108 Persona外典−影の海・月の影−
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[巡理が最後に使った癒しの力>>4:407は彼女の精神を上回り、魂すらも削ったのであろう。 搬送された身体に大きな外傷は見られなかったものの、昏々と眠り続け目覚めない。 それでも
未来に絶望しか見えなく思えても、希望を胸に抱く星 人を信じ、冷静に見守る愛を持つ女教皇
彼女の心は戦い続けるペルソナ使い達の傍らに*あるだろう*]
(+0) 2015/02/22(Sun) 09時頃
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みんな、無事でいて……。
[深く深く闇に沈みながらも、俺は諦めることなどしなかった。 他の仲間が無事、倒してくれることを、助けが来ることを、信じて、祈るだけだ]
(+1) 2015/02/22(Sun) 14時頃
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あれ?
[なぜか「悪魔」のカードが消えていたが、いつの間にか戻ってきた。 そして、堕天使ルシファーが姿を現し、優しく微笑んだ]
そっか、力を貸してあげたんだね……。 ありがとう……、おつかれさま。
[今、誰かの役にたてたんだと思うと嬉しくて]
……ご武運を。
[沈みゆく中そう祈った]
(+2) 2015/02/22(Sun) 14時頃
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[満月の赤い時間が終わり、再び海は静寂に包まれる。 懐かれてしまったのだろうか、 あるいは縁のある人物の影なのか。 相変わらず数匹のシャドウを身にへばりつかせたまま]
また次の満月まで。 海は眠るのね。
[たゆたう闇を見渡した]
……――。
[不定形の黒い影が1匹、足許から胸へと這い上がってくる。 それを何度か撫でてから抱き締めた。 呟いた名前は影に埋もれて消える]
(+3) 2015/02/22(Sun) 21時半頃
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[いつの間にか消えていたペルソナが戻ってきた頃>>+2には、満月の赤い時間は終わったようだ]
……、また、静かになった。
[静寂に戻った海で闇を眺める]
また、誰か、この闇に沈んでやってくるのかな。
できたら、そんなことがなければいいのに。
[闇に沈むことはシャドウにやられたということで。 個人的にはそれは嫌だななんて思いながら]
(+4) 2015/02/22(Sun) 21時半頃
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ねぇ、ルシファー。 大丈夫だよね?
みんな、無事だよね?
[「悪魔」のアルカナをくるりと回しながら、そう呟いた。 みんな無事だといいなと思いながら―]
(+5) 2015/02/22(Sun) 21時半頃
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……水嵩、増えてるみたい。 シャドウに食べられちゃった人、沢山。
でも、誰も応えない。 応えられないの、かな。
[こうして意識を保っている方が稀有なのか。 明らかにシャドウの犠牲者となった人々の無意識は この海に流れ込んできているはずなのに]
(+6) 2015/02/22(Sun) 21時半頃
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[たくさん人がシャドウに食べられたようで>>+6]
なんでだろうね?
[シャドウに倒れたものの無意識はここに流れているはずなのに]
そういえば、俺達がきた頃、先客見えなかったね。 誰も応えられないのはなんでだろう?
誰か応えてもいいのに。
[疑問に思ってそう呟いた]
俺や、翔子ちゃんは"特別"なのかな?
(+7) 2015/02/22(Sun) 22時頃
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特、別。
……どうしてだろう。 私と智晶さんの共通点っていったら。 ペルソナを、使えた事……?
それじゃあ、皆がもしこっちに来たら判るのかな。 まだ誰も見当たらないのは。 皆、無事って事なのかな。
[そうであれば安堵するのだけれど]
(+8) 2015/02/22(Sun) 22時頃
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だといいのだけど。
[ペルソナ使いだけが意識を保てるのだとしたら。 今、ほかに反応はないのはみんな無事だからだろうか?]
誰もやられてなければ、それでいいのだけど。
[何人かが先ほどの戦いで満身創痍なうえ一人倒れたことを知らないまま]
(+9) 2015/02/22(Sun) 22時頃
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……だと良いね。
人になったシャドウは。 ここへ、還ってくるのかな。 還ってくる、はずだよね。
[でなければ再会の約束などできない。 寂しいと零さないように口に蓋をした]
(+10) 2015/02/22(Sun) 22時頃
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>>+10
多分、そうだと思うよ。 ここはシャドウの海だからシャドウはここに還ってくるんじゃないかな?
