[──それなのに、彼はまだ自分を信用してくれてはいないらしい。>>*17
否、信用していないのは"自分"ではなく、"彼自身"か。
ごく当然のように続けられた誘い>>*16だけならば、勝手に決めるなと天邪鬼じみた言葉を掛けてしまうところだったのだけれど。
マフラーの奥でくぐもる問いに、そんな声は詰まって消える。
彼に向けては素直な言葉よりも先に、捻れた言葉ばかりが先立ってしまうことが、多いから。
彼のその態度が逆に自分を素直にさせてくれているのだと、…そんな感謝はまだ、悟られたくはないけれど。]
……予定あったとしても、蹴ってる。
[ぽつり、呼応するようにくぐもった声で落とした言葉は、いささか不誠実。
友人付き合いも多けれど、今の自分にとって絶対の1番は揺るぎなく彼の他にはいないのだと。
彼のマフラーのその奥へと、伝わったか。]
(*35) g_r_shinosaki 2016/02/01(Mon) 11時半頃