人狼議事

108 Persona外典−影の海・月の影−


【人】 花売り メアリー

―満月の夜・祟神神社―

[櫻井に群がる白い人型を炎で嘗めたライラプスは、光の粒へと姿を変えて消えた。
巡理は大地に膝と両手をついて、荒い息を繰り返す。周りの音が遠くて、視界がチカチカして、ぐにゃりと曲がってよくわからない。ぐらりと何かがぶつかり、地面に横倒しになる。
(まだ終わってないの、に―)
ぷつり。途切れた意識の上に癒しの魔法>>18が振りかかり、不可思議な夜へと呼び戻される。曖昧な浮上する意識の中、かかる声>>19に返事は返せない。けれど、大丈夫だと伝えなければと仰向けへと体勢を変えた。
空を見上げれば、何事も無いような満天の星空に丸く浮かぶ月。ざわめく人の声も耳に届いて、あの夜が終わったのだと分かる。
遠く、悲鳴が聞こえる。
何人かは、分からない。けれど確実に参拝客へと魔の手は伸びたのだ。両手で顔を覆う。力を持っていたとしても、すべてを守ることなど出来ない。なんと無力なのだろう。頬を涙が伝う。
数秒、そのままじっとしていたが、やがて身体を起こして電話をかける。以前に聞いた、五郎の携帯電話へ。]

……たすけて、五郎さん。
あたしじゃ、だめなん。

[いつに無く弱気な声に、彼は応えられただろうか*]

(25) 2015/02/20(Fri) 22時頃

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