[そう答えた。 だから、きっと、立季君も……ここに戻ってくるんじゃないかななんて思いながら。 他の人型シャドウの正体はまだ知らないまま。 立季君が倒されたことも知らないまま―]
(+11) 2015/02/22(Sun) 22時頃
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うん……それなら。 私、ここで待つの、平気。
眠りたいような、眠りたくないような。 とても難しい気持ちなの。 まるで真綿の檻みたいで、眠らないときっと寂しくなるのに。 眠って、もし二度と目覚めなかったらって。 考えるとすごく、怖い。
(+12) 2015/02/22(Sun) 22時半頃
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[どぷん、と何処かに沈むような感触がした。
そう感じるのは少年――幸川立季が身体の感触を取り戻したからに他ならない。 現実世界で霧散した身体は、海の中で彼の元に返った。 分かたれた影をも取り戻し、立季の意識は覚醒する。
輪郭のない海の一部としてではなく、彼自身として。]
……っはぁ、……はぁ、っ……
[ざば、と黒い水面から顔を出し、立季は乱れた息を整えようと荒い呼吸を繰り返す。掌を広げ、指を握り込み、感触を確かめる。 ――これは間違いなく、自分の身体だ。]
(+13) 2015/02/22(Sun) 22時半頃
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[不意に、何処かで水面が揺れたような気配がした]
……今、何処かで。
[音のした方へ首を巡らせる。 抱いていたシャドウから手を離すと軽く水を搔いた。 沈んでいた体が闇の中を泳ぎ出す]
ごめんね。 でも。
[満月の夜、消えた1羽の赤い蝶。 邪魔をするように纏わりつくシャドウを掻き分けながら、 上を目指してひとかき、ひとかき、進んで行く]
(+14) 2015/02/22(Sun) 22時半頃
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…………。
[影の記憶は、立季自身の記憶でもある。 程無くして呼吸が整えば、立季は重い波をかき分けるようにして歩き出した。
影が望むことが立季自身の望んだことと、必ずしも同一ではない。 しかし、影の求めていたことは、確かに立季の求めていたものでもあった。一条の光か、或いは、もっと他の――]
……翔子。
[そう、とにかく彼女を探さねばならない。 目印の赤いリボンを探すように、立季は辺りを見回しながら進む。]
(+15) 2015/02/22(Sun) 23時頃
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っ、ふ、はっ。――っ、けほ、けほっ。
[搔き出した指先が空気に触れて初めて そこがこの海の海面であると知った。 息をする必要はどうやらないみたいだけれど、 久方ぶりに肺を満たした空気に体が驚いたようだ。 びしょ濡れの頭を振って息を整える]
……ここ、上が、あったんだ。
[天蓋に星はなく真っ暗だが。 重く揺れる波が微かに頬を打つ]
誰か、いるの?
[拙い泳ぎで重たい水を搔く]
(+16) 2015/02/22(Sun) 23時頃
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[小さな頃の 夢を見ていた
ぴかぴか きらきら まぶしい光が見える フラッシュをたく音が 聞こえる
「めぐりちゃん、笑って」
乞われるままに 笑顔を向ける ひらり スカートをひらめかせて
あのころのめぐりは おひめさまだった
いまはもう いない なくしてしまった
だけど 今は 昨日よりも ずっと
今のあたしが 好き]
(+17) 2015/02/22(Sun) 23時頃
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[強く引かれる腕。閉ざされる視界。息が止まりそうな程に強く閉じ込められて。劫火は冷えた空気を熱し閉ざしたものへと降り注ぐ。 頭上から悲鳴が響いて。]
〜っ!いやぁあぁああぁあああ!!!
[それだけ。ぷつりと、情景は移り変わる。
暗黒が紅く。炎が巡理を舐める。炎に包まれた無限にも思える小さな刃。布を切り裂き隠された白へ赤を走らせた。]
っあ、あ、やあああぁああぁぁああ!!!!
[絹を裂くような悲鳴をあげて、また。 どぷり、黒い闇へと身体が沈むような感覚。
どこまでも、いつまでも。
繰り返される。現実とよく似た、悪夢。]
(+18) 2015/02/22(Sun) 23時頃
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っあ、はっ……はっ……あ。
[足元から、胴へ、腕へ、身体中へと伸ばされる闇が涙で濡れた頬を撫でる。 折れないのかと、問うように。]
はっ……ぁ……っぅ……
[拠り所の無い闇を支えに、天へと手を伸ばす。 だれか、助けて。 願い乞いたい気持ちはそれでも声にはせず、喉の奥で噛み下す。
やみがこちらをみているから
違うと、胸の奥で叫んでる。 こんなものは、救いなんかじゃないと]
(+19) 2015/02/22(Sun) 23時頃
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っ人を、舐めんで…っ! あたしは、あたしのっなん……っ あんたになんか、あげない ひとつになんか、ならん……っあ あああああああああああああああああ!!!
[足掻く。たとえ無意味だとしても。 屈したりなんか、しない。どこまでも。 そしてまた、悪夢へと誘われる]
(+20) 2015/02/22(Sun) 23時頃
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…………翔子?
[>>+16闇ばかりの広がる空間。 そこに、聞き慣れた声が聞こえた、気がした。 もしそれが彼女の声であったとしても、直で聞くのは初めてに等しい。全ては、影を通して僅かに伝わるだけのものだった。
けれど。]
翔子!
