28 わかば荘の奇々怪々な非日常
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ごめんなさい…
…
…この…が…いことをしました
…りなさい…
…
びかけた…を…えた…に…
…びを…った…に…
…をした…に…
ありがとう…とか…
すごいな…とか…
そんな…い…は…いけれど…れられるものではなくて…
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― 談話室 ―
[部屋の隅を探していた目が、>>345立花の方を向いて止まった。人の中心、そこに行く勇気は持てないけれど躊躇うように数歩だけ前に進んで。 >>343ジャニスが自分を追い抜いて、空いている椅子に座る様子も目に留める。自分の選択。座る場所も、返す言葉も。]
…………… た、だいま。
[向けられた笑顔が眩しくて、ふいっと目を背ける。直視するには、まだ少しだけ彼女の笑顔は眩しかった。]
(7) nico 2013/09/07(Sat) 11時半頃
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………………。
[逸らした視線の先を定められず、かといって立花に視線を戻すこともできなくて、うろうろと眼球が左右に動く。居場所が無い閉塞感ではなくて、居ることを許されることへの戸惑いは体験したことが無い。何処にいてもいい、なんて、そんなことは彼の生涯において初めてのことだ。 留まっていたままの足は、>>6コップを持ってきた宝生のところへと逃げるように向かった。感謝の言葉もなくひったくるようにコップを奪ってから、疑問符につられて後ろを振り返った。 扉の向こうから現れる少年>>2の何に対して、宝生が疑問を抱くのかが、彼には分からない。目と鼻と口が正しく存在している、常識的な人間の形。 しかもそれは、見覚えのある形をしている。服装やメイクなどは、彼にとって気に留める必要のあるポイントではないのだ。]
………………。
[じーっと越智の姿を眺める彼の目はただ形を確認するだけ。非難も驚きもなく、ただそこにいる越智の姿を認める。 人が増えるならいよいよ椅子に座るのは躊躇われて、人の視線から隠れるように部屋の隅の床に座り込んだ。両手でミルクの入ったコップを包み込んで、両膝を立てて、いつも通りの三角座り。]
(8) nico 2013/09/07(Sat) 12時頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
nico 2013/09/07(Sat) 12時頃
この…みの…に…ってきたのだと…
その…だけで…
この…ただいま…が…ではないのだと…いたい…
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[元来、猫という生き物はマイペースに見えて空気に敏感だ。自分のペースを崩さないために、周りの空気を読むという術に長けている。 人の多い談話室で交わされる会話や足音、人の気配に意識を傾けながら、コップの端に口をつけてミルクを舐める。 なるべく邪魔にならないように。かつ、なるべく人の目に留まらないように。そう心がけてはいても、一度知った優しさを求めずにいるということも出来なくて。
椅子に座る面々よりも低い位置。三角座りの姿勢を崩さないまま、足の裏をずりずりと擦るようにして、ゆっくりと進む。 一時の居場所として選んだのは>>14いつも穏やかな空気と共にある初見の横だった。 彼の座る椅子に自分の体重の片側を掛けて凭れる。人に直接甘えることが憚られた結果の妥協案。]
…………………。
[無言で、静かにミルクを飲む。]
(16) nico 2013/09/07(Sat) 16時頃
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[人となるべく関わらないのは、彼にとって自己防衛の一つでもあった。人と関われば思うことが増える。それは人と人の間にあるべきことであって以下略。 しかし自らが人であることを認めた彼に、その労力は不要だ。それでも一定の距離を取ってしまうのは恥ずかしさやら、気遅れやら、色んな感情の混じり合った結果だった。 人の気配を感じながら、話す声に耳を傾けて。今はそれだけで十分だと思っている彼の視界に、>>19指に挟まれた四角いものが現れた。甘くて、美味しくて、四角い。キャラメルだ。]
………………ん、
