95 天国に一番近い島
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-霧の晴れたあと数日後・港-
『ああ…テッド、今回の休暇はどうだった? 少し、お前のエンターテイメントになればと思ったんだが。』
うるせー… 一応、アンプルの方は試したが…『隠し玉』の方は無理だったよ。
『そうかい。そりゃあ仕方ないね。』
[ま、なんにせよ生きてて良かったよ、と電話越しに嘯く天才少女。 潮風を感じる電話ボックスで、テッドは少女と電話をしていた。]
次からはもうちょっと身の安全が確保された任務が欲しいぜ。
『任務じゃなくて休暇だからねぇ。保証できんよ。』
クソガキ。覚えてろ。
(35) housenka 2013/09/20(Fri) 23時半頃
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[そう、任務にしては人が死にすぎた。 救えた命もあった。救った命もあった。 テッドにとっては、最早何が正しかったのかは分からない。]
さて…船が出港するまで時間があるな。 どうしようか。
[電話ボックスから出て、周囲を見回す。 犠牲者の棺も、霧の恐怖から解放されて安堵した観光客も、既に島を去ったあとなのだろう。 霧の晴れた数日間は、ここは阿鼻叫喚の状態と化していたのだろう。 それも、もう静まったころなのだろう。]
[――ザザ、とさざ波の声が聞こえる。 穏やかな海。出航日和だ。]
(36) housenka 2013/09/20(Fri) 23時半頃
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[何のためにあるのかわからなかった、この力は。 この眸は。
彼女を見つける為にあったのではないか。 そんなことを思う。
もっと早く見つけていれば、知っていれば また違った未来が描けたのだろうか。
詮無いことを、とわかってはいるけれど。
何度も何度もその白い頬を、黒い髪を撫で。 慟哭は声にならず、潮風に融け消えて行った。**]
(-526) maru 2013/09/20(Fri) 23時半頃
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『あんちゃん。』
[唐突に、港に居た船乗りから声をかけられた。 思い返せば、この船乗りは島に着いた時に声をかけてきた男だった。>>0:29]
『大変な…ことに、なっちまったな…』
[あの日の面影はどこへやら、意気消沈といった様子で声を絞り出していた。 青菜に塩、とはこのことか。]
『早いとこ、この島から帰った方が良い。 悪いことは言わねーよ。』
[まだ出航時間には早いのに、船乗りは執拗にテッドを船に乗るように誘う。 テッドは薫る潮風を嗅ぐように、少しだけ目をつむる。]
[目を開いた時には、悲しい事件とは無縁の明るい声で、]
(37) housenka 2013/09/20(Fri) 23時半頃
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……あたしだって
[かえりたい。その言葉は音にならずに胸に沈む。 浮かぶ『家』はただひとつ。他にある訳がない。 でもそこに、女が望む人間の生はないのだ。 知っている。選択の余地などないと。
此処は確かに恐ろしい場所だ。それでも、少なくとも此処で女に疑いが向いた事はなかった。 此処でならきっと、上手く隠れて生きていける。 例え伝説が繰り返しても、きっと]
……ああ、すまない、ちょっと時間、いいかい? この辺りに空きがあるアパート、なんてのはないかな?
[安アパートだと尚いいねえ、と女は笑った]
― END ―
(38) シノ 2013/09/20(Fri) 23時半頃
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―――この島には、美味しいお酒を出すBARがあるんだ。
(39) housenka 2013/09/20(Fri) 23時半頃
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少しだけ待っててくれ、船長。 船に乗るのは、そこのお酒を一杯いただいてからだな。
[そうして、迷いのない足取りで、若者は駆けだした。]
-END-
(40) housenka 2013/09/20(Fri) 23時半頃
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/* あっぶね、齟齬るとこだったwwwww
(-527) maru 2013/09/20(Fri) 23時半頃
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― 数日後 浜辺 ― [手には縁のきらめくグラスと、シェイカー。 それから、ペットボトルを二本。]
……こんなんで、飲めるかどうかわかんねェけど。
[グラスに注げば、ゆっくりとした動作で砂浜に座る。 背中の傷がひきつるように、痛む。
普段吸う事のない煙草を取り出して、そのままゆっくり燻らせた。 吐き出す煙は白く、青い空へ吸い込まれるように登っていく。
男がいた、あの場所に、彼らもまだいるのだろうか。 わからないけれど。 透き通る、青い海の底。 戯れるような、煌めく赤と緑の鱗が見えた。]
(41) maru 2013/09/20(Fri) 23時半頃
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/*
