277 黄昏草咲く出逢い辻
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─ 森 ─
[のどかに支えてもらいながら横たわり、柔らかな膝の上に頭が導かれる。 先程とは逆に、のどかに覗き込まれる形となり、付喪神はのどかを見上げた]
大事無くて、ほんに良かった。
[浮かぶ涙を拭ってやりたかったが、腕を持ち上げるにはまだ少々だるい。 髪を撫でる心地に、気持ちよさそうに一度瞳を閉じた。 名を呼ばれ、瞼を持ち上げ琥珀色の瞳をのどかへと向ける]
(8) rokoa 2020/06/10(Wed) 01時頃
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─ 森 ─
[所謂膝枕をしてもらい、しばし休息した後のこと。 方々へと放っていた眷属達が桃をいくつか持って戻ってきた]
おぉ、ようやった。 のどか、桃があったぞ。
[起き上がり、眷属から桃を受け取ってのどかへと差し出す。 皮を剥く必要があれば、脇差で器用に剥くこともしよう。 その頃には首に残っていた三筋の痕は、綺麗さっぱり消えていた]
(24) rokoa 2020/06/10(Wed) 23時半頃
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─ 森 ─
[お礼を言われた眷属達は、嬉しそうにのどかの周囲を巡る。 やがて煌めきを残してパッと消えた。 桃の皮を剥きながら向けられた言葉>>26には、右の首筋に手を当てて一度擦った]
そうか、消えておるか。 あの霧に呼応するものだったようだからの。 その呪が溶けたならお役御免なのじゃろうて。
[残り続けられても困るところだし、その場合は神気にて打ち祓うことになっただろう]
(30) rokoa 2020/06/11(Thu) 22時半頃
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─ 遥か昔 ─
[その石は、宝石でありながら己とは異なる存在であった]
おぬしも ほうせきを みに やどしておるのか?
[人の子が恐れる鬼に対し、物珍しそうに話しかける小さな存在が一つ。 人の容をしているが、その身は小さく、人の子で言う子供の姿をしていた]
(32) rokoa 2020/06/11(Thu) 23時半頃
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のぅ、みせては くれぬか? いろいろな ほうせきを みてまわって おるのだ。
[鬼と目線の高さを合わせるべく、ぴょいと飛び上がって宙へと浮く。 当時はまだ宿す宝石の数は少なく、石の声《想い》を聞いて回っている時分だった。 その途中で見つけた、珍しい気配のする宝石。 それを身に宿すのが彼の鬼だった]
そのいしは おぬしじしん なのか? ふつうの ほうせきとは ことなる けはいがする。
[強請り、疑問を投げかける幼い妖を、鬼はどのように思っただろう。 摘み出されるならば抵抗出来ない程、力の弱い妖だった時の話だ**]
(33) rokoa 2020/06/11(Thu) 23時半頃
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─ 遥か昔 ─
ようわかったな! わしは つくもがみじゃ。 ほうせきから うまれたぞ。
[石の神>>34と言われて、幼い付喪神はにぱりと笑った。 己とは異なる在り方をするだろう鬼を前にして恐れぬは、その天真爛漫さ故だろう。 生まれ落ちての性格と言えばその通りだし、いくつもの宝石の性質を兼ね備えているとも言えた]
ほぅ! なるほどの、 やまのきから うまれておるのか。 それならば わしがひきよせられたのも なっとくじゃ。 おぬしがいうように ほうせきのなりたちと にておる。
ふれるは きけんじゃな。 こころえた。
[ふよりと宙を舞い、角の間近まで近づいてマジマジと見る。 声を聞こうと耳を傾けるが、その辺りは他の宝石とは違った]
(39) rokoa 2020/06/12(Fri) 22時半頃
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やはり こえが きこえぬな。 おぬしじしん ゆえに わしのちからが およばぬ。
そうか、 そのようなものも あるのだな。
[似ていても、属するものが異なれば力は及ばない。 知らぬを知る学び。 偶然の出逢いが新たな知を生んだ]
よき めぐりであった、 かんしゃする。 またどこかで あおうぞ。
[幼い付喪神は鬼に笑み、手を振る。 ぴょーい、と飛び跳ねて立ち去る姿は、宙に煌めきを残して消えていった**]
(40) rokoa 2020/06/12(Fri) 22時半頃
