277 黄昏草咲く出逢い辻
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— 遥か昔 —
[その頃、鬼神と呼ばれていた鬼が纏うのは血臭で、その眼は血色の魔眼だった。 人であれ妖であれ、不用意に近付けば無事では済まぬと、主以外は、味方でさえも遠巻きにする、その鬼神に、恐れげもなく近づいて来た童子の姿をしたものが、只人で有るはずもない。>>32]
...其方、石の神か何かか?
[妖に近いが、瘴気の類は感じられず、どちらかといえば邪気を寄せ付けぬ力を纏っているように思えて、首を傾げる。]
...ああ、我の角は...我同様、元は山の気から生まれたものだからな、宝玉と成り立ちは似ておろう。
見るのは構わぬが、不用意に触れるなよ?
[主との絆を刻み、鬼の力の源とも言える角は、並みの妖なら、触れただけでも影響を受けかねない。 だから気をつけろ、と、注意はしたが、追い払おうとはしなかった。
それはただ、近づく者がめずらしかったから、だけだったのか、どうか。*]
(34) fuka 2020/06/11(Thu) 23時半頃
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— 遥か昔 —
付喪神か、成る程。
[自然の中から、その力を頼りに形作られた鬼と、人の手にした、或いは作り上げたモノから生まれる付喪神。似て非なる成り立ちの、恐らくは生まれてそれほど経たぬだろう妖を、鬼は、しみじみと眺めた。>>39]
きらきらと、美しいな。
人は、其方のように美しい付喪神を生み出すようになったのか。
[生きるために、刃振りかざし、力だけを求めて相争う時代に、最早、終わりが近づいていることは、鬼にも感じ取れていた。]
(43) fuka 2020/06/13(Sat) 00時半頃
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我が役に立ったなら重畳。
[それは、鬼神の役目が終わりに近づいているのだという事も。]
...また会えるかは知らぬが、其方が良き巡りを渡れる事を祈っておこう。
[鬼神ではなく、美しい宝石が、人の心を導く世が来るのなら、それもいい。
鬼は、キラキラと輝き残して、童子の空に消える様を>>40昏い血色の魔眼を眩しげに細めて見送った。**]
(44) fuka 2020/06/13(Sat) 00時半頃
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さて、程なく辻も開こうが…
[満ち足りた気持ちで番と身を寄せ合っていた、鬼が、時の流れに漸く気を向けた、丁度、その時、煌めく姿が現れる。]
其方…綺羅星、殿、か。
[神格を得ると言っていた付喪神、辻守が呼んだ名を、鬼は、一応覚えていたが…それ以前に、初めて目にしたはずの姿が、遠い記憶を蘇らせる。]
そうか…遂に神と成るか。それは、重畳。 我も、望む縁を得た。 其方と、番の人の子も、互いに皆、良き巡りを渡れるよう、祈ろうぞ。
[嘗てと似た言の葉を送った鬼は、以前とは似つかぬ晴れ晴れとした笑みを浮かべ。]
いずれまた、会おう。
[贈られた煌めきに目を細め、再会を願った。**]
(83) fuka 2020/06/14(Sun) 23時半頃
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— 少し後/『辻守』の社 —
此度は世話になった、辻守殿。
おかげで我等も積年の願い叶うこととなった。
[出逢い辻の領域を出る前に、鬼は『辻守』の元へと挨拶に出向いた。湧いて出たあれこれへの物思いは、言っても無駄だろうと、忘れることにした。]
ところでな、我の棲家だが…近々引き払うことに…
[言いかけて、鬼はふと視線を彷徨わせる。鬼の引きこもっていた領域は、人も妖も滅多なことでは入り込めぬ結界の内と、それを今更思い出したが故に。]
…引き払うことになる、とは、思うのだが...まだ暫くは、使わせてもらう故、正式な挨拶はまたいずれ。
[良いことを思いついたという顔で、鬼は傍の男に視線を向ける。]
(84) fuka 2020/06/15(Mon) 00時半頃
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タクミ、其方と初めて出会った場所だ。懐かしかろう?一度、共に行こう。
あの家なら、暫し、二人きりで気儘に過ごすにも丁度良い。
