独りきりで何百年も生きるのなんて想像も出来ないし、"良かった"なんてとても言えないけど。
あの時中学生の俺を受け入れてくれたのも、現世に帰そうと頑張ってくれたのも、番にならなくてもいいって思ってくれたのも全部"沙羅"だからだと思うから。
その時の傷は消せないかもしれないけど、それが俺の好きな"沙羅"なんだってことは、わかってほしい……かな。
[過ぎてしまった出来事に、正しいとも間違いとも言えず。
別離の辛さも知っているから、単純に逢えて良かったとも言い切れないけれど。
それでも今、目の前の彼女に抱いている想いは本物と思えたから]
沙羅は、俺となら――変わってもいいと、思ってくれるのか?
[かつて彼女が拒んだことを、確かめるように口にして。
まるで告白のように、掌を上に差し出す**]
(-434) suzukake 2020/06/13(Sat) 17時頃