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─ 出立間際 ─
[のどかを連れ領域へと戻る直前。 付喪神からいくつかの煌めきが飛び立ち、方々へと散る。 散った先は『辻守』の下と、他の妖達の下。 煌めきは付喪神の分身として形作られ、それぞれへと言葉を向けた]
お主らも纏まったかのう? 儂らは一足先に戻らせてもらおうぞ。
お主らの行く先にも良き導きがあるよう、祈うておる。 機会あればまた会おうぞ。
[共に『番』を求めた妖達にはそう告げ、煌めきを二つ、妖とその番へと送る。 柘榴石《変わらぬ愛》と藍玉《幸福に満ちる》の煌めきだ。 それらを送った後、付喪神の姿は煌めきとなって消える]
(49) rokoa 2020/06/14(Sun) 00時頃
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[『辻守』の下へ向かった煌めきも同様に付喪神の姿を形作る]
『辻守』、世話になったの。 無事『番』は得た、生涯を賭けられる愛し子じゃ。 降りかかりしものについては思うところもあるが……あれがあっての部分もある。 故に、感謝のみ置きゆこう。
この地にまた良き巡り逢いが訪れるよう…。 ではな。
[言葉と共に送るのは苔瑪瑙《実り》の煌めき。 己と同じよう、『番』を求める者が相手を得られるよう想いを込めた祈り。 その祈りを領域へと残し、付喪神は煌めきとなって消えていった**]
(50) rokoa 2020/06/14(Sun) 00時頃
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─ 事後結納 ─
[『番』となってしばらく後、時機を見計らいのどかの両親の下へ挨拶に向かう。 両親にとっては寝耳に水の話だろうし、到底信じられぬものだろうが、このまま神隠しとするには不憫に思えたが故の行動。 隠す心算もない、妖の姿で目の前に現れた付喪神を、両親はどう見ていただろう]
お初に御目文字仕る。 儂は貴石神社に祀られる一柱。 真名は名乗れぬ故、名乗るは容赦願う。 此度はお主らの娘、のどかを嫁としてもらい受けるために挨拶に参った。
[礼節はしっかりと保ちつつ、両親の様子を窺いながら言葉を続けた]
(57) rokoa 2020/06/14(Sun) 00時半頃
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─── 言うておくが、拒否権はない故。 これは儂とのどかの間で既に合意のこと。 今しばらくのどかは人として過ごすが、いずれは儂と同じ存在となる。 人の軛から外れるということじゃ。
[娘を貰う挨拶にしては一方的な言。 事実を隠し、後に禍根とするのを避けるためだ。 のどかから両親に何か語るならばそれに任せて、付喪神は袂からあるものを取り出す。 それを挨拶の終わり頃に、両親へと差し出した]
(58) rokoa 2020/06/14(Sun) 00時半頃
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……これはお主らの宝を貰い受ける代わりに用意した守護石じゃ。 この石を持ち続ける限り、大きな災厄から護ってくれよう。
[差し出した守護石は、世にも珍しい複数の宝石が寄り集まったもの。 一つの土台から複数の宝石が張り付いているのだが、後付けされたものではなく、複数の宝石でありながら一つの原石、というような様相をしていた。 魔除けとなる孔雀石を始め、橄欖石、月長石、紫水晶、黄玉、黄水晶などが散りばめられている。 鑑定すればそれなりの価値もあろうが、これをどうするかは両親次第だ]
神の嫁になるなどお主らにとっては信じがたい話かもしれぬが、儂の嫁はのどかしか考えられぬ。 大事にし、幸せにすることをここで誓おう。 神の一柱として、この言葉、決して違わせぬ。
[琥珀の瞳に意志を乗せ、真剣な眼差しで両親を見遣る。 頭を下げぬは神故の質、されどその表情と姿勢、意志と眼差しが偽りないことは、相手にも伝わることだろう*]
(59) rokoa 2020/06/14(Sun) 00時半頃
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─ 事後結納 ─
[その日対面出来たのは両親とのどかの姉。 兄は不在ということだったが、後に伝えられることになるのだろう。 のどかの姉の反応はのどか自身を彷彿とさせ、姉妹だな、と納得していたとか何とか]
…………
[声を絞り出し、頭を下げて立ち去るのどかの父の様子を具に見、軽く琥珀の瞳を細める。 親の心境というものはいまいち測れぬが、困惑するだろうことは理解していた。 理解していてなお伝えたのは、残りの生を嘆きのみにせぬため。 今憤りを抱えても、時間を経て、彼自身の中で整理してくれればそれで良い]
