93 Once upon a time...
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/* 更新今日だよなあ、だよなあ。
ジャニスの思考経路的に舞台袖で銃は撃たない。 舞台袖以外にいるひとを狙うかんじだな。 誰かが動いたらそれに合わせようなければ僕が狙おう(守護者)
(-96) 2014/10/13(Mon) 22時頃
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[関係者用通路の空気は、やけに冷たい。 舞台の熱気から離れている所為なのだろう。指も、冷たい。 唸る子犬を抱き寄せた腕に、指先に、物陰に、銃を隠して。
―――…上手から下手に、静かに足を運ぶ。]
………、うん。
[舞台袖には、何人か、変わらず団員の姿が在る。 既に言い争いもいくらか落ち着いているようで 知らず詰めていた呼吸を、息を、力を、抜かせた。]
(216) 2014/10/13(Mon) 22時頃
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――― 舞台袖・通路近く ―――
[舞台と同じように サーカスの演目にも、幕間>>199が存在する。 強弱と間をコンスタントに挟み、客を飽きさせない為だ。
今回はペギーのソロ・プログラムのお目見えも在った筈だ。
思い出したように視線を巡らせて 袖で見習いと共にアイ・コンタクトをしている姿が映る。 目許が弛む、も、思考は、来る夜の夜に、陰を覚えた。]
舞台袖の照明も落ちるのだっけ、ね……
[ならば、お守りを手放すわけにはいかない。 慎重な足取りが、舞台袖、仲睦まじい女性団員同士の会話などに、耳を傾けながらも、ステージを見に、寄る。]
(225) 2014/10/13(Mon) 22時半頃
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[強すぎる熱い照明の下で。
時に鳥のように、時に猿のように
音楽に合わせて駆けて飛び回る、獣のような子供の姿。 実年齢を知らないわけではなかったが 普段のアントニーの言動がそう感じさせる、演目。]
…………
[―――… 何時の間に。
一・二分が限度でも 指笛ひとつで小さな獣と共演を果たす、姿に。 彼もまた、本番で演目を変えてきた一人なのだと理解した。]
……… 羽根だ。
[耳に届くのは鈴の音で、目に見えたと錯覚したのは、羽根。 無意識の内に探している狼の片鱗では、ない。]
(232) 2014/10/13(Mon) 22時半頃
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[余興でも、本演目でも ステージに立つ獣には、出来るだけ 調教師抜きで本番を遂げられるような、仕込みをしてある。
勿論、例えば犬と猿と虎であれば仕込みの内容も異なり 覚えの速度も異なるのだ。 ―――…重要なのは、物語に、自分が存在しないこと。]
……… 良かった。
[袖に戻る、アントニーの姿に。
短く、告げたいのはそれだけ、本心で。 視線は―――… 幕間に動き出す舞台を前に 舞台袖を抜けた、一人の団員>>230の背を、追い掛けていた。]
(236) 2014/10/13(Mon) 23時頃
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[メルヘンの夜に、夜の蚊帳が落ちる、時間が来る。
子犬と共に抱いた、銃の、引鉄が、短く揃えた爪に触れる。 ちき、 ――― メルヘンに、不釣り合いな音。 完全に幕間を迎える前に、男の足取りが再び、舞台袖を離れた。
空を待った、鳥の片割れの背の、後を追う。
抜けた筈の、冷たい通路をもう一度、踏みしめて。]
(242) 2014/10/13(Mon) 23時頃
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――― 倉庫 ―――
[小鳥の演目でピークに達して 幕間に、気を落ち着かせる、観客席の波から遠ざかる。 扉を開けて見えたのは、背中。]
『フィリップ。』
[ばさりと、聞こえた羽根の音は 籠のなかで暴れるムスタング>>230のもので。 背に追い付くまでのタイムラグ。 しゅるりと、思い出したように、蛇が口を開けた。]
………… 置いて行くの。
[幕間から、一人、離れた姿に。 物語に生きる鳥にかけたのは、他愛がない。 抱いた子犬の陰にしたものを――― 除けば。]
(250) 2014/10/13(Mon) 23時半頃
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[裏方は、華形を護るのが仕事だよ。]
[そう、己に告げた一代目は、犬に噛まれて調教師生命を絶たれた。
"華形を護る為"
お守りと称されて手渡されたものが、手の内に在る。 団員は、華形は、裏方は、――…団長を。護らなければ。 受け継がれた想いは意図もたやすく、今朝、崩れ去った。]
…………
[目の前にする、サーカス団の鳥は 常に物語に生きる、練習熱心な華形。護るべき存在。 本当に、鳥ならば――― 綻びが、歪みが、蛇が、心に囁く。]
(258) 2014/10/13(Mon) 23時半頃
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/* 決めた。
守護先、パス!!! ここから袖裏に戻るのも大変だ…… フィリップ素敵だよお素敵だよお!
(-120) 2014/10/13(Mon) 23時半頃
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[明かりの点いた廊下に反して、倉庫は暗かった。
幕間と同じ。 目の前の影が"フィリップ"だと思ったのは、羽ばたきの音から。]
『おまえは、フィリップではないのか。』
[倉庫奥の影>>255の、肩が震えた。
フィリップだと思っただけで―――…正体は別のなにかなのか。 彼が作り出した、会話の間に、思考が曇る。]
……… 羽音が聞こえたからさ。
[男の声も、自然、低くなって。]
……… フィリップでは、ないの。
[再度、尋ねる。]
(260) 2014/10/13(Mon) 23時半頃
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[目の前の影が、首を傾げている。
差し込む僅かな光を頼りに、その輪郭を追った。 同時に、指先が伸びた。 ――― その明かりに狙いを定めたのは、小さな、猟銃。]
君は、誰。
[重ねた疑問は、物語の続きのようだった。
現実味を帯びない。僕が追い掛けて来た、彼は、誰。 いらえを待つ間。呼吸すらも、忘れて。]
(266) 2014/10/13(Mon) 23時半頃
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[呼び掛けた名前に対する反応と、異なって ――― 誰、と、問いかけに返る声は早かった。
覚えのある声だ。 フィリップ>>267の声である、筈だ。]
青い鳥。
[調教師の口は、鸚鵡の口に。 繰り返す。]
……… 青い鳥の名前は、フィリップ?
[名前を告げない、倉庫の影に、重ねた。 定めた狙いを、避ける決定打を、貰えないので。]
(271) 2014/10/14(Tue) 00時頃
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そう、…… 悲しいことがあったから、かな。
[籠の中の鳥。
夜目の利く蛇は、その存在に気付いているのか 暗がりでも光りかねない黄色い目を、ぎょろ、と丸めていた。]
フィリップだと、言ってよ。
[男の声は、いっそ、乞う声でもあった。
引鉄に掛けた冷たい指先が、震える。 ――――… 貰えない。"フィリップ">>274は、貰えない。]
(279) 2014/10/14(Tue) 00時頃
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何で。
(280) 2014/10/14(Tue) 00時頃
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[メルヘンの夜の蚊帳が落ちる。
落としたのは、僕の目蓋で、指先で。 空中に舞うあの鳥が、居ないと言う、目の前の影に。]
フィリップを返して、くれないか。
………… フライヤー。
[最後に口にした、声は、]
(285) 2014/10/14(Tue) 00時頃
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