266 冷たい校舎村7
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──体育館──
[ 嘔吐く様子からは目を逸らす。>>23 優しく手を差し伸べるのは俺の役目じゃない。
せめてできることと言えば、 体育館脇から予備の暗幕を探し出して マネキンを覆うように被せることくらいだった。 ]
せめて、水分だけでもとっておけよ
[ 食事ができそうにないという七月の疲れた様子。 こんなものを見慣れている方がおかしいだろう。 案ずると共に、七月へ一言添える。 ]
(35) 2019/06/14(Fri) 11時半頃
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はー……仕方ないな、 一人で行けそうか?
[ 保健室の使用を確認されれば、溜息を吐く。>>24 病人って姿のやつを叩き出すほど無情じゃない。 許可もなく横たわっている誰かのことだって同じく。 だから、俺はやむを得ないと大袈裟に示しながらも 許可、ってもんを出していた。 ]
そういえば、探しものは──……
[ 職員室でのことを思い出し、 まだなら手を貸そうかと問いかけるのもつかの間。 七月は既に体育館を離れ出していた。>>33 ]*
(36) 2019/06/14(Fri) 11時半頃
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[ そうして、体育館は静まり返る。
自分の呼吸音、床を叩く上靴の音、衣擦れの音、 そういったいつもなら意識もしない音が、 ひどく大きく聞こえてくるようだった。
横たわる三つのマネキンを見下ろすように、 俺はステージの縁へと胡坐をかくように座す。
空腹は依然続いているものの、 休憩を挟みたかったのは自分自身もだった。 ]
あー、もー、
[ こてん、とステージ上に寝転んで ぐしゃぐしゃに自分の髪をかき乱した。 ]
(-12) 2019/06/14(Fri) 13時頃
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空腹で死ぬ、
[ どれだけ空腹を満たしても、育ち盛りは すぐに腹が減る。どんな状況でもだ。 ぶっちゃけ、動きたくない。 あいつがいたら、持ってきてくれんのに。 なんて、考えたりも、する。 ]
(-13) 2019/06/14(Fri) 13時頃
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[ 文化祭の日、あいつ何してたんだろうな。>>3:191 クラスで何するっつってたかすら覚えていない。 そもそも、あいつが話したがらなかった。 クラスで打ち上げっつってケーキを食べた後 京輔に協力でもしてもらって化粧を落とせば、 みんなと別れてさっさと帰ることにした。
律儀に校門で待ってるから、仕方ない。 帰りくらいは、一緒に帰ってやった。
普段から褒められなれていなかった俺は、>>2:184 すこし上機嫌で鼻歌でも歌っていたんだろう。 だから、あいつのお願いってのも聞いてやった。 ]
(-14) 2019/06/14(Fri) 13時頃
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[ 吃りながら話すあいつの声は聞き取りにくい。
(-15) 2019/06/14(Fri) 13時頃
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[ そうして、体育館は静まり返る。
自分の呼吸音、床を叩く上靴の音、衣擦れの音、 そういったいつもなら意識もしない音が、 ひどく大きく聞こえてくるようだった。
横たわる三つのマネキンを見下ろすように、 俺はステージの縁へと胡坐をかくように座す。
空腹は依然続いているものの、 休憩を挟みたかったのは自分自身もだった。 ]
あー、もー、
[ こてん、とステージ上に寝転んで ぐしゃぐしゃに自分の髪をかき乱した。 ]
(37) 2019/06/14(Fri) 13時頃
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空腹で死ぬ、
[ どれだけ空腹を満たしても、育ち盛りは すぐに腹が減る。どんな状況でもだ。 ぶっちゃけ、動きたくない。 あいつがいたら、持ってきてくれんのに。 なんて、考えたりも、する。 ]
(38) 2019/06/14(Fri) 13時頃
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[ 文化祭の日、あいつ何してたっけな。>>3:191 クラスで何するっつってたかすら覚えていない。 そもそも、あいつが話したがらなかった。 打ち上げっつってケーキを食べた後 京輔に協力でもしてもらって化粧を落とせば、 みんなと別れてさっさと帰ることにした。
律儀に校門で待ってるから、仕方ない。 帰りくらいは、一緒に帰ってやった。
普段から褒められなれていなかった俺は、>>2:184 すこし上機嫌で鼻歌でも歌っていたんだろう。 だから、あいつのお願いってのも聞いてやった。 ]
(39) 2019/06/14(Fri) 13時頃
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[ 吃りながら話すあいつの声は聞き取りにくい。 ]**
(40) 2019/06/14(Fri) 13時頃
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[ きんこんかんこん、の合図が鳴る。>>#0 ]
(76) 2019/06/14(Fri) 21時頃
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[ あの後は空腹を見兼ねて、教室へ戻っていた。 まだ残されていた柊の調達したパンを いくつか手にとって抱えながら食べ歩きを終え、 さあ、これからどうしたものかと 4階へ続く階段を見上げていた。 そんな折だったろう、定刻を示す鐘が鳴る。
京輔の言葉を思い返して、 新たな犠牲者の存在を想定した。 ]
犠牲者は俺じゃない、ってことか
[ よっこいしょ、っと。 4階へ続く階段へと踏み出していた。 ]*
(77) 2019/06/14(Fri) 21時頃
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/* すげ〜多角で、文字うつの遅いので入ってくの怖い…… ひとりあそびしてる……
(-30) 2019/06/14(Fri) 21時半頃
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──現在:4階──
[ 階下からの賑わう声は、 軽快なリズムを刻む音にかき消されていた。
好奇心を抱いた時から未だ足を運んでいない 本来ならばあり得ない場所へと進む。 ]
……?
