83 最初からクライマックス村3
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[二振りの聖剣は光となり、クリスマスの手元で交わって一振りの長剣――かつての聖剣アイリスを一回り大きくしたそれへと変わる。]
これが……聖剣アイリスの真の姿。
[シメオンとの融合により真の力を取り戻したアイリスは、闇を祓う虹の光を纏う。 そして、真アイリスと心を交わす剣の賢者《ソードセージ》クリスマスもまた、聖なる気に包まれていた。 真の聖剣を手にするクリスマスは、最早、ただの人に非ず――]
(118) 2014/07/24(Thu) 21時半頃
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[ 聖人クリスマス―― 聖 誕 ]
[秘詩文月、第二十四日。 後に『剣聖祭』の祝日となる日の事であった。]
(119) 2014/07/24(Thu) 21時半頃
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トレイル君! カイル君!!
[聖剣を手に、二人の背を追いながらクリスマスは叫ぶ。]
あのコンビネーション、やろう!!
[立ち塞がるのが無数の魔物だろうと、魔人パルックだろうと。 今の自分と、彼らを止められる筈なんて、無い――!!]
自分を信じる……!!
[そして、]
私は、仲間を信じる……ッ!!
[もちろん、"ボリス"も含めて。]
全部の悲劇を今、終わらせよう!!!
(120) 2014/07/24(Thu) 21時半頃
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ケッ、生きてやがったのかイカレ野郎。
[地の底より出でし醜悪な姿にカイルは顔を顰めた。 細めた瞳に、静かに熱い焔が燃える。]
そーだよ。 何度倒れても、己を、仲間を信じて立ち上がる。 強い意志を胸に、何度でも!! おめーらには一生かかってもわかんねーよ。 だから―――…一度無に還して教育し直してやんぜ。
[チャキリと剣を構え直し、カイルは吼える!]
(121) 2014/07/24(Thu) 22時頃
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発動《めざ》めたのなら、もっぺん寝かしつけてやらあ! 俺の命はそんなに安くねえぞ。 なんたって、俺は史上最強になる男だからな!
[パルックの合図で瘴気が無数の鳥魔を模った。 鳥魔は確かな殺意を携え、襲い来る!
何処までやれるか。 そんなもの正直わからなかった。 それでも、我武者羅に進むしかない。
額に滲む汗、無意識にニイッと口元が笑みを作った。]
(122) 2014/07/24(Thu) 22時頃
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[――――その時。]
(123) 2014/07/24(Thu) 22時頃
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[ カッ ]
(124) 2014/07/24(Thu) 22時頃
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―― おお、怖い怖い。
[>>90 銃口を向けられ、ケノスは大袈裟に身を竦ませてみせた。]
その殺気、その瞳。 《奇跡》と成り下がっても殺戮の道化師《ジェノサイド・フール》は殺戮の道化師《ジェノサイド・フール》か。
[彼を挑発するように両手を広げる。 心臓を狙えと言わんばかりに。]
撃ってみろよ。 《預言者》アステリズム・レティーシャを屠った時のように、な!
(125) 2014/07/24(Thu) 22時頃
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――――…!
[眩い―――しかし暖かい光が辺りを照らす。 希望と、喜びと、祝福の虹色の光。 カイルとトレイルへ襲い掛かっていた鳥魔はその光に浄化され掻き消えた。]
クリスマス…、…へっ、いい顔になったじゃねえか。
[続いて”あのコンビネーション”と聞けば、カイルの顔にも希望の笑みが満ちる。 敵は光に消えれど、それは僅か。 だがしかし、湧き上がるこの力。 そこに敗北の文字は―――――無い!!!]
…いいぜ、合点承知!!!! 邪魔なモン、全部ぶっとばしてやらぁ!!
遅れんなよ、キザ野郎!
[此方へ向かってくるクリスマスの加速を止めぬよう、カイルも地を蹴る!]