コレアカン、テッドさん駆けだした後でClosedかかっててしょんぼりしながら帰るパターンや。
(-528) housenka 2013/09/21(Sat) 00時頃
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―>>7:54続き―
[キッチンに置かれていたサンドイッチは適度に歯応えのある野菜も卵も鱈のフライも、見た目にはとても美味しそうに見えるのに、舌は脳へ味を伝えない。 ただ作業のような食事を終えてしまうと、外へ出た。
初めは港。ただ浮かべるだけの箱としての機能しか果たさなくなった船の周りは平素よりも人の姿は無い。 荷運びをする青年の姿は無い。
雑貨屋の前を通り過ぎる。 漏れ聞こえてくる声は明るく若い女性のものではない。
辿り着いた広場には既に屋台や露店の影は無い。 開いている店の数自体少なく、のんびりと商品を眺めるような姿も無かった。
見慣れている筈の街の面影すらおぼろげで、穏やかに潮と花の香りを含んでいた空気は澱み、陰鬱と重くて]
(42) やなこま 2013/09/21(Sat) 00時頃
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『――…だー!――――…たぞ!!』
[遠くで声が聞こえる。 殆ど聞き取れなかったが、何処か緊迫感を孕む音。誰かの叫び声、慄き。大勢の声。
その中で埋もれず響く乾いた破裂音は、玩具の其れとは似ても似つかず、破壊的に何かを変える力を持っていた。
ぼんやりと立ち竦んでいると、一匹の黒い獣が横を駆け抜けていく。 初めて見る筈の獣の瞳に既視感を覚えて振り向いた時には獣の姿は無く、残るのは鮮やかな命の色。
点々と残された赤色だけが獣が幻ではなかったと告げていた]
(43) やなこま 2013/09/21(Sat) 00時頃
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/* 拾ってくれてありがとー
(-529) Tael 2013/09/21(Sat) 00時頃
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[微笑みを見せた先、ゲイルの視線を追えば、この数日間ずっと島を覆っていた霧が晴れていくところだった。 あぁ、終わるのだ。 そのことに深く安堵する。 結末がどうなったのか、それは…男はまだ知らない。 けれど、どんな結末であれ、終わりは終わりであった。
何かに気付いたようなゲイルの、その視界に写る景色は男には見えない。 しかし、彼女は… …なんというか、とても、幸せそうであった。 だから、消え逝く彼女を静かに見送った。 彼女が最後に見たものは…なんだったのだろう。 それを知る術は男には無いが、優しいあの人が、平穏の内にその命に幕を下ろせたならよかったと思う。]
…俺も、そろそろ行くかね。
[水底を蹴り、水面へと向かう。 その鏡面に写る景色を目にして、最期の人狼が、エフェドラであったことを悟った。]
(-530) だいち 2013/09/21(Sat) 00時頃
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…そうか。 エフェドラ…
[彼女の胸の内を、男は知ることはできない。 けれど、何故だろう。 彼女も酷く悩んだのではないかと、漠然と思うのだ。 だから。]
…おつかれさん。
[呟きは、届かないと思うけれど。 彼女もまた、与えられた役割を果たしただけのように思えるから。 男はどうしても、人狼であった彼女に負の感情を抱くことができないのだった。 エフェドラを前に、泣くシーシャを眺めやり。 そのやるせない感情を、男は遠く思い出す。 同時に、思うのだった。 こんなにも、一人の男に愛されていたエフェドラが、真に悪であったはずがないと。]
(-531) だいち 2013/09/21(Sat) 00時頃
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『人狼に近づきすぎた人間は、どうしたって悲しい思いをするんだよね。』
[唐突に欠けられる声に、男は驚きもせず振り返る。 そして、目に映った姿ににやりと笑った。]
おせぇじゃねぇか、パティ。
『あら、迎えに来てもらえるなんて思ってたの?図々しい奴。』
[そんな憎まれ口をたたきながらも、かつての恋人は、男へと両手を広げる。 その記憶の中のままの姿を抱きしめて、男は深く息を着いた。 ぽん、と頭に乗せられた手の感触。]
パティ?
『お疲れ様。』
[かけられた声音はどこまでも、どこまでも優しくて。 男の涙腺が再度緩みそうになる。 それをこらえて。]
(-532) だいち 2013/09/21(Sat) 00時頃
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…待たせたな。
『あら、早すぎるわよ。』
[そんな言葉を交わしながらも、繋いだ掌から光が溢れ。]
…行こうか。
『どこに逝く気?』
[そう尋ね、微笑む彼女と。 男の思う答えは正しく重なり。]
…どこまででも。
[二人の姿は光にほどけて消えて逝った。]
―END―
(-533) だいち 2013/09/21(Sat) 00時頃
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――……悪ィな。 やることあるから、まだそっちには行けそうにねェや。
[誰にともなく、零し。]
[しばらくして立ち上がれば、どこかへ駆けるテッドの姿が見えた。>>40]
よう、テッド。 どこ行くんだ〜〜?