[ その異変は、4階に上った時からだった。 ]
(103) 2019/06/14(Fri) 22時半頃
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[ ───ひたり、ひたり 歩けば追いかけてくるような足音と、 息を飲む俺とは異なる唾液混じりの音。 そして、金属が引きずられるような音が。>>11
立ち止まり、振り返る。 けれどもそこには何にもいない。
前を向き、歩き出す。 音は再び聞こえてくる。 ]
クソッ
[ やっぱり、ゾンビ映画みたいな展開なんだろうか ペットを飼ったことのない轟木楓太にとっては、 ただのゾンビの音としてしか認識されない。 音から逃げるように走って、走って、走って ]
(104) 2019/06/14(Fri) 22時半頃
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[ バン、と音を立ててひとつの教室へ逃げ込んだ。
そして、音は消えただろうか。 安心したようにずるずると座り込んで、 天井を見上げれば──人形が吊るされている。>>3:11 赤い縄が妙に目立ってみえて、瞬きが増える。
無数に吊られる人形のある光景から、 これまでチャイムのたびに現れたマネキンを思い 消えてしまった誰かなのだろうか?と思案する。 ]
……だれだ、これ
[ けれど、男と思われる人形も女と思われる人形も 思い当たる人物は俺の記憶の中にはなかった。 ]
(105) 2019/06/14(Fri) 22時半頃
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[ ホラーゲームやってた時に、 こんな光景を見た覚えある。気がする。 ]
ここのホストってやつの頭ん中は、 どうなってんだよ、……ったく
[ 悪態を吐いた後、外の様子をゆっくりと伺って 誰もいないことを、何もいないことを、 入念に確認する羽目になっていた。 ]*
(106) 2019/06/14(Fri) 22時半頃
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──現在:4階──
[ 扉から少しだけ隙間を開けて、 外の様子を窺うように顔を少し覗かせた時。 静かな廊下に響く靴音がして、どきりとする。 先ほどとは明らかに違う、音だった。
どちら側から来るのか、それを見定めようと 瞳を、すぅと細めて遠くを見ると─── ]
……拓海か?
[ 紫煙を昇らせながら歩く、彼の姿を見た。>>129 ]
(134) 2019/06/15(Sat) 00時半頃
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[ 何を呑気に歩いているんだ、と思えば、 周囲に気配がないものかと改めて逡巡する。
大丈夫だろう。問題ない。 そう判断をして、廊下へ出ては彼へと近づいた。 ]
おい。何しにきたお前、
[ 此処は危ない。って告げたいだけなのに、 そんな言葉しか出てこない。昇る煙を見て 眉と眉の間は深く刻まれることとなった。 ]**
(135) 2019/06/15(Sat) 00時半頃
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──現在:4階──
……、よおじゃねえだろ。 何かいるぞ、ここ。獣だかゾンビだか。 お前、何も聞こえなかったのか?