[初見の顔は見えない。しかし勧められるものを断ることもできない。気付けば今日は随分沢山のものを貰っている気がする。 両手でミルクのコップを握ったまま口を開けて、手づからキャラメルに食いつく。包装紙に包まれたままかどうかは、確認していなかった。]
(29) nico 2013/09/07(Sat) 22時頃
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[>>35食いついてそのまま口に入れたキャラメルは甘くなかった。というより、舌に触れる感触は食べ物ですらない。 一度コップを床に置いて指先でキャラメルを掴み出し、銀紙を捲る。この恥ずかしい一連の行動が誰の目にも映っていないことを、彼はひっそりと願いながら、再びキャラメルを口に放り入れた。 甘くて、美味しい。そこにミルクを足す。美味しい。]
…………………。
[何度も染色を重ねて痛んだ髪に初見の手が伸びてくる。敢えて人工的に痛めたそれもまた、彼が人であることを放棄していた証のようなものだった。 誰かに撫でてもらえる。褒めてもらえる。彼にとって当たり前ではなかった感触を覚え込もうとでもするかのように、視線を落として掌を受け入れる。温かい。]
(40) nico 2013/09/08(Sun) 00時半頃
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[>>41通報。それが何を意味するのか、彼には理解できない。 ただ初見の心地良い手の感触を受けながら我知らず機嫌が良くなっていたのか、気付けばいつもより早いペースでミルクのコップが空になっていた。
問われたことに首を横に振ろうとして、しかしそれでは初見の手の動きの邪魔になってしまうことに気付き。ミルクで潤った喉を軽く擦ってから、薄い唇を開いた。]
…………みんな が、いて くれたら それで。
[他に欲しいものはない。 問われたのが目先のことでも、彼にとっての返答は同じだ。ポケットの中には、フエラムネとチュッパチャップス。 叩かなくても増えた縁。 空になったコップを横に置き、細い指はフエラムネの包装を剥がす。ジャニスや宝生がしていたようにそれを唇に咥えて息を吹きかければ、ぴゅう、と軽やかな音がした。]
(42) nico 2013/09/08(Sun) 01時半頃
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………………ん。
[>>44人である生を捨てていた彼にとって、これまでの時間は死体であったにも等しかった。心を殺し、感情を殺し、今について考えることを放棄していた年月の間、見逃したものは多いだろう。 1つの頁に集う情報の量を、彼はよく心得ている。抜け落ちれば内容そのものが成り立たない、人生は確かに一冊の本のようであるとも言えるのだろう。
フエラムネの音が夏の音とは繋がらないけれど、綺麗だ、というのには同意出来た。 短い一音、そこに込められた思いの多さを全て推し量って貰えるとは思わない。しかしこの穏やかな時間を共有し合える相手のいることは、彼にとって素直に喜ぶべきことだった。]
(69) nico 2013/09/08(Sun) 21時半頃
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[ぴゅう、ともう一度フエラムネを鳴らす。 綺麗に透き通った音。それが何故鳴っているのかは、やはり分からないままだ。 フエラムネを咥えたまま、傍らに置いていたコップを持って立ち上がる。空になっているそれを片づけに行こうとして聞こえるのは、>>46>>52ジャニスと立花の話す声。
ぴゅう、ともう一度笛を鳴らしてラムネを口に放り込む。 ほろりと甘く崩れていくそれが、ほんの少しだけ苦く感じられた。
ミニキッチンへと立花の姿が消えて戻ってくるまでの間、ぼんやりとその場に立って待っていた。>>63ちらりとジャニスの方へ視線を向ける。彼の胸の内にある言葉は音になることもないまま、ラムネと一緒に溶けていった。 瞬きを一度。立花がミニキッチンから出てくれば、入れ違いにミニキッチンへ。]
(72) nico 2013/09/08(Sun) 22時頃
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[自分が使ったものは自分で処分する。片づける。彼が死体である為に、他人に迷惑をかけないように徹底してきたことを、今までと変わりなくこなす。
