届けた。]
アオイちゃん……仇討ちなんて、 あなたは望まなかっただろうけれど……
[だとしても、とうとう魔神パルックを討ち果たす事ができた。 けれど――…]
(158) 2014/07/25(Fri) 00時頃
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――…まだ、終わってないんでしょう? ねえ、パルック。
[ふぅ、と息を吐きながら立ち上がる。]
ここは封じられし庭園《ロストエデン》―― 世懐樹ユグドラシルの根元だから。 魔神のあなたでさえ…… 朽ちてなお、万魔の母たる世壊樹へと還れば エル・ゴットの養分となり、果てには再生する。 あなたが呼び出した魔の眷属だって、そう。
[けれど、と聖剣を構えて、]
……させないよ。
(159) 2014/07/25(Fri) 00時頃
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[己への被弾は、防御壁を喚び出して相殺する。 この闘い方は"ボリス"の時と変わらない――否、仲間への気遣いが無くなった分、攻撃も防御もその精度は格段に上がっていた。
ジェフもその事には気づいているだろう。 《預言者》アステリズム・レティーシャが討たれた後、その死に静かに怒りを燃やしたボリスと戦った事があるのだから。]
(160) 2014/07/25(Fri) 00時頃
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截拳道 カイルは、メモを貼った。
2014/07/25(Fri) 00時半頃
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――― イノセント・カラミティ!!
[聖剣アイリスを、封じられし庭園《ロストエデン》の大地――世懐樹ユグドラシルが根差すその地表へと突き立てる。]
私の…… 全力で!! 全聖命力で!! 魔の再生サイクルを崩してやる……っ!!
[地表に突き立てられた聖剣を通して、聖なる波紋が大地を伝わり、揺らす。 それはあたかも、この穢れた地ごと浄化しようとでもするかのような大技――本人の言の通り、聖人の全聖命力を以てしなければ為し得ない荒業だ。]
(161) 2014/07/25(Fri) 00時半頃
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戯けたことを…… 私が銃を下ろそうと、貴様は武器をけしかけるのだろう? 降伏しようと、世界ごと屠るつもりだろう。
[銃口を向ける限りという言葉の揚げ足をとる。>>156]
――もっとも、銃を下ろす気は欠片もありはしないがな。
[本当に、きりがない。
使い魔どもを払いながら、ケノスの隙を伺う。 隙があるように見えるのに、何故か隙がないように思える矛盾――
男は、目の前の敵が、恐ろしく厄介で強き者だと、本能的に悟っている。]
(162) 2014/07/25(Fri) 00時半頃
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可哀想な私の果実《パルック》
[遥か高き場所より声が振る。]
かわいそうに。
かわいそう。
かわいい。
[泣く子をあやすように。 慈母の微笑を湛え、世懐樹は滅びる我が子を見下ろす。]
(163) 2014/07/25(Fri) 00時半頃
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悲しい。とても嬉しい。 ね、私の果実《ケノス》
あなたもそうでしょう。
(*8) 2014/07/25(Fri) 00時半頃
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『意思(ソウル)など…!優しさなど…! 死ねば、消え去るものなんかに……!』
[魔神は半分以上崩れ落ちた頭を振る。 トレイル>>157の言葉を頑なに認めまいと。]
(164) 2014/07/25(Fri) 00時半頃
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『ヒィッ…!』
[構えられる聖剣の気配>>159に。 魔神は悲鳴のような声をあげ。]
『は、母よっ、お助けをっ!! 私をあなたの"中"へと戻らせ――。』
[もはや見えぬ目となくなった腕を天へと向ける。]
(165) 2014/07/25(Fri) 00時半頃
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ええ、そうね。
[親より返るのは優しく狂った笑み。]
(166) 2014/07/25(Fri) 00時半頃
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当然、そうなればそうするよな。
[>>162 揚げ足を取るジェフに歪な笑みは応える。
封じられし庭園《ロストエデン》の大地から生み出される岩の傀儡は疲れを知らず。 誂うように嘲るようにジェフの銃口を翻弄する、が――
>>161 クリスマスの聖剣が地表に突き立てられた時、一瞬その動きが乱れた。]
――チッ。
[致命的な隙では決して無い。 が、しかし。ほんの少し流れを変える一瞬でもあった。]
(167) 2014/07/25(Fri) 00時半頃
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助けてあげて。
[血のように紅い蔦が魔神を貫くのと。 聖剣>>161が封じられし庭園《ロストエデン》の大地へと突き立てられるのは同時。]
(168) 2014/07/25(Fri) 00時半頃
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