(71) rokoa 2020/06/14(Sun) 12時半頃
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突然のこと故、混乱しても仕方あるまい。 しかし神隠しとなってしまうよりは良いと判断した故。
のどかが人の軛から外れる時までまだ時間はある。 それまでは自由に戻って来ても良い。 手紙も、軛を外れた後も自由にして構わぬ。
[母の言葉には制限を設けぬ旨を伝え、のどかを送り出す言葉を受け取る。 守護石はのどかの母の手に。 彼女らには見えぬ、各宝石の精が家の者達を祝福していた]
(72) rokoa 2020/06/14(Sun) 12時半頃
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[家を辞す際、のどかの姉が話しかけてきた]
任せよ。
…親族か? さて、眷属ならばいくらでも居るが、まだ人と番えるほどの力は持っておらんな。 貴石神社に祀られた者でいくらか居たかも知れぬが。
[親族という親族は居らぬ故、身近にいる神について挙げておいたがどうだったか。 紹介して欲しいと言われるなら、神社に行けば良い、と伝えることになるだろう**]
(73) rokoa 2020/06/14(Sun) 12時半頃
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─ 数年後 ─
[領域に増えた、己の分け身の気配。 小さきものも、己の半身も、今は縁側に居るよう。 二花に引き寄せられる蝶のように、己も縁側へと足を運んだ]
茶の時間か。
[縁側へと現れた付喪神は、当然のように妻>>122の隣へと座る。 視線の先には覚束ぬ足取りで歩く我が子の姿。 手を出さずにそのままにしておくのは、傍に眷属がいるのを知るため]
随分と歩くようになったのぅ。
[細められた琥珀には、子を愛しむ色が乗っていた*]
(130) rokoa 2020/06/16(Tue) 01時頃
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ほんにな。 じゃが心配あるまい。 眷属達が見ていてくれようて。
[のどかの言葉>>132に頷き、目で我が子を追う先で子が己に気付き指差してきた。 それには慈愛の笑みを向け手を振る]
儂とのどかの子じゃ。 可愛くて当然じゃろう。
[しっかりと親馬鹿を発揮し、菓子を勧められるとのどかに向けて軽く口を開いた]
ん。
[食わせてくれ、と態度で示す**]
(134) rokoa 2020/06/16(Tue) 01時半頃
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─ 後日談 ─
ならば中身も見目にそぐうだろうの。
[事あるごとにイケメンと言われれば流石に慣れて。 己に似るというならば、中身もきっと似るのだろうとそんなことを言った。 菓子のやり取りでは、呆れた言葉ながら楽し気に笑うのどかを穏やかな表情で見遣り、口にクッキーを加えさせてもらう>>151。 その流れで持ち上がったのどかの手を掬い上げ、クッキーを器用に口だけで口内に収めて、のどかの指先に口付けを一つ]
儂とてたまにはそなたに甘えたくなるものよ。
[口付けの態勢のまま、上目遣いでのどかを見遣り、口端を持ち上げた]
(152) rokoa 2020/06/16(Tue) 19時半頃
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[その後、顔を上げて口内のクッキーを咀嚼し、嚥下した後に「旨いな」と告げて]
そなたもどうだ?
[クッキーを一つ摘み上げ、のどかの顔の前へと持ち上げた*]
(153) rokoa 2020/06/16(Tue) 19時半頃
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─ 後日談 ─
いいや? そなたはいつであれ、儂の妻であろう。 子に妬く道理などありはせぬ。
[子を羨んでいるわけではなく、ただただ趣向を変えて触れ合いたいだけのこと。 揶揄う様子>>162には涼しい顔で笑った]
(169) rokoa 2020/06/16(Tue) 23時頃
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[菓子の食べさせあいを遠慮する仕草を見せるのどか>>163だったが、付喪神が頑なにクッキーを差し出していると、あちらが先に折れたようで。 のどかの唇がクッキーへと触れる]
遠慮するならば半分貰うぞ?