水を流して、スポンジでコップを磨いて、漱いで。一連の動作を手慣れた様子で終わらせて、ミニキッチンを出たところに>>75立花の視線がこちらに向いていることに気付いた。 部屋に戻ろうとした足が止まって、少しだけ首を傾ぐ。]
(76) nico 2013/09/08(Sun) 22時半頃
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………………ん。
[>>84フエラムネに上手い下手があることを、彼は知らない。ただ、見よう見まねで吹いてみたら、たまたま音が鳴っただけだ。だから彼女が何を褒めてくれているのかは分からない。 けれど、褒められた。それだけのことで、何か何処かがほわりと温かくなるような気がする。実際に熱くなった首やら頬やらは、別として。 嬉しい。それから、恥ずかしい。処理できない二つを抱えたまま、扉の方に向かおうとしていた足を立花の方へと向ける。 >>85ミニキッチンに向かった背中をゆっくりと追いかけて、カップを片づける彼女の背後から白くて細い指を伸ばして、冷えた指先でそっと頬に触れて。 それから額を一度だけ、彼女の背中に擦り寄せた。
それが、今の彼に出来る精一杯。 そのまま何も言わず、今度こそぺたり、ぺたりと素足は自らの部屋に向かって歩き出す。振り返らない。]
(86) nico 2013/09/08(Sun) 23時頃
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― →自室 ―
[扉を開けてまず目に入ったのは、出した覚えのない猫の餌の容器だった。 棚を見れば、いつも買っているものより高級なキャットフードがぽつんと置かれていた。満腹になった「ネコ」はベッドの上で大人しく丸くなって眠っている。 素足の歩みは本棚の方へ。中腹の棚を探り、小さな機械を取り出す。ここに来てから一度も使われず、けれど定期的に充電だけはされていた携帯電話だ。 登録されている番号は一つしか無い。わかば荘の屋根の上から見える、黄色い屋根の家―――彼の生家だ。
一つきりの電話番号を呼びだし、通話ボタンを押す。数回のコールの後に、中年の男性が受話器の向こう側に出た。]
(91) nico 2013/09/09(Mon) 00時頃
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――――おじさん。 ……明日人、です。 お久し ぶり、です。 あ、の …… 僕は、 僕のやりたいことを 見つけました。 だから、 僕は ここを ……出ます。 [病沢エリ、という死体、機械、或いは猫はここにはいない。 心地良い箇所にいつまでも浸っていたい。けれど、それではきっと守りたいものを守る為の力すら、身につかない。 指先に残る体温の残滓を握り込んで、目を伏せる。 溶けて消えたフエラムネ。]
でも、 この部屋は、 引き払わないで、ください。 出来ます、よね。
(92) nico 2013/09/09(Mon) 00時頃
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[非を唱えられることがないのは分かっている。 おじの経営する会社――つまり、彼の母が事業主であった会社の資料は、微細に至るまで全て彼の頭の中に記憶されている。 だからこそ彼はこれまで、何にも縛られることなく自由に、ここでの生活を謳歌していられたのだ。]
……はい、 約束、は 守ります。 ただ、僕は 、僕の……帰れる場所を、 残しておいて欲しい、だけ です。
[同意の言葉と共に、呆気なく通話は切れる。 一仕事終えた心地で小さく息を吐くけれど、やるべきことはこれでおしまいではない。 ベッドサイドに腰掛けて、「ネコ」の背中をそっと撫でる。唯一拒まれることなくそばに在り続けてくれた温もりに、ほんの少しだけ目を細めた。]
(93) nico 2013/09/09(Mon) 00時頃
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― →階段 ―
[まだ眠そうな「ネコ」を抱き上げて部屋を出る。 しなやかで柔らかい体温を胸元に抱き寄せている時だけが、彼にとっては生を実感できる時間でもあった。灰色の毛は、「ネコ」とお揃いにしたつもりだ。勿論、それを誰に話したこともないけれど。 階段を下りる最中に>>90>>97足音が二つ聞こえれば、歩みを止めて階段に座って、それが止むのを待った。 「ネコ」はじっと、彼の様子を窺っている。それが気遣いでないというのは昔読んだ本の中に書いてあった。]
…………「ネコ」 は、ここに いる?