(126) 2014/07/24(Thu) 22時半頃
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……フン。
成り下がったなど。奇跡も輝石も関係ない。 私は、己の思うがままに生きている。 それだけのことだ……
[あくまでも冷静な口調で、しかし冷酷に引き金を引く…が。>>125
邪魔をするかのように、ガーゴイルが一体、男とケノスの間に割り込み、代わりに魔弾を受けて苦しげに砕けた。]
……まずは、周りの塵を片付けねばなるまいな。 一対一をお望みなら、使い魔どもを消すがいい。
[無論、本気で消すなどとは思っていない。]
(127) 2014/07/24(Thu) 22時半頃
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[自分の背丈の数倍はあるロックゴーレムを見上げながら、男は鼻を鳴らした。>>89
ゴーレムが腕を振り下ろし、床を叩きつける。 床石が割れ、欠片と砂埃が巻き上がる。 その場にいた男は、あわや叩き潰されたか……]
――石人形め。 動きは思ったより悪くないな。 だが、私に比べれば、遥かに遅い。 そしてその遅さが、お前の致命傷となる。
[否、潰されている筈がなかった。 砂煙が晴れれば、男の位置がわかる。 ゴーレムの振り下ろした腕に乗り、男は語りかけていた。]
貴様は、己より小さき物を潰すことしか出来ないか……? ならば、他の戦い方を教えてやろう。
[腕の上を駆け、男はゴーレムの肩へと昇る。]
(128) 2014/07/24(Thu) 22時半頃
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いくぜぇえええええ!!
―――真・一文字斬り《アブソリュート・フルスイング》!!!
[剣を両手に構え、カイルは力の限りに振りぬいた。 一筋の剣撃が大きな衝撃波を纏い、敵をなぎ払っていく!]
(129) 2014/07/24(Thu) 22時半頃
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BANG!BANG!BANG!
[至近距離にて、ゴーレムの額へと光弾を撃ち込む。 だが、さすがに"無用者"の喚び出したゴーレムだ、思いの外硬い。表面に傷がついた程度だ。]
……金剛石。 いや、それを上回っているか。 なるほどな…… フン。時間は多少かかりそうか……
[羽根が生えているかの如く飛び上がり、ゴーレムの頭の上に足をかける。正面へ向き直り、迫り来るガーゴイルの羽根を素早く狙い撃つ。
バランスを崩させ、ゴーレム、そしてケノスへとぶつかるようにその軌道を狂わせた。]
(130) 2014/07/24(Thu) 22時半頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2014/07/24(Thu) 22時半頃
截拳道 カイルは、メモを貼った。
2014/07/24(Thu) 22時半頃
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カイル君の、……おかげでねっ!!
[いい顔、との言葉>>126には笑みで返し。 高く跳躍し、聖剣を振りかぶる。 聖なる力が剣身に集中し、破邪の虹光が煌めいた。]
……パルック。 あの時に受けた屈辱――100倍にして返してやるんだから。
[キッ、と睨み付けるは、半身を蔦に埋めた魔神の姿。]
(131) 2014/07/24(Thu) 22時半頃
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いくよっ!!
―――ソニック・セイント・ヴィクトリア!!!
[カイルの放った衝撃波が敵を蹴散らした>>129その間隙を縫うように魔神パルックへと向けて疾駆しながら、眼にも止まらぬ疾さで聖剣を振り降ろし、すぐさま振り上げた。 V字型の剣閃がパルックを襲う!!]