[齧られたクッキーから手を離し、のどかの後頭部へと手を回し顔を近付け。 唇を重ねた上でクッキーを半分齧り取ることを目論んだ*]
(170) rokoa 2020/06/16(Tue) 23時頃
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─ とある、日 ─
[結界により人払いされた貴石神社にどこからともなく楽の音が届き、舞手が舞い始める>>143。 事の発端はある時届いた一通の文。 刻から届いたそれは、番との挙式を貴石神社で行いたいという願いであった。 再会を約していたこともあり、付喪神はこれを快諾。 一週間前にものどか宛に紫紺の封筒>>142が届き、今に至ったというわけだ]
(172) rokoa 2020/06/16(Tue) 23時半頃
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[社の前で奉納舞を見守る付喪神の姿は、神社の神職のそれ。 冠を被り、赤の単、白の袴、その上に輪無唐草の紋様が入った黒の袍を纏っており、漆塗りの浅沓を履いている。 手には笏があり、傍らには大幣が置かれていた。 所謂、衣冠単と呼ばれる姿である。 大祭で着用されるその姿は、かつて鬼神と呼ばれた妖と、縁を得た人の子の挙式に相応しい姿と言えよう]
(173) rokoa 2020/06/16(Tue) 23時半頃
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[招待客を魅了する奉納舞を終え、鬼面を外した刻>>144が『番』たる拓己>>155を引き寄せ、神前へと進み出る。 彼らが目の前に並び立つのを確認した後、付喪神は笏を大幣に持ち替え、厳かに口を開いた]
掛介麻久母畏伎(かけまくもかしこき) 伊邪那岐大神(いざなぎのおほかみ) 筑紫乃日向乃(つくしのひむかの) 橘小戸乃阿波岐原爾(たちばなのをどのあはぎはらに) 御禊祓閉給比志時爾(みそぎはらへたまひしときに) 生里坐世留祓戸乃大神等(なりませるはらへどのおほかみたち) 諸乃禍事罪穢(もろもろのまがごとつみけがれ) 有良牟乎婆(あらむをば) 祓閉給比清米給閉登(はらへたまひきよめたまへと) 白須事乎聞食世登(まをすことをきこしめせと) 恐美恐美母白須(かしこみかしこみもまをす)
[心身を清める修祓の儀、朗々と詠み上げるのは祓詞。 詠み上げ終えると、手にした大幣を左右にそれぞれ三度振り、清めとした]
(174) rokoa 2020/06/16(Tue) 23時半頃
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[次いで付喪神は神前へと向き直り、再び口を開く]
高天原爾~留坐須(たかあまはらにかむづまります)──
[己よりも上位の神へ結婚を報告する祝詞奏上の儀。 大祓詞と呼ばれる祝詞を詠み上げることで、結婚する二人の加護を祈る。 厳かな雰囲気を保ったまま、詠み上げる言葉は言霊となり、神へと届く誓言となった]
(175) rokoa 2020/06/16(Tue) 23時半頃
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[その後は三々九度として知られる、三献の儀。 結ばれる二人が神前にて誓いの言葉を奏上する、誓詞奏上。 昨今では神前式でもやるようになった、指輪交換の儀。 神と人(此度は妖もだが)の心を繋ぐとされている玉串を神殿に捧げる、玉串奉奠。 それらが粛々と進められ、挙式は終了となる。 指輪は依頼を受け付喪神が用意した、柘榴石と藍玉をリング状にしたもの。 付喪神の神気を通して加工された逸品で、神としての祈念も込められている]
おめでとう、二人共。 お主達の行く途に、更なる幸があらんことを……。
[挙式を終え、祝辞を述べれば、刻と拓己の周囲に眷属達が現れ。 色とりどりの煌めきを撒き散らし祝福とした**]
(176) rokoa 2020/06/16(Tue) 23時半頃
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─ 後日談 ─
[唇に触れる柔らかな感触と、口の中に広がる甘い味。 割れたクッキーの欠片を口の中に収め、名残惜しげにしながら唇を離した]
甘いのぅ。
[目の前には頬を染める妻の顔。 その表情が堪らなく愛おしい。 顔の距離を離しながら、唇に残った欠片を舐め取っていると、息子も傍に寄って来ていた>>177。 のどかが息子にもクッキーを与える。 その様子もまた微笑ましくて、付喪神は穏やかに微笑みながら眺めていた]
(182) rokoa 2020/06/17(Wed) 00時頃
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筆か? 勿論書けるぞ。
書いてみたいならば教えてやろうぞ。
[問いかけ>>178には快諾し、何かを企むような笑いに緩く首を傾いだ]
儂らの馴れ初めとな? ふむ……縁結びの神社としてか。 良き案ではないか、そなたがやりたいと思うならばやってみると良い。 遺すと言うのは何に於いても大事故な。
[のどかが目指していたものを摘み取ってしまったのではないかと思うところもあったが、どうやらそれは杞憂であったらしい。 妻はいつだって前を向き、己の出来ることを成そうとしている。 そんな直向さも愛すべきところであると、付喪神は改めて惚れ直していた**]
(183) rokoa 2020/06/17(Wed) 00時頃
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