130 Gift-画面の向こうの貴方へ-
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[鼻歌を歌いながらテーブルを彩るのは何枚も用意した和紙。 潤いを失って久しい老人の指先が一枚を取り上げて、 角を合わせつつ器用にも丁寧に折っていく。
ひとつに限らず、ふたつに限らず、 みっつ、よっつ、十を超えて沢山。
作成は若い頃に流行ったバラードの旋律に合わせながら。]
(23) 2015/10/24(Sat) 18時半頃
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八十を超えて、ひ孫さんの為に。なんて、 同じ爺としては、張り切らなくてはならない案件だ。
[漏らした独り言は、贈り主を思うように、喜色を帯びる。 自身には孫は居るが、曾孫は居ない。 その孫も、もうみんな成人してしまっている。
遥か昔、こうしたものを作り、贈るのは妻の役目だった。]
(24) 2015/10/24(Sat) 18時半頃
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[妻は自分よりずっと不器用で、 折り紙の角を合わせるのも苦労していたひとだったが、 それでも頑なに、これは自分だけで作り上げるのよ。 と、意固地を張られたのを覚えている。
彼女はとても頑固で、そして愛情深い女性だった。]
(25) 2015/10/24(Sat) 18時半頃
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懐かしいな、私がみっつ作る間にひとつしか出来なくて。 その上、出来もいまいちだったから。
―――…ああ、だが、あんな理由で家出をするなんて、 全く何時まで経っても子供ようなひとだ。
[思い出すように笑気を零すと、六十枚分を漸く折り終えた。 二つ一組で合わせ、三十の部品から贈り物は成る。]
(26) 2015/10/24(Sat) 18時半頃
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だが、今にして思えば、巧緻なものよりも、 多少不格好でも、贈り主を思って作り上げる方が、 ずっと心に響いて残るのだろうと分かるよ。
今なら私にもよくわかる。 これが届け先で、どんな顔をして迎えられるか。 そんなことばかりを考えている。
―――…いけない、君のピーターパン癖が移ったようだ。
(27) 2015/10/24(Sat) 18時半頃
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[独り言を呟きながら膝の上で成形を始める。 若いころと違って耄碌してしまった指先だが、 ひとつずつ作業を緩慢に進めていけば、間違えることはない。]
よし、ひとつできた。 秋めいていて、曾孫さんも喜ぶ。
暖かくないのが難点だが、 これで遊んでいれば直ぐに熱くなるだろう。
(28) 2015/10/24(Sat) 18時半頃
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[くるりと掌中で出来上がった球体を回し、満足気。
ひとつでは足りないからと、もうひとつ作り上げ、 ふたつを並べてクッション材を詰めた箱の中へ。
爺から爺へ、ささやかなプレゼント。]
(29) 2015/10/24(Sat) 18時半頃
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[更に万年筆と紙を取り出すと、そこに書きたるは手紙ではない。 絵と云うにも、素っ気なさすぎる番号降った工程図。
いつか、やんちゃで悪戯な紅葉の手に散らされても、 もう一度、咲かせて遣れば良いと言うオマケ。
二つ折りに仕上げ、そっと贈り物の隅に差し込んだ。*]
(30) 2015/10/24(Sat) 18時半頃
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To.じい from.ティム
[彼の下へと届くのは、和紙で折られた二つの花毬。 紅葉を思わせると銀杏色と紅葉色。
ぽんと掌で遊ばせてやれば、軽く弾んで宙を舞い、 安全に一歳児とも遊べる優しい玩具。
弾ませる度にリン、と鳴るのは中に鈴を仕込んでいるから。]
(-10) 2015/10/24(Sat) 19時頃
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[ねぇ、御爺ちゃん、もっと鳴らして。と、 せがんできた自身の孫を思い出しながら、用意した代物。
そして、一緒に忍ばせた紙は、この花毬の作り方。 中々根気がいるが、決して難しくない。 手書きの設計図は全て平仮名を使い、大きな文字。]
(-11) 2015/10/24(Sat) 19時頃
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