(132) 2014/07/24(Thu) 22時半頃
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『忌まわしき剣の賢者《ソードセージ》め……ッ!』
[聖人クリスマスの覚醒に、パルックが忌々しげに吐き捨てる。]
(133) 2014/07/24(Thu) 23時頃
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『明星と流星を従え。 さながら古の『剣聖-シメオン-伝』の再現といったところでしょうか。』
[闇の中、ひときわ輝く虹の煌きは鳥魔たちを掻き消していく。 パルックは顔の前に腕をかざしそれを遮り。]
『ですが、させませんよ。 ええ、させるものですか。
世界を壊す呪《ケノス》は産み落とされ芽吹いたのです。 あの時とは既に次元が違うのですよ。』
[苦々しげに、だが魔神は余裕を失いはしない。]
(134) 2014/07/24(Thu) 23時頃
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『…安い命でしょうよ。 一度発動《めざ》めたものを再び眠らそうなんて甘い事を言って、また安い命を我らに捧げてくださるそうですから。
"前のは"大変美味しかったですよ?』
[魔神の口元が醜く歪む。 動揺を誘うように彼らの守護する目の前で闇に喰らった『少女アオイ』の事を口にすると、大仰に両手を広げる。]
(135) 2014/07/24(Thu) 23時頃
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CALLING AGAIN 『 聳えよ――喰らい尽くせ。』
[魔神パルックを中心に瘴気が膨れ上がる。
足元から溢れる黒は無形の魔物とうねる世懐樹の蔦は。 大地すらも容易く切り裂く剣撃>>129になぎ払われながらも、カイルと捕らえんと蠢き。]
(136) 2014/07/24(Thu) 23時頃
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DARK MATTER 『 そして爆ぜよ――全てを喰らいし暗黒よ。』
[膨大な瘴気が爆ぜる。 圧倒的な闇の奔流は破邪の虹の剣閃>>132とまともにぶつかり合い、パルックの蔦で補った身体を浅くV字型に裂き。]
『…残念ですねえ。足りませんよ。』
[一瞬の拮抗と言う名の隙を生み出す。]
(137) 2014/07/24(Thu) 23時頃
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――ぅ、 ぐ
[魔神パルックの周囲で爆ぜる瘴気>>137を至近で浴び、聖人の身に纏う聖気でも浄化しきれないそれに、顔を歪める。 けれど――…]
トレイル君……っ!!
[カイルとともに切り開いた隙を、彼の拳銃《デイブレイク・ガン》が逃す筈は無い――!!]
(138) 2014/07/24(Thu) 23時半頃
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[拡がり続ける瘴気は、光の銃弾をも簡単に飲み込む>>106 もはや希望などどこにもないのだと象徴するようなその様に舌打ちした]
相変わらずのバカ親っぷりだな…ッ!! てめェのガキどもが、ろくでもねェやつだらけの筈だぜ…!
[瘴気の枝葉の中空。そこに出来たかりそめの人型>>106を睨み付けて 僅かな息切れを隠すように、吐き捨てる]
[走りながら地面から盛り上がり襲い掛かる蔦を、撃ち払う。 襲い掛かる蔦の数は膨大で、一人で捌くには無茶のある数に思えた。 背中を刺そうと狙う蔦を肩越しに撃つ。その一瞬の間に前方からも蔦が襲い掛かる]
[それを切り払ったのは、カイルの剣だ>>102]
――――ッ! へっ……芝刈りどうも、クソガキ!
[前方へ走るカイルへおどけたように礼を言ってから、 息を整えるようにトレイルは深呼吸した]
(139) 2014/07/24(Thu) 23時半頃
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(……落ち着け、あせるな)
[―――それは、「奇跡の輝石《テラス・リトス》」の一人だと分かった、 かつての自分を拾ってくれたビアンカが、何度も何度もトレイルへかけた叱咤の言葉]
[自分には過ぎた力を秘めた拳銃(おもちゃ)を手にした、 カイル以上にクソガキだったかつての自分を、彼女は何度も何度も導いてくれた]
[…そんな彼女の言葉と彼女の最期がフラッシュバックする]
(140) 2014/07/24(Thu) 23時半頃
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…もう誰も、奪わせねェ 俺が 俺達が、全部護る――!!
終わりにしようぜ、エル・ゴット―――!!!!
[世壊樹の人型へ光の弾丸が届く距離まであと少し] [かつてジェフへと向けた、諦めない意思を込めた眼光>>105を。 白く反射する銃口を世壊樹へ向けたその時。大地の裂け間から魔神が現れた]
―――ッてめェ…パルック!!!! …………はっ、しぶてェのはお互い様ってか…!!!