吸ってる場合じゃねえし、
[ 砕けた様子で呑気に煙を纏まり歩くものだから、 怒ってなくとも怒ったみたいな顔になる。>>173 ]
(228) 2019/06/15(Sat) 20時頃
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どうしたもこうしたも、 ……って、さわんな
[ 伸びてくる手を軽く叩き落とす。>>174 ]
ただの、散歩だよ この世界がどうなってんのか見とこうと思って
[ 煤けた灰でも落とすように両手を叩き合わせ、 在る筈のない4階の廊下の奥を見渡していた。 もちろん、驚く音はもう響いてこない。>>202 ]
(229) 2019/06/15(Sat) 20時頃
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[ そして、天井の防炎装置の存在を探して 上へと向けた視線は、近くの教室の扉を捉える。 伸ばした手は、がらりと扉を開放し、 入れ──と言わんばかりの視線を向けた。
自らもまたポケットから箱から一本を伸ばして まだ煙立つ前のそれを咥えながら、 教室の窓を開け放とうとするだろう。 ]
ま、なにも出てこねえんなら、 ……俺も休憩でもするか
[ 炎の灯された拓海のそれとは異なり、 自分の火は、まだ灯されてはいなかった。 ]*
(230) 2019/06/15(Sat) 20時頃
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──現在:4階──
[ 先ほどまで聞こえていた音はない。>>231 まさか俺の幻聴だったか?と思うほど、 何かがいる気配もなくって、皺皺の皺は細まる。
……言っておくが、断じて猫ではない。 強いていうなら凛々しい虎だろう。そうだ。 ]
……人形がやたら吊るされてんのは俺もみた 何あれ、ただのホラーだろ
[ 肉球なんて存在はしない掌で、 開けた扉の先へと足を踏み出しながら感想を。 ]
(244) 2019/06/15(Sat) 21時頃
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まだ、なにも。 ……つうか、何かがいたから それどころじゃなかったんだよ。追われた 絶対どっかにまだいる
[ 薄暗い教室の中に光るのは、 拓海の咥える煙草の先に灯る炎ぐらい。
廊下に突っ立ってるのが怖かったわけでもない。 スプリンクラーに降られるのを避けたいだけ。 決して他意はないから注意するように。 ]
(245) 2019/06/15(Sat) 21時頃
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[ カチッ、カチッと小刻みよく鳴る ライターの音は安心する。>>241 青い炎がゆらりと揺らめいて、 口許の煙草も合わせて揺らした。 ]
ん。
[ 火を譲り受けるように先端を近づけて じゅ、と音を立ててから煙が肺を満たして。
軽く唇を開けば、口端から漏れた煙が ふたりの間を揺蕩うよう昇ってゆく。 ]
(246) 2019/06/15(Sat) 21時頃
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永遠の休息、ってか?
[ 指でとん、と煙草を弾けば灰が落ちる。 くだらないように言う拓海の言葉に、 俺自信も、くだらないことを言うように告げ。
寂しげに告げられた事実に、ゆっくり瞬いた。 ]
柊と宮古、がな。
───あと何人のこってる? のこされた候補者がだれか、分かるか?
(247) 2019/06/15(Sat) 21時頃
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[ どうなっていたのか、までは問わなかった。 ただ、精神世界の主ってやつの候補が 限りなく絞られてきている頃だろうと思う。 何せ人数が少ない、もので。 ]
ほっとした、っていうけどお前、 ここから帰る方法がマネキンになるっつうなら、 いいだろ、それで。はやく帰った。だけ。 ……なんで?
[ 喜ぶべき、ことだろう。 ……それとも、なんだ。 ]
取り残されていくのが怖いのか?*
(248) 2019/06/15(Sat) 21時頃
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/* おちろる、昨日書き上げたつもりだったんですけど 手直しを始めたら、永遠に伸びていくんですが怖い。 短く纏める能力がない。
(-76) 2019/06/15(Sat) 22時頃
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──現在:4階──
……モビール、へんなの 俺たちの知る文化祭とは違う景色が見えんの 一体なんでなんだろうな。 青空は、ちょっとうらやましい
だから、そんな呑気にしてんな
[ 凛々しい虎は凛々しい虎なので、 異論を認めるつもりはない。>>252
そして、追いかけっこの話についても 愛ゆえの問いかけであっても答えるつもりはない。 拓海の行動についてを指摘だけして逃げる。 ]
(258) 2019/06/15(Sat) 22時半頃
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だれか、は永遠の休息になるかもだろ 殺してはねえけど
[ ひい、ふう、みい、と数えられる人数を聞き>>255 推測の限りを耳にしながら、息を吐く。 ]
京輔は、断言してた。違うって。 ……七月は、出口の鍵探してたからなあ
[ 違うかもしれない。とまでは言葉にしなかった。 どれもこれも、俺の推測でしかないもので。
輪っかを作る煙を目で追いかけて 問いかけの答えに耳を傾けた。 ]
(259) 2019/06/15(Sat) 22時半頃
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