[誰の邪魔も入らぬ結界の内で、二人きりの蜜月を、と、囁き落として『辻守』の目憚らず、番と寄りそう鬼の様子は、さて、古き馴染みには如何に映ったやら。**]
(85) fuka 2020/06/15(Mon) 00時半頃
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— 『辻守』の社前 —
[この地の主たる、辻守の前でも、遠慮なくいちゃついてみせた鬼は、渡された揶揄うような祝福に、愉しげに目を細める。>>103]
乱すようなモノがあれば、それなりの返礼はしてみせようとも。
[言った通りに、現世で、番を追おうとした者達に、悪夢と忘却の呪を丁重に送りつけたのは後日の話。]
(111) fuka 2020/06/16(Tue) 00時頃
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辻守殿も、息災で。
[やがて真摯な表情で、静かな辻守の瞳を見返すと、鬼は懐から、紫紺の扇を取り出して、ふわりと一度、風を仰ぐ。
次の瞬間、扇の纏った紫紺の鬼火が、無数の蛍のような淡い輝きとなって、周囲へと解き放たれた。
大切な事を忘れかけた者がその鬼火の欠片に触れたなら、眠る記憶の階が僅かに蘇る...かもしれない。]
この後も、縁探す妖と人の子を、どうぞよしなに。
[愛しい番の手を握り、微笑み交わしてから、鬼は最後に端然と、辻守と白鼠に一礼してみせた。**]
(112) fuka 2020/06/16(Tue) 00時頃
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— とある、日 —
[出逢い辻から、妖と人の子の番達が立ち去って暫く後、彼らの元へ、どこからか差出人の無い手紙が届く。
紫紺の封筒の中には、林道の花を漉き込んだ白い和紙が一枚、手慣れた墨跡で「寿」の一文字が記されていた。]
(142) fuka 2020/06/16(Tue) 02時頃
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[そうして、その手紙が届いた一週間後の夕刻、畦に白い黄昏草の咲く頃に、貴石神社の境内に、鬼面を付け、白の狩衣、紫紺の指貫、竜胆色の薄衣を被った舞手が一人、現れる。]
綺羅らかな、貴石の神へと奉る。
[柔らかに響く声音と共に、どこからか楽の音が風に乗り、舞手は、ひらりと紫紺の扇を翻し、奉納舞を神前へと披露する。
舞うは、鬼と人との物語。
定番の鬼退治の神楽ではなく、人の世を追われ隠れた孤独な鬼を、人の祈りが救う筋立て。]
(143) fuka 2020/06/16(Tue) 02時頃
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我等、ここにて、永遠の絆を紡ぐを誓わん。
[舞の終わり、詠じた声と共に、鬼面を外した、舞手の鬼が、微笑み浮かべ、手を差し伸べれば、対の姿がその先に。]
拓己...
[艶めく紅の唇が、甘く名を呼び、男の手を取り引き寄せる。
片角の鬼と、人とは寄り添って、やがて神前へと歩みを進めた。*]
(144) fuka 2020/06/16(Tue) 02時頃
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ヴェルヌイユは、今更誤字を見つけたでござる。
fuka 2020/06/16(Tue) 21時頃
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[貴石の神の祝詞が朗々と、鬼と人とを言祝いで、天へと契りの誓いを奏上するのを、鬼は万感の思いで聞いていた。>>175]
感謝する、綺羅星殿。
[三三九度の盃を交わし、煌めくの指輪を手にする時には、深々と頭を垂れ、次いで参列を願った賓客達に向けても一礼して、指輪を手に取った。]
(180) fuka 2020/06/17(Wed) 00時頃
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[愛しき者と微笑み交わし、見つめ合うこと暫し]
拓己、千代に八千代に...世の果つるまで、離れはしないよ。
[改めての誓言と共に、互いの薬指に指輪を通し、そのまま指を絡めて唇を重ね...]
ん...ふ...
[婚姻の儀の一部としては、些か長すぎる口付けには、神も苦笑を零したかもしれない。**]
(181) fuka 2020/06/17(Wed) 00時頃
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