[消し飛んだ筈の半身を蔦で補う姿に、吐き捨てるようにせせら笑うも襲い掛かる鳥魔の数を前では、強がり以外の何物でも無い]
(141) 2014/07/24(Thu) 23時半頃
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[―――だが、いつだって彼の強がりを、 本当の強さに変えてくれるのは] [彼女の意思と力―――祝福の虹色の光]
―――――クリスマス……!
……ああ、そうだ 相棒《バディ》 そうでなくっちゃな…!
[痛みも恐怖も乗り越えて、いつものようににやりと笑って。 「コンビネーション」とのクリスマスとカイルの言葉に頷いた]
―――当然!! 俺に、俺達にできねェわけがねェ!!
お前らこそ、遅れんじゃねえぞ!!
(142) 2014/07/24(Thu) 23時半頃
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[カイルの一閃、クリスマスの剣閃がパルックへと向かう]
―――安いなんざ言わせねェよ…!! あいつは…アオイは優しい奴だった てめェみてェなクズ野郎だって救ってやろうとしてたくらいにな…!! あいつの命は、心は…! 何の対価も見合わねェ!!!
だから、俺達はあいつの心を継いだんだ。
………アオイ。行くぜ。
[カイルの一閃とクリスマスのV字の剣閃は、 黒の拡がる瘴気の中でも、抗うように強く輝く。 残った剣閃が「∀」を描いた]
これが俺達三人の「∀」(すべて)の想い―――! 俺達の∴(答え)だッ!!!!!
(143) 2014/07/24(Thu) 23時半頃
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[クリスマスの呼ぶ声に応えるように、 拳銃《デイブレイク・ガン》の銃口に、光が灯る。 暗い瘴気の中でも負けじと―――強く強く輝く明星のように!]
放て 拳銃《デイブレイク・ガン》!!!
――――トリオ∴ドライブッ!!!!
[一瞬の均衡を狙い打ったかのように] 三発、銃音が鳴り響く三つの光の弾丸が、「∴」の形に穿つようにパルックへと向かう―――!!!]
(144) 2014/07/24(Thu) 23時半頃
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[――《預言者》アステリズム・レティーシャは。 世界の、その行く末を長き時間に渡って見守る使命を持つ者であった。>>125
千年を生きていたという彼女は、それなのに、普通の少女と変わらない外見や性格をしていた。
『あなたって、どこか私のお兄さまに似ていますわ』
そう言って、"ボリス"に笑いかけていた彼女。 その彼女に引導を渡した男こそ、魔道を歩んでいた時の殺戮の道化師《ジェノサイド・フール》だ。理由なぞ、「目的の為には邪魔だった」それだけでしかない。男は、過去の己の罪を抱いて進む。
……ケノスとなっても、ボリスのあたたかな記憶は忘れていないということか――……
だが、それを確かめる気はなかった。]
(145) 2014/07/24(Thu) 23時半頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2014/07/24(Thu) 23時半頃
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―――ッッッ!!!!!!!
[カイルの瞳に宿った焔が爆ぜ、蠢く蔦>>136へ剣は振るわれる。 凄まじい剣撃は先頭の蔦のみならず後方の蔦をも切り裂いた。]
………黙れよ。 最期の言葉としても聞き捨てならねえ。
[瞳の焔は、激しく燃え上がる。 目の前で儚く散った、命。 そう、忘れもしないあの日。 己の力不足で護れなかった妹―――アオイの事。]
(146) 2014/07/24(Thu) 23時半頃
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クリスマス!!…チッ!
[至近距離で瘴気を受けるクリスマス>>138に、カイルは苦い顔をする。
だがそれも、すぐに終わる。 放たれた三つの光の弾丸。 それは真っ直ぐに輝跡を描いて―――>>144]
(147) 2014/07/25(Fri) 00時頃
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