268 オリュース・ロマンスは顔が良い
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─市場─
[暖まった懐で向かった先は当然のように市場だった。 ペルセウス・マーケットに先駆けて開店している飯屋の露店を物色しながらブラブラ歩く。 途中、鳥を肩に乗せた男に近づいてゆく顔見知りの後姿>>0:111を見かけた気がした。あの食堂の店員も、あんな風に印象的な明るい髪の色をしていた筈だ。 ほんの少し、立ち止まる。 観光客の若者が、急に止まるなよと言いたげに眉を顰めて、彼と足元の猫を避けるようにカーブして通り過ぎる。
…、新しい人の流れが出来て、すぐに彼と猫と視線の行方は飲み込まれた。]
(52) 2019/07/28(Sun) 03時半頃
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あーーー メシ。買お。
[肉とタレの焦げる香ばしい匂いがする。すぐ近くだ。 彼は止めていた足を動かして目的の露店探しを再開した。]
(53) 2019/07/28(Sun) 03時半頃
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[露店で購入した鶏肉とプチトマトが交互に刺さった串焼きを、あっという間に竹串だけの姿に変えて。 唇についた甘辛いタレをちろりと舐め取る。 足元ではブチ猫と茶猫が生魚を頭から丸ごと齧っていた。 漁港で規格外の魚を安く譲ってもらうのは殆ど日課のようなものだ。 硬い骨がリズミカルに砕ける音が港町の喧騒に溶け込んだ。
茜色がオレンジの屋根を一層色濃くし。 気の早い灯りがポツ、ポツ…と点り始める時分。 猫達はゴロゴロと喉を鳴らし。 腹が満たされ機嫌良く伸びをする。
特に手を伸ばして撫でることは無いけれど。 足元に擦り寄ってくるから其れはそれでいいと思っている。
あの近くて遠い街灯りと同じで。 暗い石畳を照らしてくれさえすれば其れ以上は求めない。]
(54) 2019/07/28(Sun) 03時半頃
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明日からはマーケットも始まるなァ。
[つまり、オシゴトの時間だ。]
、あーーーーー…
[不意に顔を顰める。前回の苦い思い出が蘇ったせいだ。]
今回はヤベーやつに見つからないようにしねェと。
あんにゃろ。めいっぱい腕掴みやがって… しばらく指の痕残ったンだからな。
[調子よく観光客からシアワセのお裾分けを無断拝借していたら、不意に鍛え上げられた腕>>0:147が伸びてきて邪魔するように此方の腕を掴んできたのだ。 ナニを言うでもなく全くの無言だったが、じろりと睨んできた双眸の剣呑さはまだ憶えている。あれは間違いなく数々の荒事を渡ってきた野郎だ。 警察に突き出されなかっただけマシ。だがアレでケチがついて……前回の成果は散々だった。]
(55) 2019/07/28(Sun) 03時半頃
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[『スリには気をつけましょう!』なんて陳腐な張り紙を街で見かけたことはあるし。 前回だって綱渡りだった──いつまでも捕まらない保証はない。 アタリマエのように皆働いているんだから。 自分も同じようにすればいいのかもしれない。
でも。]
……・・・
夕陽 沈ンじまった。
[水平線に今は姿を消した太陽を仰ぎ見るのに似て。 自分には、すこし、眩しいのだ。*]
(56) 2019/07/28(Sun) 03時半頃
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─海の寝どこ亭─
[ペルセウス・マーケットの始まりはいつも此処と決めていた。 次から次へと店の入り口を跨ぐ客>>13に混ざるようにして、いささか緊張気味の顔が暗い夜から引っ張り出されるように明るい店内へ足を踏み入れた。 なお、油断すると足元をうろついているブチ猫はお留守番だ。 流石に飲食店に猫を連れて入れない。]
あーーーーー 、… え ッと、
[こじゃれた珈琲ショップで長い名前のこじゃれた飲み物を頼む時の緊張感によく似たやつが襲ってくる。 何度も来ているのに何度でも慣れない。 席に案内され、乾いた唇を舌で軽く湿らせてから、]
…、ハイボール。 と、 チーズ で。
[注文して、ちらと上目遣いにウエイターの顔を伺った。**]
(57) 2019/07/28(Sun) 03時半頃
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─海の寝どこ亭─
[いつものように彼が接客>>75に来てくれる。 夕陽みたいな赤い髪と、黒眼鏡の向こうに覗く同色の澄んだ瞳。 制服の白いシャツを着こなしていると、なんだかこの街の白壁とオレンジ屋根がヒトのかたちを成したようにも見えて。]
…、あ、
[何度か見ている癖に、何度も眩しい心地になる。]
ッ、 …あァ。
[変な感慨を振り払ってぎこちなく頷けば、いつものようにカウンターへと案内された。 人の多い入り口付近から、店の隅の、喧騒を間引いた仄静かな席へ。 ──最初からそうだった。 このウエイターの彼は、何も言わずに自然な仕草で、客である自分が落ち着ける場所を提供してくれた。 酒よりも食事よりも、なによりも最初にこの店で提供されたおもてなし。]
(152) 2019/07/28(Sun) 22時半頃
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[3種盛り、という注文確認に了を頷く。
