好きとは、絶望なのですよ。
[>>434などと、身が裂けるほどの想いをちらとも見せずに、冷静ぶって格好をつけ、分かったふうなことを嘯けば
何故だか辺りに薄く広く漂いだすよそよそしい空気に、本を紙袋へ戻しながら目をぱちくりさせる。
紙袋を玄関の無人空間へ放置し、買い出しへ行く途中も、買い物中も漂う、まるで薄氷が張った湖の如く壊すのに一抹の不安を内包した雰囲気の発生源が、愚かな己には全く把握できず。
帰り道、やたらと買い占めた団子片手に、智明の奢りという有り難い恩恵にて得たヤクルトをぢうぢうと飲むだけの能無しと成り下がる]
……それは、おいしいのですか?
[那由多の買い求めた飲物に関して、若干の疑問を表す程度のことはした。
音なく震える携帯電話を取りだし、無音のままにメールを打ち。
どこか上の空の利一と那由多に小首を傾ぎ、またストローを吸った]
(450) 2014/03/24(Mon) 11時半頃