残念ながら、私はあまり詳しくなくてね。
管理人さん辺りは、何か知っているのかもしれない。
彼に聞くと言うのもひとつの手だよ。
私から言えるのは、国谷君もその女の人も根底は変わらないのではないかということだね。
君と私が、同じ人間であるように。
ただ、あまりそちらの人と関わると、向こうへの道が開いてしまうなどとも聞いたことがある。
気をつけなさい。
けれどそれで自身の思いを塞いでしまうのもいけない。
後悔のないように、自分がやりたいと思うことをやってみるといい。
荷物を抱えきれなくなったら、ここへ来てまた茶を飲もう。
置き場所くらいには、なってあげられると思うよ。
[ 強い意志の込められた眼差しに、私は誠意を持った言葉を返す。今も胸の内に燻る思いは、後悔の欠片なのだろう。彼女が同じ思いをすることがないよう、ただ静かに祈った。]
(167) 2013/09/06(Fri) 00時頃