[立季は声を上げる。 重い水面を掻き分けて、声のする方へ進んでいく。]
(+21) 2015/02/22(Sun) 23時頃
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[闇の海をまた一つ、波長が揺らす>>+19]
また、誰か来た……?
[海面にひょっこり浮き出た小さな頭。 黒い波を時折真っ向から被りながら、何度も咳き込む。 闇の中、声が――自分の名前を呼ぶ声が響いた>>+21]
リツキ、さん?
[「しょうこ」「翔子」――微かな違和はあったが、 その声音は紛れもなく]
リツキさん――!
[声を頼りに泳ぎ続けると、指先がふと何かを掠めた。 必死でしがみ付こうと手を伸ばす]
(+22) 2015/02/22(Sun) 23時半頃
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[>>+22立季は伸びてきた手をしっかりと掴む。 以前よりも深みを増した水面から、小さな彼女を掬いあげるように自らの方に引き寄せた。
その髪に留まるのは、紛れもなく影が渡した赤いリボン。 迎えに来たのは影では無く、立季本人ではあるけれど。]
翔子…………良かった。 ちゃんと、約束を果たせた。
[影の抱いていた感情は、立季の抱く感情でもある。 立季は穏やかに笑みを浮かべ、腕の中の少女を見下ろした。]
(+23) 2015/02/23(Mon) 00時頃
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[>>+23引き寄せられてそのまま少年の胸に飛び込んだ。 いつの間にか足がつく瀬まで来ていたらしい。 とはいえ、それは少女の胸くらいまでの深さがあったけれど]
リツキさん……リツキさんだ。 私、待ってたよ。ちゃんと、待ってたんだよ。
[穏やかな笑みを浮かべる様子に相好を崩す。 嬉し涙か、今までの心細さを誤魔化してか、 小さく肩を震わせて彼の胸に顔を埋める]
これでもう、寂しくない……。
(+24) 2015/02/23(Mon) 00時頃
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[屈しない少女に悪夢は、姿を変える。
影にとって残虐で甘美な光景>>2:424>>2:442。 少女が目にしなかった光景。
誰かの目線で見る、風景。]
っ、……っ!!
[声をあげることも。 瞼を閉じる事も封じられて。 ひたすらに恐怖と痛みを*打ち付けられる。*]
(+25) 2015/02/23(Mon) 00時頃
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……待たせて、ごめん。 怖い思いはしなかった?
[立季がここに飲まれてから、それなりの時間が経つ。 飲まれた当時のことは既に、遠い記憶の中だ。
今の立季にあるのは、影の思い出と、それが抱えていた『立季自身』の大事な思い出が幾つか。 それに――。]
翔子。 ここから先が、波打ち際だ。 あっちが現実に繋がってる。 僕は……僕の影は、あっちから現実に出た。
[片腕で翔子の腰を抱えるように支えてやりながら、 立季はもう片方の手で波の揺れる方を指差す。 その先は未だ暗く、何があるか見通せるような明るさはないが。]
(+26) 2015/02/23(Mon) 00時頃
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ううん、大丈夫だよ。 ここのシャドウは襲って来たりはしなかったから。 静か過ぎて、ちょっと怖くなっちゃっただけ。
[人差し指で目元を拭い、今度こそ花のように笑った]
現実と……この先が繋がってるの?
[初めて「影」を他人として語った彼の口ぶりに、 これが元来の「立季」なのだと気付く。 片手で彼の上着の裾を軽く握りながら示された方を見やる]
立季さんは、ずっとここにいたの? 影と一緒に出て行ったり、せずに?
(+27) 2015/02/23(Mon) 00時半頃
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[>>+27立季は彼女と会い、影が彼女に執心した理由を悟る。 赤いリボン。それは影自身が選択した、彼女へのプレゼントだ。
或いは、彼女が求めるのも自分ではなく、影なのではないか。 浮かぶ気持ちを切り離そうとするかのように、立季は彼女の微笑みを見つめる。 花のような笑みは、少なくとも今は、自分に向けられているものだ。]
ああ、そう……だね。ここは、静かだ。 シャドウは本来自我を持たないものが多いから ……だから、喋ったりしないんだと思う。
そう。満月になると、この先と現実が繋がる。 今のところは一方通行だから、 シャドウじゃないと現実には出られないけど。
(+28) 2015/02/23(Mon) 00時半頃
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……僕は、ずっとこの海の中にいた。 身体も存在も、影にあげちゃったから。 でも……影が消えて、僕は目を覚ました。 どう、説明すればいいか分からない、けど ……僕の自我が帰ってきた、というか……
[小難しい言葉を極力省き、あくまでも彼女に理解できるように、立季は言葉を探す。 しかし結局は上手く説明できず、首を傾げる羽目になるのだが。]
その。 影は僕だけど、僕じゃなくて、本当の僕は今の僕で …………分かる、かな。
(+29) 2015/02/23(Mon) 00時半頃
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