いつもはこれで終わりだった。 彼はウエイターで、自分は客。 案内されて、注文して、料理を待って。 彼が接客している姿を横目で眺めながら、ちびりと酒を舐めて。 慣れないレストランでつまみを口にしながら、夜のひとときを過ごす。
……だった筈なのに。]
えッ、 …あーーーー
[予想外に声>>76を掛けられて、我ながら挙動不審に目を瞬かせる。]
(154) 2019/07/28(Sun) 22時半頃
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此処で過ごすのが悪くなかった、だけだ。 …別に、
[もごもごと歯切れ悪く返答する。 本当はもっと喋りたい気もするのに、うまく言葉が出てこなくて。 誤魔化すようにお冷を呷った。 汗を掻いたグラスが、指先をひんやりと濡らす。]
……アンタ、こそ、
去年、も今年も。仕事なンだな。
[まだ若そうなのに、祭りで遊ばず仕事をしている相手が、やけに眩しく思えて。 視線をずらし店の奥へ泳がせた。*]
(155) 2019/07/28(Sun) 22時半頃
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[よかった、と微笑う相手の表情>>182に目を奪われて…ほんのすこしだけ呼吸を忘れた。 贔屓目かもしれないけれど──普段営業で浮かべている表情よりも僅かに柔らかくて。 瞬く間に消える流星を捉えた時のような、あの一瞬の宝物を自分だけが目にしたような高揚した心地が、さぁっと胸の中を駆けてゆく。]
(219) 2019/07/29(Mon) 01時頃
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[ハナシの途中で泳がせた視線の先に、見たことのある顔>>172があった。 特に話したことはないが、偶にこの店で目にすることがあって…やけに旨そうに店の料理を食べている姿が印象に残っていた。 今日もジョッキと幾つかの皿が置かれており、順調に中身が減っていた。
自分も向こうもカウンターに一人座っているのは同じだが、向こうは場慣れしている様子で、整った身なりで落ち着いていて。 …多分。立派なオトナってヤツなんだろう。
そのオトナ>>188は、食事中に電話に出て、なにやら鞄の中を漁っていた。 仕事が忙しいのだろうか。マトモなオトナは大変だ。]
(220) 2019/07/29(Mon) 01時頃
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[真向かいで喋っている緊張を誤魔化すように逸らした意識は、ウエイターの彼から衝撃発言>>182を叩きつけられて瞬時に引き戻された。ガツンと頭を殴られたような心地だった。]
そ、 ッか……
卒業。か、 …、へェ……
[ついさっきお冷を飲んだばかりだというのに、やけに喉が渇く。 毎年毎年同じ時間が続くとどうして錯覚していたのだろう。 積み重なって、過ぎ去って。物事は変化を選んで進んでいくのに。]
じゃア、最後のペルセウス・マーケット… なンだな。
[動揺を無理やりに噛み潰して、頷く。]
(221) 2019/07/29(Mon) 01時頃
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あッ …ああ。 仕事、がンばってな。
[別の客へ向かってゆく彼を見送って。 その後運ばれてきたハイボールとチーズ3種盛りをちびちび口に運んだ。 快活に働く彼の横顔はいつものように輝いていて、注文を復唱する声は店内を明るく彩っていた。
彼がいなくなった店内を想像する。 それは大事なスパイスが足りない料理のように物足りなくて……。 美味しい筈のチーズは、なんでか味がしなかった。]
(222) 2019/07/29(Mon) 01時頃
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/* ザーゴが面白いことになっている。 つかブチ猫がなんか出張しているぞ!?w
(-75) 2019/07/29(Mon) 01時頃
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[ずっと彼の仕事ぶりを眺めていたい心地と、急に味気なくなった食事を持て余す心地を。 ハイボールに浮かぶ氷に混ぜ込んでカランカランと交互に揺らしながらグラスの中身を減らしてゆき…
しばらくして席を立つ。 会計は勿論、昨日手に入れたヒトサマの金だ。]
ま…… …た、 … いや、
[会計を対応してくれたウエイターの彼へ、『また来る』という一言を言い出そうとして…上手く言えず。 もごもごと口の中で言葉を濁して、お釣りを渡してくる細い指先に視線を落とした。]
…ごちそうさン。
[代わりに言えたのはそれだけ。]
(253) 2019/07/29(Mon) 03時頃
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[店を出ると陽は既に落ち、空が青暗く染まっている。 頬を撫でる夏の風も今時分は涼しい。 ペルセウス・マーケット初日はまだ始まったばかりだ。同じタイミングで店を出た他の客グループは、次はあの店に行こうと梯子酒の相談をしている。]
次、ねェ…。
[自分には梯子するような行きつけの店は他に無い。 『この店』だから──彼が働いているから、わざわざ足を運んでいるのだ。 他の店では一人で店内にいる時間を持て余すので、レストランよりも露店で好きに買い食いする方が好みだった。]
(254) 2019/07/29(Mon) 03時頃
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[そういえば、いつも足元に小煩くいるブチ猫が戻ってこない。]
おいブッチー? 出かけてンのか?
