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[案山子から差し出された鍵を見詰めて数秒。>>#1
視線を右へ左へと緩慢に流し、しかし探す対象も不明なれば無為に終わるは自明の理。
結局口端に浮かんだのは笑みであり、零れたのは軽口だった。]
まだ祝いたりない気分だけど、満足してくれたんだ?
君の主というのは、無欲だね。
[片手に乗せた6と10をデコレーションしたケーキはまだ捧げる先と巡り会っていないため、無傷。>>-236
"祝うべき人物は、この中にいる"
それが誰であったのか。
この中とは、どの中であったのか。
この城内に在るという地下室の主なのか。
この宴の中で出会った参加者の誰かなのか。
狐につままれた気分ではあるが、次の訪問時には自ずと分かるのだろう。引っ張り出すという案山子の頼もしい言もある。>>#2
であれば、受け取らない選択肢がある筈も無く、疑問はすべて次回に棚上げ取り置きとして、伸びる手は躊躇いを見せず真っ直ぐに。]
(-1303) tri 2019/10/27(Sun) 00時頃