[なーん。と返事が返ってくる。青色の「ネコ」の目は階段の上を見上げた。そこに生活のアテがあるとでも言いたげに。 いずれにせよ、ここを出るならば彼が「ネコ」を連れていくことは出来ない。一度、背中の豊かな毛に頬を寄せる。くすぐったい。]
…………今まで、 ありがとう。
[まだ、ここを出るには暫く時間があるけれど、最後まで一緒にいて、なんて言葉は彼には言えない。 「ネコ」には「ネコ」の幸せがあるのだ。]
(101) nico 2013/09/09(Mon) 00時頃
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[さて、一方の「ネコ」はというと。 満腹で眠気をおしての道中である今現在、求めているのは勿論眠りである。
部屋のベッドで大人しく寝ているのは許されない。 ならば、今日見つけた寝床はどうだろう。 あの慣れていない抱き方は少し頂けないが、慣れの問題だ。 それに撫でる手の感触は、決して悪くはなかった。 餌の心配も無さそうだし、何より「ネコ」などという紛らわしい名前からようやく解放される可能性がある。
「ネコ」は「ネコ」らしく空気を読む。 そして、あくまでも「ネコ」として、 次の一手を考えているのであった。]
(104) nico 2013/09/09(Mon) 00時半頃
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[「ネコ」はひらりと彼の上から離れて、階段を上っていく。ちらりと彼が「ネコ」を見上げれば、「ネコ」もまた彼を振り返って尻尾を揺らす。 今生の別れでは無い。二度と会えないというわけでもない。「ネコ」は暫くじっと彼を見つめてから、再び階段を上っていく。
足音の止んだ廊下を素足のまま歩いていく。向かう先は談話室の傍にある104号室。 やりたいことを実現する為に、必要なことがもう一つ。]
………………。
[扉が開くのに邪魔にならないように、少し離れた壁際を背にして床に三角座り。暫くは、待つ体勢だ。]
(108) nico 2013/09/09(Mon) 01時頃
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は…の…
…んでいた…の…の…の…ち…り…の…
…びに…ろうとした…どもたちに…が…って…かせたのは…き…めにされた…の…
…かわいそう…
…
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― 一人と一匹 ―
[「ネコ」という名の代わりにもらった「ネーベル」という名。 初めて貰った時には「なーん」と訛りのある声で鳴いて、甘えて擦りよる程度のことはしてみせた。 「ネコ」……いや、ネーベルなりの感謝の現れだ。
かつて飼い主であった彼が部屋を離れる、それを知ってもネーベルの生活は普段と変わらない。 そして彼――病沢の生活も同様だ。持っていく物は多くない。本棚の本の内容は全て頭の中に入っているし、着るものも元々沢山は持っていない。 持っていく「何か」はとても多い。今はまだ言葉に出来ない何かの感情も、ここで得た沢山の優しさも胸の中に大事にしまわれてある。痛くて、寂しくて、悲しいけれど、温かい。 溶けるラムネの甘くて苦い味を、病沢はチュッパチャップスの味で誤魔化す。 ネーベルは口を開かない。病沢も自らの胸の内について語らない。今はまだその時ではないと、一人と一匹は心得ていた。
「なーん」とネーベルが鳴く。 病沢の細い手がその頭をくしゃりと撫でた。]
………じゃあ、ね。ばいばい。
[病沢の別れの言葉を聞くのは、ネーベルだけだ。]
(132) nico 2013/09/09(Mon) 12時頃
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― そして、病沢エリは消える ―
[病沢は退出について、自主的に口を開くことをしなかった。 聞かれれば応える。或いは管理人の口から告げられる。彼について残される情報はその程度だ。 >>130植頭が病沢と顔を合わせることはない。
病沢の部屋には、少し高級なキャットフードと、 猫に関する書籍がベッドの前にきちんと並べ置かれている。 本の上には「本は全て初見さんにあげてください」とメモ書きが置かれていた。「病沢エリ」が自らの痕跡としてそこに残したのは、それだけだ。 ここでだけ使われていた彼の名は、彼がここを去れば消える。死体の名は、正しく無に還る。
開いたままのベランダから、少し涼しい風が吹き込んでくる。]
………なーん。
[ひらり、と風にメモが煽られると共に、屋根の上でネーベルが鳴いた。]
(133) nico 2013/09/09(Mon) 12時頃
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― それから、いつか ―
[わかば荘がある限り、ネーベルはそこに居続ける。住人が変わろうと、歳を取ろうと、生きものとしての生が潰えようと。 206号室もまた同じ。 住人が変わろうと、他の何が変わろうと、変わることなくそこにいた誰かの痕跡を残し続けていた。 しかし、そこに住んでいた病沢という住人はもういない。
屋根の上でネーベルが鳴く。 その額を、白くて、少しだけ太くなった指が撫でた。 屋根の上を見る者があれば、そこにある人の姿を見ることができるだろう。 かつて屋根の上に上って外を見ることを習慣としていた病沢という青年が使っていた場所と同じ場所で、病沢とは少しだけ雰囲気の違う青年がネーベルと並んで外を眺めている。 随分伸びた長い髪は女性と見紛うかのようで、けれどその長髪の先には痛んだ灰色がある。 かつての病沢と同じ色であり、ネーベルの毛とお揃いの色だ。
206号室のネームプレートはいつの間にか、 「柳沢 明日人」という名に変わっている。 それが、いつかここに”帰って”くる、新たな住人の名だった。**]
(134) nico 2013/09/09(Mon) 12時半頃
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