[BARへ、と言うなら、店は夕方からだと笑ったろう。]
(44) maru 2013/09/21(Sat) 00時頃
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/* ゲイルさんはお付き合い感謝ですよ。
IFは間に合わなそうだなぁ…残念。
(-534) だいち 2013/09/21(Sat) 00時頃
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……エフィ、またな。
[海に向かい、そっと声をかける。]
[きっと、今日も客はくる。 ゆるやかに穏やかに流れる時間の中、繰り返される日常。 たくさんの大切なものが欠けてしまった日常。]
[その中で、探そうと思う。 100年後、200年後。同じことを、繰り返さない方法を。 こんな想いを、誰かがすることがないように。 探し続けよう、生きている限り。**] ― END ―
(45) maru 2013/09/21(Sat) 00時頃
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/* どうでもいいけど家族if人間トレイルはトラウマになる出来事が無い為普通の青年 \だが好きな人は男!/
皆いい終わり方だ…お疲れ様
(-535) Tael 2013/09/21(Sat) 00時頃
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/* 一応ご挨拶をば。
ご一緒できた皆さん、ありがとうございました! キャラクターがそれぞれ生きた、いい村だったと思います。 お疲れ様でした。
またご縁があればお会いしましょう。 それでは又。
(-536) だいち 2013/09/21(Sat) 00時頃
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/* おつかれさまあ
(-537) may-schnee 2013/09/21(Sat) 00時頃
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― いつか・水の中で ―
[――季節は巡る。
秋になり、冬が訪れ、春を迎え、また夏が来て。
泡となり、光となり…或いは泥となり。 水面の向こうへ、海の中へ、地の底へ。
ここではないどこかへ行く人達を たくさん、たくさん、見送って。
幾度目かの夏がすぎ、数えるのに飽いてしまった頃。 ようやく、探していた姿を見つけた。]
(-538) sirono 2013/09/21(Sat) 00時頃
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…カイル。
[まだ、ぼんやりとするその影へ。 確かめるよう、こわしてしまわぬよう、そっと呼びかける。]
遅い。待ちくたびれた。
[軽くむくれてみせれば、幼馴染はどんな顔をみせただろう。]
…嘘だよ。 一人にしちゃって、ゴメン。
[まどろみの中、夢うつつに聞いた言葉。思い出して浮かべては後悔ばかりが胸に押し寄せて。]
(-539) sirono 2013/09/21(Sat) 00時頃
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[―手を伸ばして、触れる。 熱はないけれど、硝子越しじゃない、確かな感触がそこにはあって。
…会いたかったんだ。ずっと待ってた。 お疲れ様、ありがとう。
言おう、言おうと用意していた言葉達が、音にならずに消えて行く。
顔をくしゃくしゃにして、こどもみたいにしゃくりあげて。 声も、涙も、海に溶けて行く。]
(-540) sirono 2013/09/21(Sat) 00時頃
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/* 間に、あった〜〜
ご挨拶。 村建てのmaruです。 長い村となりましたが、皆さまお疲れ様でした。 参加していただいた方、ありがとうございました。 素敵なロルばかりで村建て得でした。
エフェドラはたくさんお付き合いいただいて感謝。 楽しかったぜ〜〜 ありがとう。大好き。
またどこかでお会いしましたら、よろしくお願いします
(-541) maru 2013/09/21(Sat) 00時頃
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[―どれほどそうしていただろう。 泣き腫らした目をこすって、そして笑った。]
…行こう?
[もう、水の冷たさは感じない。 どこへ行くのか、この先に何があるのか分からないけれど。不安は微塵もなくて。 水底で戯れる魚の影へと手を振ると、ここではないどこかへと歩みを進めた。**]
(-542) sirono 2013/09/21(Sat) 00時頃
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/* ずさー。 挨拶してなかった。 皆さんおつかれさまでした。
お陰様で楽しい2週間を過ごすことが出来ました。 また道尊できる日を楽しみにしてます。 それでは。
(-543) odango 2013/09/21(Sat) 00時頃
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/* 最期のグレッグので涙腺崩壊した件
おつかれさまでしたー
(-544) sainos 2013/09/21(Sat) 00時頃
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