……じゃぁ、このぎざぎざのとこ簡単に直してよ
鏡見る度にぎざぎざになってるの、すごい気になるの
[それくらいならお願いできる?と首を傾げる。
ゆるく跳ねた色素の薄い髪は、微かに揺れた。
指先で示すのは前髪の右側。
然程目立つわけではないけれど、よく見れば妙にガタついているのがわかるだろう。
流石にこれ以上自らの手で短くしたら悲惨なことになりそうだったので、伸びるのを待とうかと思っていたのだが。
髪が死ぬのは嫌だし。
長い友だと、説明してくれたのは誰だったか。]
……じゃぁ、俺は、好きなものを追っかけるのに邪魔だったから、前髪切りました
そういう、なんか、決意的な意味があるので、自分の手で切りました
道具は慣れ親しんだ物を使いました! ……ダメかな
[多分、屁理屈でしかない。
ページを追いながら、朔太郎の言葉を聞く。]
(308) 2014/03/22(Sat) 03時頃