64 さよならのひとつまえ
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―南の方―
[フライトはあっという間だった。 寝ていた記憶しかないから当然だ。 相変わらず眠い目を擦りながら、大地に降り立つと、ずっと放りっぱなしだった携帯の電源を付ける。]
は?
[眠気が一気に吹っ飛ぶ。 2度見した。もしかしたら5回くらいは見たかもしれない。 …そして脱力した。
こんな乱暴なプロポーズ、初めて聞いた。>>6:*70 なんだか無性に桜が見たくなって、街に降り立つと道行く人に声をかける。]
あ。とっくに開花終わって…そうですよね。ありがとうございます。
[咲き誇る姿どころか散る姿も見ることは叶わず。]
(16) rito 2014/04/04(Fri) 09時頃
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―10年後― [到着を告げるアナウンスでようやく目を覚まし、慌てて新幹線を降りる。ホームに出ると、こちらはやっぱり寒いなと、ぶるりと身体を震わせた。 ポケットから地図を取り出すと、駅内の地図と照らし合わせて歩きはじめる。
大学4年間はあっという間だった。 何の期待もしないで入った大学は、意外と面白かった。 ありがたいことに、その伝手で就職先も滑りこむことができた。 決して関わることは無いと思っていたのに、俺は今、植物の研究をしている。 在学中に一度だけ、両親と連絡を取った。
『卒業しても、も貴方達の所には戻らない。』
宣言に対しては一言、
――お前もあいつと同じことを言うんだな。
それが親と呼べる人達と交わした最後の会話だった。 バイトで稼ぐから授業料も振り込まなくていいと言ったが、それは最後まで支払われ続けた。 別にそれのことで、あの人達も不器用だっただけで、愛が無かったわけではない。…とまでは思わず。 やっぱり俺は、彼らが嫌いだ。
(174) rito 2014/04/06(Sun) 20時半頃
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大学卒業後に兄とも会った。 『俺も恋人できたぜ!いいだろー』とドヤ顔で言ってきたのがむかついたので、ボディーに一発くらわした。 失踪なんかやらかして、散々心配させたお返しだ。ちなみに恋人は男だった。 就職してからは、さらにあっという間で、結局自分が成長できたのかは自覚はできないまま、何故か身長だけは15cm伸びた。 仕事に明け暮れ、送られてくるメールを大事に保存する日々。
終わりを告げたきっかけは、転勤の内示と、一通の便り。
あのタイムカプセルを掘り返す話があると知った途端、気付けば新幹線のチケットを取っていた。 植えたあすなろがどうなったかは、一度も確認していない。 それでも、もう『檜にはなれない』とは、思わなくなっていた自分に気付いて。 気付いてしまえば、あとはただ無性に会いたくて、堪らなくなった。]
(175) rito 2014/04/06(Sun) 20時半頃
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…すいません。
[表の看板で店名を確認すると、奥で作業している店員らしき人物に声をかける。 店内を彩る花達は、どれも瑞々しく、生命力に満ち溢れていた。 熱心に働く店員の顔は、陰になっていて、ここからでははっきりとは見えない。]
花を選んでもらえますか。 サボテンと赤いチューリップ。
[あのさよならの前の日に。待っていて欲しいとは言えなかった。 既に彼は別の道を歩いているかもしれない。 挙句の果てに10年だ。愛想を尽かされて当然だ。 それでも、もし何かの奇跡で、あの日の想いを持ち続けていてくれるのなら。]
(176) rito 2014/04/06(Sun) 20時半頃
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チューリップは花束にしてもらえますか? ―――プロポーズ用なんです。
[まずは告白のやり直しと、 プロポーズから始めてみようと。*]
(177) rito 2014/04/06(Sun) 20時半頃
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―10年後・不思議の国の入口で― [差し出された花束をじっと見つめて。 問いかけられた言葉の意味を考える。
少しは成長できたと思った。 重ねた身長だけではなく。 家族と自分自身と決別して、向き合った。小さくても一つの進歩だと思った。 だからこうして、会いに来た。]
なのにやっぱり。 …お前の方がしっかりしているんだから、参るな。
[参りましたと、両手を挙げる。 考えてみれば当然だ。 ブーケを彩る花達を見ればわかる。
ありすが、あの綺麗な人が。10年の間を立ち止まっているわけがない。 自分が檜を目指そうと、ようやく一歩を踏み出したその先で。 彼はもう花を咲かせているのだから。 敵うはずもない。]
(324) rito 2014/04/07(Mon) 23時頃
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…せっかく身長は抜かせたのにな。
[思わず漏れた本音が、ありすの耳に届いていないことを内心で祈る。 本当の意味で抜かせるのは、まだまだ当分先の話だと思い知らされた。 それでもいいか、と天を仰ぐ。 離れていた10年を思えば、半歩先を歩くありすの後ろ姿を見られるのは、それだけできっと幸福だ。 10年で思い知らされた。 やっぱり俺は、お前がいないと、とても寂しいんだ。]
おう。じゃあ。 家族になろうか、ありす。
[すっと片手を広げる。 家族を捨てた俺に、君が家族になってくれるというのなら。 こんなにも喜ばしいことは、無いのだから。]
あ。 ……代金…いくらですか?
[思い付きで南から北へと飛んできたせいで、ちゃりちゃりと心もとない音楽を奏でる財布を振って、気まずげに、頭をぽりぽり掻いた。]
(325) rito 2014/04/07(Mon) 23時頃
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ん。でもやっぱり俺さ。
……ハニーは似合わないと思うだ。
『だからやっぱり、お前がハニーな。』
[耳元で囁くように。 きっぱりと言い切ったのは、
情けない男の、せめてもの意地。*]
(327) rito 2014/04/07(Mon) 23時頃
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―タイムカプセル―
[タイムカプセルを掘りおこしていく皆を横目に、かつての苗木に挨拶する。 語る言葉を持たなかった当時の自分の、精一杯のメッセージ。
10年前に、檜になれないあすなろに、何にもなれない自分を見たように。僅かに成長したあすなろに、ほんの少しだけ歩き始めた自分を重ねる。]
お前には、負けられないな。 それじゃ、またな。 …次に会うことがあったら、また勝負しようぜ。
[幸い今回は身長を抜かされることはなかったが。 もし次に会うことがあれば、そうはいかないだろう。 それでも確かに自分も成長しているのだと、胸を張って誇れるように。 かつての同志に、決意表明を。]
(391) rito 2014/04/08(Tue) 01時頃
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もしかしたら。 あすなろを持ち帰ったありすのおかげで。 再会は意外に、すぐだったかもしれないが―――*
(392) rito 2014/04/08(Tue) 01時頃
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