278 冷たい校舎村8
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/* いいんちょがんばったな……(肩ぽん)
そして紫織ちゃんの〆素敵だなあ……!よかった……よかった……
(-1075) はねねこ 2020/06/29(Mon) 20時頃
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/* いや喜多仲もがんばれよ!? とツッコみつつ、パフェ食べながらココア飲んでるここのんにはこっそりビビってると思う。
(-1076) takicchi 2020/06/29(Mon) 20時頃
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/* 炎上こわ……二重人格とか嘘乙wwwとか言われるんですか…… まあそれも覚悟の上だしちゃんと信じて受け入れてくれる人達いるからきっと大丈夫。なはず。
(-1077) はねねこ 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 別れの季節が訪れる。]
(1186) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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── /卒業──
[ 惜しんだってそのときはやってくる。
その制服に袖を通す最後の日も、 礼一郎はふつうに学校に行った。
配られたアルバムをぺらぺらと捲って、 過去の話をしきりにしている。
イベントや部活、クラスのページを辿り、 たとえば、文化祭の終わったあと、 フリフリをつけた二人とつけてない二人。 ──が、並んで収まっている写真を指さしては、 礼一郎は懐かしいなって笑っている。]
(1187) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 相変わらず礼一郎は、 堂々としているのが後ろめたく、 前ほど企画したがりではなくなったけど、
卒業パーティーくらいはできたらいいよね。 もしも誰かが言い出してくれたら、 礼一郎はきっと自分にできることは懸命にした。 最後になって他力本願な委員長でごめんね。
元気でなってみんなに声をかけて、 卒業式の日の写真の中でも礼一郎は笑っている。
きっとみんな揃って、先生も一緒に、 ちょっと泣きそうになりながら撮ったそれを、 写真立てに入れて新居に持ってった。
……って言ったら、笑う? 軽蔑する? それでも、礼一郎はあの日々が本当に楽しかった。]
(1188) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 生活はつつがなく進んでいく。]
(1189) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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── / ──
[ 春。礼一郎は大学生になった。
入学式で偶然隣になったやつが、 同じ学科で、さらに元サッカー部で、 フットサルサークルに入ろうと誘われた。 髪を明るく染めた陽気な男だった。
受講登録の説明会で前に座った男が、 どう見ても服の外側にタグをつけていて、 礼一郎は思わず声をかけてしまう。 逆じゃね。と言ったら、確かに。と言われて、 気の抜けるやつだなと礼一郎は心配になる。
一緒にアルバイトに採用された女は、 元気なのはいいがそそっかしくて、 礼一郎は昨晩も一緒になって、 散らばったグラスの破片を集めてやった。]
(1190) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 一人目の男に連れられていった新歓で、 際限なく注がれる酒に途方に暮れていたら、 隣の女がさりげなくそれを飲み干してくれた。 こちらを見て鼻で笑った気の強そうな女に、 礼一郎は礼を言おうと……や、カチンときて……、 ……そのあとの記憶が礼一郎にはあまりない。
安くて近いという理由で選んだアパートの、 隣の部屋には同じ学部の男が住んでいる。 バイトで稼いで貧しい実家に金を送りたいと言う。 仕送りを受けて生活をしている礼一郎は、 やさしいな、と同時に、なるほどとも思った。
上級生に声を掛けられ流されるがままに、 礼一郎は学部の学生自治会の一員になっていた。 隣で活動内容についての説明を受けていた、 長身で痩せた眼鏡の女が、よろしく。と言う。]
(1191) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 友だち。と呼べる人間が、 いつの間にかそれなりにできていて、 礼一郎はそれに気づいたとき、ゆっくりと息をする。]
(1192) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 礼一郎はたぶん、ふつうに生きていけるのだ。]
(1193) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ ふつうに。毎日楽しく、笑って。]
(1194) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ それが、歪であれど影の落ちるはずの昼間の話。]
(1195) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ ……夜の話もしようか。]
(1196) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ ときどき、礼一郎の生活圏に妹が現れて、 声高に礼一郎を糾弾する。という夢を見る。]
(1197) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 正夢にはならない。けど、]
(1198) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 糾弾してくれないかな。と、礼一郎は思う。 妹じゃなくてもいい。そのことを知っている誰かが。]
(1199) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ ……じゃないと忘れちゃいそうだよ、俺。]
(1200) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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(1201) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ これからの人生が、礼一郎は少し怖い。 怖い。の含む意味が、少しだけ増えた。]
(1202) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ まだ先の長い旅路。 せめて前方に残された分くらい、 正しく、胸を張って生きていたいんだよね。]
(1203) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ それで何が許されるわけじゃなくても。]
(1204) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ ……日が傾き始めている。]
(1205) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ はじめてバイト代が振り込まれたころだった。 全額そのまま封筒に移し替えながら、電話をする。 妹の代理人からもらった名刺を久々に取り出して。]
(1206) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 償うべきとはわかっているが、 償いたいと思っているわけじゃない。 その方法もわからないでいるうえ、 重ねた15年は何も変わらない。消せない。]
(1207) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 堂々巡りもつつがなく継続中。]
(1208) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ ……いや、つつがなくねえんだわ。]
(1209) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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To:辰美幸俊 From:阿東礼一郎 ――――――――――――――――――――
顔見に行ってもいい?笑
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(-1078) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ さすがに、一か月ちょっとじゃあな。 先に音を上げたのは礼一郎だったかもしれない。
だとすれば礼一郎はほんの少し悔しい。 ……別になんの勝負でもないんだけどさ。
そこそこ横暴な礼一郎が、 返事を待ちもせず玄関から出たら、 ちょうどバイト帰りらしい隣人と鉢合わせた。
どっか行くの。と言われて、 礼一郎はふつうに、友だちんとこ。って言う。 友だちの話をする。くらいの仲にはなっていて、 つまり彼は大学生になった礼一郎の友人だ。]
(1210) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ そいつは礼一郎の顔を見て笑った。 いいなあ、たのしそうだね。ってにっこり。]
(1211) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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