[いると面倒な気もするが居ないといないで落ち着かない。 迎えにいくかと、猫達の溜まり場になっている裏路地に足を向けた。]
(255) 2019/07/29(Mon) 03時頃
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─裏路地─
[魚臭のする留守番の土産が入ったビニール袋を引っさげて、ゆると進む慣れた路地。 少し小汚い裏通りは、裏ッ側で生きるニンゲンにとっては逆に慣れ親しんだ場所だ。
いつも猫の気配しかしない裏路地の奥まった場所から、今日はなにやら人の声が聞こえてくる。 内心首を傾げながら進むと、ニャアアといつものブチ猫の鳴き声。そして、]
あーーーーー …お邪魔さン?
[目の前の男二人の光景に、そんな感想を投げたのだった。**]
(256) 2019/07/29(Mon) 03時頃
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[二人組の片方の声音が固いもの>>265へ変わる。 フードを半分被った方は…知っている。便利屋をやっているとかで、街のあちこちに不意に姿を見せる神出鬼没なヤツ。 キャットハンター、という名乗りをたまたま耳にしたことがあって。 どんなヤツかと様子を遠目で伺った折は、猫に手の甲を引っかかれて苦戦する鈍臭さだったので鼻で笑った記憶がある。
だが、今は。 相手がこちらのことを知っているかは知らないが… 鋭い刃を内に秘めた鞘のように、明らかに警戒しているサマで懐のもう一人を隠さんと護っている。 護られている方──軽装でいかにも荒事とは無縁の富豪といった身なりの男は、おそらく観光客だろう。 耳元に唇を寄せて>>271寄り添って、手を繋ぐ二人の男。]
… ────── へェ。
[値踏みの結果とばかりに口の端を上げた。]
(275) 2019/07/29(Mon) 18時頃
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なンだよ。 遠慮すンなよ… ゆっくりしていってイイんだぜ。
ペルセウス・マーケットの夜は… まだ始まったばかりじゃン?
[引っ提げていたビニール袋を相手の足元に向かって放り投げる。 弧を描いたそれは次の瞬間、硬い地面に叩きつけられて生臭さと中の小魚を吐き出した。 夜の裏路地を着飾る異臭がひとつ増える。]
(276) 2019/07/29(Mon) 18時頃
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[───別に、 専門はスリであって強盗じゃあないから。 ここで襲う気はさらさらないのだけれども。
あのウエイターの彼が来年にはもういないのだと知って、モヤモヤ重くなった気持ちを発散したくて…
つまりは迷惑極まりない八つ当たりのいやがらせ、だ。**]
(277) 2019/07/29(Mon) 18時頃
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[無色透明な水に、ペンキをほんの数滴。垂らした時のように。 投げ入れた魚は、ぱっと波紋を広げてすべてを一転させて、静かだった景色を変化させた。
手を繋ぎ寄り添っていた二人は離れて、観光客の青年の表情>>286が青ざめる。 更に…猫が苦手だったのか、鞄を置いて独り、駆けて>>288いってしまった。 あとには呆然とした片割れ>>314ひとり。]
…──── クハッ
[妙にスカっとした歪んだ悦びの感情が笑みのカタチになって音に成る。 さしずめリア充を爆発させた心地といったところか。]
(335) 2019/07/29(Mon) 23時半頃
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[追いかけようとするフードの男>>315を邪魔する気はさらさらなく。 此の場から去るというのなら別に止めない。]
ふン。テメエもさっきの 小奇麗なニャンコに追いつくとイイな?
[野良猫が嬉しそうにエサの魚を咀嚼する音に、次第に小さくなる男の足早な靴音が混ざり、やがて消える。]
(336) 2019/07/29(Mon) 23時半頃
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[一度深く息を吸って、裏路地の隙間に広がる星空を仰いだ。 ヒトが胸糞悪いと思うであろう匂いも場所も。 自分が望んで選んで居座っている場所だ。
────星は流れる。 何処にいても…見える。*]
(338) 2019/07/29(Mon) 23時半頃
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